【"想うこと"と"想いを伝えること”】ヴァイオレット・エヴァーガーデンを見て感じたこと
こんにちは、マガスマです。
コロナ期間にNETFLIXで色々とアニメを見ていたんですが、その中にヴァイオレット・エヴァーガーデンがありました。
それはもう毎話毎話泣かせてくるので、我慢するのに必死。(変な意地)
さて、この作品は京都アニメーションが制作しており、非常に人気の高い作品です。しかし放火事件により、上映が延期になり、公開できるのか?と言われていましたが、2020年9月18日に公開。遅くなりましたが先日鑑賞したので、あらすじ+感じたことを書いていきます。アニメ版を見ずとも良い作品ですが、是非アニメ版を見てから鑑賞してください!
アニメ版について
〜あらすじ〜
とある大陸の、とある時代。
大陸を南北に分断した大戦は終結し、世の中は平和へ向かう気運に満ちていた。
戦時中、軍人として戦ったヴァイオレット・エヴァーガーデンは、軍を離れ大きな港町へ来ていた。
戦場で大切な人から別れ際に告げられた「ある言葉」を胸に抱えたまま――。
街は人々の活気にあふれ、ガス灯が並ぶ街路にはトラムが行き交っている。
ヴァイオレットは、この街で「手紙を代筆する仕事」に出会う。
それは、依頼人の想いを汲み取って言葉にする仕事。
彼女は依頼人とまっすぐに向き合い、相手の心の奥底にある素直な気持ちにふれる。
そして、ヴァイオレットは手紙を書くたびに、あの日告げられた言葉の意味に近づいていく。
アニメ「ヴァイオレットエヴァーガーデン」公式サイトより
http://tv.violet-evergarden.jp/story/#about
主人公であるヴァイオレットは孤児で小さい頃から戦争だけを経験してきたため「戦う」以外のことを知りません。ただ身元引受先であり、上官でもあるギルベルト少佐へ強い想いがありました。(当時ヴァイオレットはこの感情を忠誠心としか思っていません)
その少佐の死に際に「あいしてる」と言われますが、戦争しか知らない彼女には理解ができません。ですが、少佐が伝えた最後の言葉をヴァイオレットは知りたくて仕方がありません。その言葉の意味を手紙を依頼者の代わりに書くサービス(自動手記人形)という新たな仕事を通じて理解していくというお話。
劇場版について
~あらすじ~
代筆業に従事する彼女の名は、〈ヴァイオレット・エヴァーガーデン〉。
幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、
大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。
──心から、愛してる。
人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。
新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。
しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。
──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。
ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。
ギルベルトの母親の月命日に、
ヴァイオレットは彼の代わりを担うかのように花を手向けていた。
ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。
ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、
ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。「忘れることは、できません」と。
そんな折、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。依頼人はユリスという少年。
一方、郵便社の倉庫で一通の宛先不明の手紙が見つかり……。
「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 公式サイト」
http://violet-evergarden.jp/story/
・絡み合う3つのエピソード
本作品では3つのエピソードが織り込まれているのですが、それらが相まってより深い作品に仕上げていると感じました。
1つ目はヴァイオレットが生きている時代よりもっと先の時代の話。
アニメ版を見た人なら一目で分かるとある家のシーンから始まります。(アニメで神回とされている。とはいえ全話神回。)
ヴァイオレットが生前に代筆した手紙の依頼者のひ孫がこの家でヴァイオレットが書いた素晴らしい手紙を読み、感動し、ヴァイオレットのゆかりの地を訪れます。ヴァイオレットの生きた時代と文化が変化した未来の対比を考えさせられます。
2つ目は病気の子供とその家族と親友の話。
病気の子供が死ぬ前に”想いを残したい”とヴァイオレットに手紙代筆を依頼します。このエピソード単体でもかなり心にきます…
3つ目はメインであるヴァイオレットと少佐のお話。
ヴァイオレットの少佐への想いで心が締め付けられます。
(これ以降はネタバレになってしまうので割愛)
・手紙という存在
ヴァイオレットエヴァーガーデンの世界では教育が発達しておらず、読み書きできない人が多いため、手紙代筆サービスという仕事が成り立っています。直接言えないようなことを手紙に委ねて相手に自分の本当の想いを伝えます。
手紙=直接言えない気持ちを伝える媒体
作中、ヴァイオレットの同僚であるアイリスが2つ目のエピソードの病気の男の子の想いを伝える際に”手紙”ではなく、”電話”を用いるシーンがあります。あくまで手紙は手段であり、大切なことは”相手に想いを伝えること”というメッセージを感じました。
実際、ヴァイオレットの死後の世界では電話や教育も発達したため、手紙代行の需要は無くなり、自動手記人形という仕事自体消えてしましました。
作品を通して考えたこと
・「想うこと」と「想いを伝えること」
ヴァイオレットが生きている世界では言葉以外に思いを伝える手段は手紙しかありません。さらに文字を書けない人はお金を払ってヴァイオレットのような自動手記人形に依頼をしないと手紙を書くことさえできません。
今私たちが生きている世界では、メールやSNSなどより想いを伝える手段は豊富になっています。さらに日本の識字率はほぼ100%です。
そんな恵まれた環境の中で自分の想いを伝えられているのだろうか。
「伝えたいあの人は、いま、この時にしかいないから」
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
本当にその通りだなあと思います。いくら時代が変わって、想いを伝える手段が変わっても伝えたい想いが変わることはありません。
・最後に
ヴァイオレットエヴァーガーデンは我々が生きている世界とは全く違う世界のお話です。ただ今後生きていく上で大切なことを沢山教えてくれるように感じています。人形だったヴァイオレットが一人の女性として成長していく物語。是非劇場へ足を運んでみてください!
この作品が一人でも多くの人に見られることを心から願っています。
ではでは!