LANとはなにか?
おはようございます。またはこんにちは。もしくはこんばんわ。マゲっちSCと申します。2022年も9月半ばに入ってきました。だんだん涼しくなり秋めいてきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
では前回のブログですが、キーボードとポインティングデバイスの関係性についてお話させていただきました。場合によってはポインティングデバイスを使うよりもキーボードを使ったほうがより効率よく作業を行えるということをご理解頂けましたでしょうか?ただ、ポインティングデバイスは目で見て直感的にわかりやすいという利点がありますが、キーボードによるショートカットコマンドに関しては直感的に分かりづらいものが多いです。こればかりは覚えていただくしかないのですが、ポインティングデバイスでマウスカーソルを移動させる手間がない分、効率的であるということですね。どの状況でポインティングデバイスを使うのがいいのか、キーボードによるショートカットコマンドを利用したほうがいいのかは皆さんのPC操作経験によって培われていきます。PCを利用する際はこれらのことを意識しながら行っていくと、まるで他の人からは魔法を使っているかのように見えますのでぜひお試しください。
ネットワークとはなにか?
では、今回の本題であるネットワークについてお話してきます。以前ブログで数回にわたっていろいろとネットワークのお話をしてきましたので、ご興味があれば過去のブログ記事を見ていただけると幸いです。
まずネットワークについてですが、簡単にお話するとコンピュータ同士が回線などで物理的につながっており、情報をやり取りすることができる環境をさします。皆さんの身近でいうとPCや携帯電話がネットワークを利用できるネットワーク機器として存在しています。
世の中のコンピュータや電気製品は主にこのネットワークにつなぐことができるものとできないものに分類できます。ネットワークを使用できる機器がネットワーク機器と呼ばれているのに対して単独で動作するものをスタンドアロンと呼んでいます。例えば炊飯器や洗濯機などにはコンピュータが内蔵されていて、それらが制御を行うことで自動で火加減や洗濯手順を判断・実行しています。最近の家電や家庭用ゲーム機・PC・スマートフォンはネットワークに対応しているものが増加してきていますね。
ネットワークを分類してみよう
とはいってもネットワークは目に見えないモノです。とにかく非常に分かりづらいものです。よくPCや家庭用ゲーム機がインターネットにつながらなくなった際に、コンピュータを扱う経験があまりない方や、そもそもネットワークの知識が少ない方には何が原因でインターネットが利用できなくなったのかがわからないはずです。原因は以下に分類できます。
・料金未払い
・ISPに契約していない
・PCや家庭用ゲーム機そのものの故障を含むトラブル
・中継機器のトラブル
上記2つは原因として非常にわかりやすいため詳細は省きますが下2つはある程度の知識や経験がないと原因を突き止めることが難しい部類になります。
まずPCなどのトラブルによりネットワークが使用不可能な場合です。電源が入らないという物理的な故障もあればコンピュータそのものは動作しているが、何らかの原因によってネットワークを利用できないというものまで幅広く原因が考えられます。物理的に故障している場合は代替機器に交換することで事なきを得られますが、設定が間違っている場合などはなかなかに原因が特定できないこともあります。中にはレアケースのトラブルもあります。
次に中継機器のトラブルです。いわゆるWi-Fiルータの故障や設定ミスにより引き起こされます。コンピュータ側の設定にミスがなければこれらのネットワーク中継機器のトラブルとなります。
ネットワークの種類とはなにか?
では、故障原因の候補がだいたいわかったところで、ネットワークの種類について見ていきましょう。
え?ネットってインターネットのことなんでしょう?種類なんてあるの?と思われる方もいらっしゃると思います。ほとんどの方の印象としてはコンピュータにネットワークケーブルをさしたり、Wi-Fiの設定をすればそれでインターネットにつながるよね?という理解は実際間違いではありません。
しかし、実はコンピュータがインターネットにつながって情報をやり取りする場合、大きく分けて2つのネットワークにつながっていることになるのです。皆さんはLANとWANという言葉を聞いたことがありますでしょうか?
LANは知ってる。という方が結構多いと思いますが、WANは知らない方もいらっしゃるでしょう。まず、LANですがこれに関しては家電量販店やPC専門店で売られている
「LANケーブル」
というものがあります。LANの意味がわからなくてもLANという言葉は何度か目にしていると思います。
LANはローカルエリアネットワークの略です。ローカルと言うのは狭い範囲という意味になります。
ではWANはと言うとこれは、ワイドエリアネットワークという言葉の略です。ワイドなので広域という意味合いになります。今回は内側のネットワークであるLANについてのお話です。
LANで使用するネットワーク機器とはなにか?
