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スーツのクオリティとコスパと工房。
皆さんこんにちは。
今回はスーツのクオリティとコスパの関係、そして工房について少し突っ込んだ内容となっております。
本当の意味でコスパが良いスーツって何だろか、そしてパターンオーダーの場合、工房が同じなら同じクオリティになるのでしょうか。
筆者の考え、そして実際にテーラーの方や業界の方に伺った話しをまとめてみました。
マニアックな内容ですが、それだけに興味がある方には刺さるかと思います。雑誌には書かれないリアルな話しをしていきましょう。
スーツのクオリティとは?
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良いスーツ、ジャケットの条件。
最高級の生地を使っているとか、毛芯仕立てだとか、手縫いだとかいろいろ言われていますし、それこそ雑誌やハウトゥー本に書かれているでしょう。
それは間違っていませんし、嘘でもありません。
しかしながら必ずしも正解かと言われると‥例えば最高級の生地でなくてもいいスーツはあります。毛芯を使わないアンコンや、マシンメイドでも良いスーツ、ジャケットはあるでしょう。
それでは筆者が考える「クオリティ」とはなんでしょうか。
1つ目は一目で上質だと伝えられることです。
曖昧に思われるかもしれません。
スーツというのは見えない部分への手間ひまが上質さ、つまり「クオリティ」に繋がると考えています。
理屈っぽい人なら細かいところを1つ1つ挙げていくかもしれません。
でも敢えて言いますが、そういうことじゃありません。
それは作るテーラー側の話し。
例えば本当に美味い寿司に細かい理屈が必要でしょうか。
このネタはどこどこ産だから、握るときの手の温度が、口に入れたときのシャリの解け具合が‥どうでもよろしい。
スーツなら一目見たときに上質さが伝わるか、そして寿司なら食べて美味いか。これで十分でしょう。
2つ目は着用者の体に合っていることです。
クオリティとは別と考える人もいるかと思いますが、筆者の中ではとても重要。特にオーダーと呼ばれるスーツ、ジャケットであればこれこそが「クオリティ」だと考えています。
オーダースーツよりも既成スーツの方が着心地が良い、こんなことはざらにあります。もちろん筆者も経験しています。
マネキンに着せて見栄えがしても意味がありません。
オーダーした人が着た時に着心地が良く、見栄えするスーツこそが高いクオリティのスーツだと言えるでしょう。
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