次世代SCAR-L CQCをカスタムしました(主に外装編)

内部編に続き外装編です。コンセプトはSIG MCXライクなSBRです。


5KU SIG SAUER MINIMALIST タイプ FOLDING STOCKの取付

ストックアダプターの作成

SIG SAUER MINIMALIST FOLDING STOCKを取付するためにレシーバー後部を20mmレールに変換する必要があります。

3DCADで設計し、3Dプリントは外注することとしました。
後部の穴はM-lokスロットの寸法に近くなっており一部の既製品のレールが取付できるようになっています。

左:試作品  右:完成品
左:試作品  右:完成品

完成したアダプターにM-lok対応のレールを取付ます。最初はポリマーレールを試しましたが剛性が低くたわみの原因となったため安かったノーブランドのアルミ製へ変更しました。

剛性ばっちりで取付ができました。左側に畳みます。
元々のスイベルリングとストックの干渉が気になった場合には削り落としてよいと思います。

ストック本体の改造

5KU SIG SAUER MINIMALIST タイプ FOLDING STOCKの見た目などのぱっと見は良好です。バリ、鋳肌不良なども見受けられないので価格の割によい造りをしていると思います。

バットプレートはしっかりとゴム製でした。

気になった点が2つあったので改造します。
・ストックヒンジに謎のロックボタン
 ヒンジ部にロックボタンがついており、ボタンを押しながらでないと収納
 、展開ができません。こちらはオミットします。

  1. ロックボタン(青矢印)を押し込むとEリング(黄色)が見えるのでペンチなどで外します。非常に非常に硬いので、先に注油した方が良いと思います。

  2. ばね、ボール、ロックボタンを外すにはローレットピン(赤丸一番左)を外す必要があるので、ピンポンチで外します。

  3. ばね、ボール、ローレットピン(赤丸内部品すべて)を外して戻せばロックボタン機能はオミットされます。シャフトとロックボタンは脱脂したうえで、メタルロック等で接着すると見栄えが良いです。

  4. 再組付け時には防錆と潤滑の観点からグリスの塗布がおすすめです。

・ストック展開時の挙動違い
 実物では展開にはロックなどはなく、ただ回すだけで展開できるはずで  すが、このストックなぜか展開と収納が同じ動作となっています。

左側から
レールクランプ側から

こちらは分解したうえでストック側をやすりで切削するのみです。

PTS Kinetic SCAR MREX M-LOK MK2 2.2inの取付

純正レールからM-lok対応ハンドガードに変更します。

本体の造りは良好ですが、アッパーレシーバーとハンドガード周辺部品にガタがあるため、シムで調整します。また、ボルトの長さも合わないため別のボルトを用意します。

まずハンドガードと中間部品に使用する部品はそれぞれ以下の通りです。
赤→内径8mm、外径14mm、厚さ0.5mmのステンレスシム×2枚
青→内径8mm、外径10mm、厚さ0.3mmのステンレスシム×1枚
左右の固定(緑)→六角穴付皿ボルトM5×10×2本
下面の固定(茶)→六角穴付皿ボルトM5×8×1本


次に組み立てたハンドガードとアッパーレシーバーのガタを取るためのシムと組み立てボルトは以下の通りです。
黄→内径4mm、外径6mm、厚さ1mmのステンレスシム×2枚
緑→ステンレスボタンボルトM4×8

最後にハンドガードの前後位置の収まりが悪いため、バレル基部を1mmほど削ります。基部側の固定ボルトは六角穴付ボタンボルトM5×12です。
今回、新しいヤスリとしてスイスのバローべを投入しました。かなり切れ味が良くザクザクと削れるため、非常に作業性が良好です。

ガタつきもなく、剛性感もあり、ボルトもしっかり締められ満足です。

BCMタイプグリップの取付

見た目はM4系グリップですが共通ではないため加工が必要となります。
今回はBCMタイプグリップを加工して取り付けます。
まずは、削る量の目安を確認します。

1.グリップとメカボックスの位置関係を記録したいので、レシーバーに収めた状態で線を引きます。この線がレシーバーと純正グリップの境界にあたります。

2.取り付けたいグリップを差し込み同様に線を引きます。

3.上の線が取り付けたいグリップ、下の線がレシーバーの出代になるため、グリップをこの差の分削ることになります。

4.ニッパーで大雑把にカット、ヤスリで成形、紙やすりで仕上げを行います。またレシーバー後部にある突起と干渉する部分は電動リューターで除去する必要があります。

5.内側の部分は多めに削り込み、ガタが出た分をエポキシパテで埋めてグリップ、レシーバー、メカボックス各々の密着性を上げます。
グリップ内側には多すぎない量のパテを、レシーバーにはパテが付着しないようシリコングリスを薄く塗り、仮組を行います。形を移せたらすぐに分解し、パテが硬化後にはみ出た部分を削ります。

EG1000を入れて動作チェックを行ったところ、問題なく動作しましたので完成です。

その他外装パーツ

スリング

QDスイベルマウントを、フロントとトップレール後端の計2か所に取り付けました。また、ストック後方にも1か所存在するため、計3か所での運用となります。
通常時(ストック展開時)にはフロントとストック後方を使用、折り畳み時にはフロントとトップレール後端を使用するようにします。

ドットサイト+マウント

ベクターオプティクス マーヴェリック gen1+スカラーワークス1.93inマウントの組み合わせです。トップレールもマウントも高いため、パララックスも大きくなると予想されますが、インドアや近距離での使用がメインとなりそうなので、気にしなくてもよいかと考えています。


これでいったん完成したため、次回レンジに持ち込んでデータ取りを行いたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?