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BUMP OF CHICKENの曲が飽きない訳
僕はBUMP OF CHICKENが大好きだ。
そもそも音楽が大好きで、色々なアーティストを聴く訳だが、
J-POPに共通して言える事は「飽きる」ということ。
いや「飽きる」というより、聴きたい瞬間が限られているということかもしれない。
J-POPでテーマとなる事柄は、
愛・人生・思春期・喜び・悲しみなど、
その時々で感じる瞬間を切り取ったようなものが多い。
だからその気分でない時に聴いても何も響かない。
例えば、僕はMr.Chirdrenも大好きだ。
ミスチルの歌詞は人生の教科書だと思っているが、
それは人生にある、ありとあらゆる悩みや喜びの瞬間を切り取った曲が
あるからだと思う。
それを繰り返して、またはローテーションして聴くことでその時々の自分に寄り添ってくれる。そんな曲が多い。
だが、ミスチルの曲は何故か飽きてしまう瞬間がある。
もしかしたらマイナス思考にいる瞬間の自分には少し軽すぎる・明るすぎるのかもしれない。(もちろんメロディーのこともあるが)
もちろんミスチルでも暗い曲はあるが、
暗い内容でも、明るいメロディーで歌うことで重くなりすぎないようにする
タイプのアーティストだと思う。
だけど、BUMPの曲は何故か飽きない。
これは何故か。
それはBUMPの主題がもっと人間の根源的なものにあるからだと思う。
根源的なものって何?というと、
"孤独"、"時間"、"自分とは何か"などだ。
人間のそもそもの悩みというのは、
一人で生まれて、一人で必ず死ぬということだ。
誰もが皆、孤独や時間、自分と闘う。
これに決して押し付けがましくなく、
そっと寄り添ってくれるのがBUMPの曲だ。
だからどんな瞬間に聴いても、すっと体に溶け込んでくる感覚になれる。
もしかしたらBUMPが追求しているものは、
究極のリアリズムなのかもしれない。
決して理想や空想をするための曲ではない。
あるがままの自分と向き合うための曲。
それがBUMP OF CHIKCKENの曲だ。
音楽の話にも少し触れておこう。
BUMP OF CKICKENは極めてベーシックな4ピースバンドである。
ボーカル&ギター、ギター、ベース、ドラムのシンプルな構成だ。
サウンドにおいても、他の楽器を使う事はかなり少ない。
そのおかげか、サウンドにはあまり癖がない。
すっと耳に入りやすいサウンドだ。
癖がなさすぎるサウンドは時に飽きやすい、耳馴染みが良すぎるからだ。
だが、BUMPのメロディーはかなり複雑だ。
コード進行もいわゆるものとは違うし、
ボーカルの声質、
細かいギターのリフ、
微かに主張するドラムのビート、
要所のベースのスライド、
そして観客の掛け声・クラップで完成する音楽。
絶対に数回聞いただけでは理解できなようなサウンド構成、
これが何度聞いても飽きない音楽を作っている。
結局何が言いたいかというと、
BUMP OF CHICKENは素晴らしいということだ。
是非、もっともっとBUMPの曲を聴いて欲しい。
具体的な曲の話はまた今度。