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②スタッフの熟練則という超感覚的な世界に数学で挑む

これのスタッフ版


これだけ生成AIが使えるレベルに達してくると、少なくとも生産工学ではPDCAの内容が変わっている。
※ここで言う生産工学はアカデミックではない、製造現場で行われる技術全般を指す。

<Before> 

スタッフも経験と勘なところがあって、若い頃に習得した従来の手法に依存してしまう。実際、習得も実行も企画も難しかった。だから外部のプロに頼る部分も大きかった。
PDCAは通常の意味だった。


<After>

P:Planだから企画や計画を立てる部分だが、ここは既に生成AIが大の得意分野である。
実はこの「P」こそ意味が大きく変化している部分だと思う。
Pの中に、更にPDCAが登場した。


P-P:異分野の技術調査
従来のPは技術は革新的な物も無かったから、全く新しい技術を調査・導入する行為そのものが極めて狭い範囲で行わざるをえなかった。例えば印刷屋だったら印刷展、物流屋ならば物流展、流通屋ならディテール展…
しかし、自分野の展示会は同じ理由で関連技術が硬直している。
行くのならば、別の分野の展示会、技術だ。調べまくれ!

この本に書かれている通り。王道だ。
問題はこの次だ。


P-DCA:異分野の技術習得を極端に短いサイクルで行う
 「全く異なる、自分野では実績が無い技術なんて無限にあるぞ?」
その通りだと思う。だからこその生成AIだ。
街で気になった技術と、自分野との関わり合いの可能性を片っ端から聞いていけばいい。違うのは、検証サイクルを極端に短くする事。従来ならばここだけで一生を終えるほどの時間を要したが、今ならば土日でも充分に可能である。

例)
機械学習をやってみよう!でも、聞いた感じでは画像分析とか品質問題の極端に狭い分野でしか役に立ちそうにないけど…?」
私もそう思ってた。展示会でも殆どキーワードに出会えなかった。

本屋に行ったら、マニアックな機械学習のジャンルが一杯有った!しかし何も分からない… 中を読んでもさっぱり分からない。ここで一生掛かりそうだ。なので、目次の中で気になった重要そうなキーワードで生成AIに訊けば良い

トピック学習って、物流の役に立つの?

プロンプト

答えは一般的には「役に立たない」が、実はそうでもないが今はスルー。
役に立たないなら次を探せばいい。
こうやって20冊近くを調べまくった。(実際、それくらいは買ったし)
その結果、この本が大当たりな事が分かった。
立ち読みやレビューではまず辿り着けなかったろう…

これでやっとPが終わる。

「待って、タイトルには”数学”って…」
大事な事を書き忘れていた。気になった技術があれば本屋に行くのだけれど、生成AIでも実行不可能なジャンルの本を見つけてもしょうがない。
探す棚・コーナーは数学もしくはIT限定
この次の工程でプロトタイプを作るのだから、それが高額な技術だったら何の意味も無い。便利そうだからっていきなりフルセットのSAPでも入れる?少なくとも、数学とPythonは無料だから。ハードウェアも同様。いきなり会社が600万円のLiDARカメラ買ってもらえる?まずはiPhoneのカメラからでしょ?


DCA(第一段階):プロトタイプによる実行
ここも従来では大変だった。スタッフでDとは開発に相当するだろう。
設備屋の場合はモノを買うしかない(小規模で良ければ3Dプリンタとかあるか)けれど、システム屋の場合は今や事情は大きく変わったと思う。本格的な開発やシステム探しをやる前に、生成AI+ローコードでプロトタイプを簡単に作れてしまう。私の感覚では自分でPython書いてたら1週間掛かっていたのが、生成AIでは半日程度でプロトタイプが出来てしまう。現場でも試して、何度でも直せる。その結果を仕様にして本格的に開発やシステム導入に移ればいい。
自分が理解していない技術でも構わない。 生成AIに
 「グラフ深層学習を使ってこの課題を解いてみて」
と気軽に頼んでみればいい。明らかにこの要求が無謀ならば、きちんと断ってくれるから次の技術を試せばいい。

私も、自分ではグラフ深層学習どころか、深層学習すらもPythonで自力では書けない。それでも何をやってくれるのか、そして重要なキーワードさえ押さえていれば充分。


DCA(第二段階):通常の流れに戻る

〜(ここは従来通りで王道は無い)

少なくとも工数を半分には出来るだろう。

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