自律神経のバランスを整える3つの方法 ~step①~
先にお話しますと、"step①" とつけたのは、自律神経のバランスが乱れているな、の中でも割と初期症状の方向けの対処法です。
どのくらい機能に問題が出ているかによって対処法は変わるので、順にお話していけたらと思います(^^)
まず、皆さんの中に血管を自分で縮めたり広げたり出来るよ!とか、食べたものをすぐに消化できるよ!と言う人はいないかと思います(^^;)
自律神経とは、全身に張り巡らされている末梢神経です。心臓や胃腸など内蔵・血管などの機能をコントロールしていて、交感神経と副交感神経からなります。
基本的に、「自分の意思ではコントロール出来ない」神経です。
交感神経は主に日中に働き、体を動かす役割を担っていて、逆に副交感神経は夜に向けて働き、体を休ませる役割を担っています。
どちらの神経もバランス良く働くことで、心や身体の健康を保っています。
そのためどちらかの神経が優位になりすぎたり、反対に働きが悪くなってバランスが上手くとれなくなると、心や身体に様々な不調を感じます。
今回は「自律神経が乱れる」と身体はどんな状態になるのか、初期の状態であればどんなことに気をつけたら良いのかについて触れていきたいと思います。
①当てはまると「自律神経のバランスがとれていない」状態です。
普段患者さんのお話を聞いていると、不調の理由が「自律神経がうまく働いていない状態」であることに気が付かずにいる方もたくさんいらっしゃいます。
治療の前の問診では、実際に自律神経失調症の可能性を測るための「危険度チェックシート」(自律神経について書かれた本の中でみつけました) と言うのを参考にして患者さんにも聞くようにしています。
項目としては、
・高血圧である
・糖尿病の傾向がある
・強いストレスを感じている
・物忘れがひどい
・仕事や家事をしすぎている(追われている)感覚がある
・運動不足(1日3000歩以下など)
・夜10時以降に食事をする
・寝るのが深夜(12時以降)になる。
➕食べすぎてしまう。よく眠れない。
などもあります。
結構当てはまってるよ…。という方もいらっしゃるでしょうか?
当てはまる項目が多いほど、「交感神経が優位」あるいは「副交感神経の働きが低下」していると言えます。
②交感神経が優位、副交感神経が低下すると、身体はどうなるの?
自律神経が乱れた時には様々な不調を感じますが、「内蔵」ももちろん影響を受けます。
例えば交感神経が優位な状態がつづくと…
1. 心拍数が増えて血管が収縮、すると血流が悪くなり、血液が凝固しやすくなります。血液が固まることを「血栓」と言い、そこにコレステロールなどが絡むと動脈硬化を進めてしまうことも。
→脳血管障害、心筋梗塞 など
2. 副交感神経には、身体にとって(必要以上の)要らないものを排泄する役割があるため、交感神経が優位になると排泄機能が低下し様々な病気に繋がる。
→活性酸素やアミロイドなどがたまり、がんやアルツハイマー病 など。
3.「白血球」という細菌やウイルスなどに攻撃する免疫機能に関わる細胞のうち、「顆粒球」(かりゅうきゅう)という攻撃型の免疫機能が増えます。増えすぎると正常な組織まで傷がつき、炎症や潰瘍が出来てしまう。
しかも副交感神経が低下していると「リンパ球」という免疫機能の調整をするものが減るため、免疫力が落ちてしまう。
→胃炎や腸炎、胃潰瘍、感染症、がんなど。
ちょっと怖い話、あまりにも交感神経を優位にし続けて(副交感神経の働きも低下)しまうと、命に関わる病気に繋がることもあるんです。
その他、頭痛やまぶたの痙攣、めまいや耳鳴り、口内炎、肩こりや手足の痺れ、発汗異常、高血圧、冷え性、下痢や便秘、生理不順…
などなど、「これが自律神経と関わると思っていなかった」みたいな症状もたくさんあります。
