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㊲[効用理論のパラドックス]ゲーム理論をClaudeで勉強
いよいよ教科書も後半に入り、第7章。Claudeの解説のお陰でシュンシュン進める。研究ではなく、ビジネスでの実践を目的にしているのでまずは全体把握が先なのだ。
ゲーム理論です。サンクトペテルブルクのパラドックスを解説して、計算をしてください。
サンクトペテルブルクのパラドックスについて説明し、計算例を示していきます。
このパラドックスは、期待値が無限大になるギャンブルゲームにもかかわらず、実際の人々はそれほど高額な参加料を支払おうとしないという矛盾を示すものです。
ゲームのルール:
1. コインを投げ続け、最初に表が出るまで続ける
2. n回目で初めて表が出た場合、賞金は2^n円もらえる
3. 参加料はいくらが妥当か?
期待値の計算をしてみましょう:
```
1回目で表(確率1/2): 2^1 = 2円
2回目で表(確率1/4): 2^2 = 4円
3回目で表(確率1/8): 2^3 = 8円
4回目で表(確率1/16): 2^4 = 16円
...と続く
期待値 = Σ(1/2^n)×(2^n)
= 1 + 1 + 1 + 1 + ...
= ∞
```
つまり、数学的な期待値は無限大になります。しかし、実際の人々は数百円程度しか支払おうとしません。
この矛盾の解釈として:
1. 現実の資金は有限であり、無限の賞金は意味をなさない
2. 人々はリスク回避的で、低確率の高額当選よりも確実な小額を好む
3. 限界効用逓減の法則により、高額になるほど価値の増加率が低下する
ベルヌーイは対数効用関数を導入することで、この問題に対する一つの解決策を提示しました。
このパラドックスは、期待値理論の限界と人間の実際の意思決定の違いを示す重要な例として、経済学や意思決定理論で広く参照されています。
より具体的な計算例を見たい、あるいは特定の効用関数での分析をご希望でしょうか?
あー、これは面白い。
アレのパラドックス
アレのパラドックスについて説明させていただきます。
このパラドックスは、期待効用理論における重要な課題を指摘したものです。
以下のような選択問題を考えてみましょう:
選択肢A: 確実に100万円もらえる
選択肢B: 89%の確率で100万円、10%の確率で500万円、1%の確率で0円
ほとんどの人は選択肢Aを選びます。しかし同じ人に以下の選択を提示すると:
選択肢C: 11%の確率で100万円、89%の確率で0円
選択肢D: 10%の確率で500万円、90%の確率で0円
今度は多くの人が選択肢Dを選択します。
これは期待効用理論と矛盾します。なぜなら:
1. AよりBを選好しない → u(100万) > 0.89u(100万) + 0.10u(500万) + 0.01u(0)
2. DよりCを選好しない → 0.10u(500万) + 0.90u(0) > 0.11u(100万) + 0.89u(0)
これらの選好は、同じ効用関数では説明できません。
このパラドックスは、人々の実際の意思決定が必ずしも期待効用理論に従っていないことを示しています。これは行動経済学における重要な発見の1つとなり、プロスペクト理論などの新しい理論の発展につながりました。
ご興味があれば、このパラドックスが実際の経済的意思決定にどのような影響を与えているのか、さらに詳しくご説明できます。
プロスペクト理論とは
プロスペクト理論について説明させていただきます。
これは、カーネマンとトヴェルスキーが1979年に提唱した意思決定理論で、従来の期待効用理論の問題点を克服しようとしたものです。主な特徴は:
1. **参照点依存性**
- 人々は絶対的な価値ではなく、参照点(現状)からの変化で価値を判断
- 例:100万円の利得でも、現状が0円か1000万円かで感じ方が異なる
2. **損失回避性**
- 同じ金額でも、利得より損失の方が心理的インパクトが大きい
- 一般的に損失は利得の約2倍のインパクト
- 例:1万円を失うことの痛みは、1万円を得る喜びの約2倍
3. **確率の主観的加重**
- 人々は客観的確率をそのまま評価せず、主観的に歪めて認識
- 小さい確率を過大評価(宝くじを買う)
- 大きい確率を過小評価(保険を過小評価)
4. **価値関数の特徴**
- 利得領域では凹関数(リスク回避的)
- 損失領域では凸関数(リスク愛好的)
- S字カーブを描く
実践的な例:
```
営業成績の評価で:
・現状の給料100万円が基準点
・ボーナス20万円の増加 → 中程度の喜び
・給料20万円の減少 → 非常に大きな痛み
```
このように、プロスペクト理論は人々の実際の意思決定をより正確に説明できます。マーケティング、投資行動、政策立案など、様々な分野で応用されています。
さらに詳しい応用例や特定の分野での活用方法についてご興味があればお答えできます。
この辺りは意思決定理論などでも読んだ事がある。
いよいよ交渉問題に入る。