
戦わずに勝つBattle of Britain
今はもう動かせる機種はありませんが、昔、Macでこんなゲームがありました。
やり方は至って簡単。
朝になったら各飛行場に配置されてる戦闘機があるので、どの方面に配置するのか予め決めておきます。(直前変更は出来ませんし距離も制限があります)


大まかにいうと、できるのはこれだけです。
戦闘自体は各戦闘機乗りの奮闘次第。それを見守るしかありません。
これを詰まらないと思う人は、Battle of Britainの奥深さを勉強してください。英空軍は“戦わない事によって勝つ”のです。
<大事な確認>
①戦闘機は防御兵器です。
・ドイツのメッサーシュミット、イギリスのスピットファイア。
・イギリス側はスピットファイアもそうですが、パイロットが貴重!
・イギリスは爆撃機パイロットも戦闘機に転用してまで訓練します。
②爆撃機は攻撃兵器です。
・イギリスは不要。ドイツは理論上は全機そうしたい。
・爆撃機は戦闘機に弱いので、護衛が必要です。
・だから、メッサーシュミットを爆撃機にベタ付けする。
・すると、ドイツのメッサーシュミットはスピットファイアを相手に
するだけの余裕がありません。あくまでも任務は“護衛“です。
(ここが何度も矛盾してドイツ空軍は負けるのです。
ゴール設定は重要)
<背景>
・1939年からドイツは周辺国を蹂躙し
1940年にはフランスを制圧。
・ドーバー海峡側の航空基地を手に入れます。
・次の狙いはイギリス本土です。
・まずは空軍が英本土を叩きます。
<ドイツ軍の作戦>
・戦闘機の数ではドイツが優っています。
・空軍飛行場を爆撃し、飛行場を使用不能にして
戦闘機を飛ばせなくします。
・如何にイギリス軍戦闘機を上空に呼び込むか?にかかっています。
<イギリス軍の作戦>
・戦闘機を地上に置いておくと撃破されるので離陸はしますが、
迎撃はさせずに逃げ回らせます。
・大きな塊を作らずに、分散化。
・ドイツ爆撃機に護衛がついてない時だけ、攻撃させます。
<前〜中半>
・戦闘機同士の直接対決は無いものの、
飛行場爆撃の効果が大きくドイツ軍有利。
<中〜後半>
・イギリスがベルリンを爆撃したのに腹を立て、
ロンドン爆撃に切替えます。
これが潮目です。
・ロンドンまでドイツ戦闘機メッサーシュミットが飛行すると、
わずか20分しか滞空出来ません。戦闘どころではありません。
ここを温存していたイギリスのスピットファイアが集団で
襲いかかります。
※戦闘機の相手はスピットファイア
爆撃機の相手はハリケーン と分担制です。
<オペレーションズ・リサーチの登場>
・この戦いにはレーダーなどの電子技術、それだけでなく
相互フォローする上空監視員などとの連携がとても入念に準備され
“運用”を科学的に改善する仕組みが確立されました。
・数学で各種の計画(スケジューリングではなく運用方法そのもの)
を作成してそれを実際に運用したのです。
・“グラフ理論“が実用的に考えられたのもこの頃です。

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