③自律神経のバランスを整えるための3つの方法
まず大前提に、「交感神経が優位」「副交感神経の働きが低下」してしまった場合に出来る唯一のことは「少し長めに休みをとること」です。
…そりゃそうだ、と言いたくなりますよね。
でもコレ、分かっていても皆さん忙しいとやらない(と言うか出来ない)ですよね(´・_・`)
「休む」って、実はすっっっごい大切なことです。
ボロボロになっている自律神経は、忙しい今の生活の状態を続けていて、回復するわけはありませんよね。
でもちゃんと休むことで、頑張りすぎている自律神経を回復させることが出来ます。
お仕事など少し休みをとれるのが一番ですが、「長い休みは取れないよ…」と言う方は、少しの工夫で自律神経の回復に繋がりますので、下記の方法をぜひ試してみて下さい。
《自律神経を整えるために出来ること》
1.「時間外労働」をしない。
働きすぎ、ストレスを自覚している方は、「できる限りの負担を減らす」ことが必要です。
いつも残業で帰りが遅い、仕事が終わってからも上司や同僚と飲みながら仕事の話し、休みの日も仕事に関する電話が来る…など、本来の就業時間以上に仕事のことを考えてはいないでしょうか?
もちろん、家で仕事をするなんて言語道断 笑
残業はなるべくせず、どうしても難しい時でも21時までにしてあとはきっぱり止める、など決めてしまいましょう。
以前の記事でもお話しましたが、疲れと言うのは「脳」が感じています。
「脳の疲労」は自律神経とも密接に繋がるため、とにかく脳をしっかり休めることを意識しましょう。
良かったらこちらの記事もお読み頂けましたら(^^)
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2. 入浴やストレッチなど行い、深部体温を調節する
深部体温(身体の内部の体温)は、暑さ寒さよりも自律神経の影響を受けています。
日中は高く活動的に、寝る時には低くなることで脳や身体を休めています。
深部体温を調整するために大切なのは、入浴であれば「お湯の温度」と「入るタイミング」です。
寝る1時間半ほど前に、体温が上がりすぎない38度~40度くらいのお湯に15分ほどつかりましょう。
お風呂から上がってから寝るまでの時間、手足から熱が放散され体温が下がっていくことで、心地よい眠りにつくことが出来ます。
ストレッチなどの軽い運動も1日の疲れを取るのに最適です。
しかし体温は少し上がってしまうので、こちらも就寝の1時間ほど前までに終われると良いかと思います。
3. 就寝の前に意識したいこと
ざっと意識したいことをあげてみます
👇🏻
・寝る前に飲み食いしない
・アルコールを過度に摂取しない(少量であれば○、但しおつまみは無し)
・パソコン、スマホ依存からの脱却
まず、寝る前に胃腸を働かせては良い睡眠は得られませんよね…。
アルコールも同様で、肝臓がアルコールを分解するため働かなければいけないので量は控えましょう。
あと、利尿作用で夜中に起きたりすると「深い睡眠」がとれなくなってしまいます。
パソコン・スマホは寝る30分前までにして、寝る前には使わないような状態にしましょう。
目や脳を働かせてしまうだけでなく、睡眠をコントロールするホルモン(メラトニン)は「光」に左右されるため、明るい画面を見ながら寝てしまうと睡眠のリズム(体内時計)を崩す原因に。
先にも書きましたが、脳の疲労と自律神経は密接に関係します。
脳の疲労をため込まないために、良い睡眠でしっかり休ませてあげましょう!
毎日の生活習慣の中にぜひ意識して取り入れ、自律神経の修復にお役立て下さい(^^)
逆に生活習慣の改善がなければ…(¯ㅿ¯υ)゚。
考えたくないですね💧笑
また近いうちに、「step②」も記事にしたいと思います!
ここまでお読み頂き、ありがとうございました(⋆ᵕᴗᵕ⋆)