世の中には実に様々な機器がネットワークにつながっています。PCや家庭用ゲーム機はもちろんですが、プリンタやNAS(ファイルサーバ)、スマホもネットワークにつながっています。その中にはWi-Fiルータもあります。家庭用のWi-Fiルータにはルータ機能とスイッチングハブ機能(ブリッジ機能)を搭載したものが一般的です。
ルータ機能というのは複数の端末(PC・ゲーム機・スマホなど)を同時にインターネットへ接続することを可能にする機能です。スイッチングハブ機能というのはLAN内部で情報をやり取りするための機能です。例えばPCが2台あり、両方とも同一のLANに接続されていればその2台でファイルの共有などができます。
LANで情報を送受信する場合はいわゆるIPアドレスは必要ありません。では何を使ってLANにつながっている機器は情報をやり取りしているのでしょうか?
ネットワークに対応した機器には各メーカーで製品が作られる際に、ICチップにMACアドレスという世界で唯一無二の48bitで構成されるアドレスがつけられます。基本的にMACアドレスは書き換えができないアドレスになることと、工場出荷時にすでに製品につけられているため物理アドレスと言われることもあります。
家庭用のWi-FiルータにはLAN側とWAN側にそれぞれ1つずつMACアドレスがあり、さらにWi-Fiチャンネルごとにそれぞれ1つずつMACアドレスがつけられています。一般的なWi-Fiルータの場合はWAN側と有線LAN側に1つずつ、無線LANチャンネルがだいたい2つなので合計で4つのMACアドレスが製品の製造中につけられることになります。
有線LANポートは基本的に4つついている製品がありますが、LANポート1つ1つにMACアドレスが振られているわけではありません。LANポートは4つで1つのインターフェイスとして扱われるからです。それはなぜでしょう?
ネットワークハブとWi-Fiルータの違いとはなにか?
見出しタイトルにも書きましたが、ネットワークハブとWi-Fiルータはまったく違う性質を持ちます。ネットワークハブは同一ネットワーク内で情報をやり取りする場合に利用します。Wi-FiルータはLANとWAN(インターネット)という別々のネットワークを中継する場合に使う機械です。
家庭用のWi-Fiルータはネットワークハブとルータの機能を両方備えているため見た目上非常に分かりづらいですが、例えばみなさんがPCからLAN接続されているプリンタに印刷命令を出したとします。その場合印刷命令はPCからWi-Fiルータへ行き、そこからLAN接続されているプリンタへ送信されます。ちなみにPCやプリンタのLANは有線無線は特に問いません。
この場合プリンタへの印刷命令がWi-Fiルータを経由しているので、命令が一旦インターネットへ行き、その後家のプリンタへ戻って来ているかのように見えますが、実際は印刷命令は家の外へは出ていません。
PCから出た印刷命令はWi-FiルータのLAN側のポートへ到達します。そのときにWi-Fiルータは自分が持つMACアドレステーブルを参照し、該当するMACアドレスを持つネットワークにつながった機器に情報を伝達します。この場合はプリンタに対してPCから来た印刷命令を伝達するというわけです。
Wi-Fiルータの説明ではブリッジモードというものが出てきますが、LAN内ではこのブリッジの機能によって情報が伝達されています。Wi-FiルータがMACアドレスを学習するのはDHCPという機能を使って各ネットワーク機器にプライベートIPアドレスを自動的につける際に、Wi-Fiルータが自分につながっているネットワーク上のMACアドレスを記録します。ちなみにブリッジ機能と呼ばれていますが、実際には複数ポートが実装されているためどちらかというとスイッチングハブに近い機能になりますね。
まとめ
今回はネットワークのお話だったこともあり、少し難しい内容となりました。家の中のPC同士やプリンタなどの機器を使う場合は、情報はWi-Fiルータまで行き、Wi-Fiルータ内にあるMACアドレスと同じものがあればそこに対して情報を送信する。ということがおわかりいただけたかと思います。また、MACアドレスは工場出荷時にすでに世界に一つだけのアドレスがつけられており、基本的に変更不可能ということもご理解いただけたかと思います。また、MACアドレスは48bitの情報を使っていますが、前半分の24bitがメーカー(ベンダー)のアドレスであり、残り24bitがメーカー側でつけるアドレスになります。
アドレスは16進数で書き込まれるため
「00-11-33-22-F0-AA-51-7F」
のような書式で記述されます。これらがいくつかWi-Fiルータの内部にあるMACアドレステーブルに記録されています。そのためWi-Fiルータは反射的に素早く情報の伝達を行うことができるわけですね。
また、スイッチングハブ(ブリッジ)の場合は情報の送受信が同時に行えます。そのため複数の機器から情報が入ってきても問題なく高速に処理できるようになっています。また、リピータ機能も備えているため、流れてくる命令の電力が減衰している場合はそれらを増幅する事もできます。
では次回ですが、ルータに関して深掘りしていきましょう。今回はあくまでLAN内部の情報伝達についてのお話でしたが、次回はいよいよインターネットの世界へ飛び出していきます。インターネットがどうやって動いているかもわかりますのでご興味がありましたらまたお立ち寄りください。それでは失礼いたします。