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医師の待機と言う仕事と働き方と

待機(オンコール)と言う仕事

医師の仕事の1つに待機と言う仕事があります。
例えば入院中の患者さんが急変したり、私たちの様に緊急手術になった場合に呼び出された際にすぐに病院へ駆けつけられるように待機しておく当番のようなものです。
私が以前働いていた病院では待機代(例えば土曜日9時から24時間など)は1回2000円でした。
いや、0円の病院もありました。
呼び出されても時間外手当しか付きませんでした(月の上限あり)。

・私たち麻酔科医の場合、帝王切開など緊急性の高い手術があれば病院に20分で着くことが出来る場所に居ないといけない。
・当然ながら大好きなお酒も飲めない(強制的な休肝日)。
・遠出もできない。
・一晩中、携帯を肌身離さず持って着信音を大音量にしておかないといけない。

↑これを働いていると言わずして何と言うでしょうか、生活は拘束されて、いつ呼ばれるか分からないストレスもある。
なので「待機=働いている状態」と考えますが、時給換算すると100円にも満たなかったりする。。
お金が欲しくて医師という仕事をするべきでは無いと思いますが、それにしても最低賃金くらいは貰いたいものです。
医師の無給問題は以前から取り沙汰されていますが、待機についてもその氷山の一角と思います。
私はこういった、やりがい搾取の人権を無視した労働環境や、それを美徳とした(忙しく働くことこそ素晴らしいと言った日本人的な)空気感も嫌でした。
しかし、私も所詮は1労働者でしかなく、声を大にしたところで何も変わりません。
環境を変えるとしたら、それこそ院長レベル、医局で言えば教授レベルまでにならないと簡単には変えることは出来ないでしょう。
なので1労働者としては働く環境を自ら変えるしかない。

働く環境を変えるのは難しいが、働く場所を変えることはできる。

要は労働者である限りはこう言った問題はどんな職種に関わらず、いつまでも付きまとうものであるから、積極的に転職は考えるべきだと思います。
アメリカ人は生涯で平均8回も転職すると言います。
それほど自分の置かれる労働環境や対価として支払われるペイに対してシビアであると言えます。

転職“活動“はノーリスク、リターンありである。

転職サイトに応募したり、転職エージェントと会うこと自体は何も失うものもなく、より良い条件の職場が見つかるかもしれません。
また良い条件の職場が見つからない、もしくは自分の能力が足りてないことが判明すれば、もっと自分のスキルを磨く必要があったり資格を取らなければならなかったりと目標が見つかったりします。
しかし周囲に対して転職を考えているを言いふらせば「こいつやる気ないんだな」「近々辞めるんだな」と思われ人間関係も悪くなり、ますます働きにくくなるでしょう。
なので転職活動するにも周囲に悟られずにする必要はあります。
ただ、転職も必ずしも良いことばかりではありません。
それまで築き上げてきた人間関係を犠牲にしてしまう・転職に際しての事務的な手続き・必要であれば引越し・昇給・ボーナス・退職金などなど、失う物や煩わしさがあるのも確かです。
どんな職場であれ、必ず嫌なこと・ストレスはあります。
それに対して自分が身体的・精神的に無理があると感じたら積極的に転職を考えて良いと思います。

詰まるところ、働くと言うのは「仕事量/賃金±人間関係・やりがい」だと思っています。
すごく単調で簡単な仕事なのに給料が良い、つまり“コスパの良い”仕事は人気があるでしょうし、楽に稼げてしまうと思いますが、続かないと思います(もちろん続けられる人もいるでしょう)。仕事というのはそこに「この人と一緒に働きたい」と思える人がいたり、楽しかったり、それこそやり甲斐を感じたりといった“エッセンス”を含めて総合的に考えると思います。

さ、今日も働きますか( ´Д`)y━・~~
皆さんの仕事に対する考え方、教えて頂きたいです。

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