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上京して生活保護を受給するためのステップをわかりやすく解説する【毒親】

この記事は、生活保護の受給方法と、転居する際の注意点を解説しています。

僕の体験談をベースに記事を制作しております。

生活保護や転居申請をするかどうかは自己責任でお願いします。

大まかなプランについて

大体このような流れになります。

  1. 生活保護を受けるための準備をする

  2. 住みたい場所のネカフェかシェアハウスに泊まる

  3. 福祉事務所に行き生活保護を申請する

  4. アパート入居のための一時金(転居費用)支給の申請をする

  5. 一時金支給の審査に通ったらお部屋探し

  6. 引っ越し後に色々な手続きをして終わり

実家にいる場合は、親が養ってくれているため生活保護を受けることができません。

なので家出をして、ネカフェ難民になるのがオススメです。

貯金が少ない状態でネカフェ難民になることで、生活保護を受けられる条件を満たせます。ネカフェ難民は実質ホームレス扱いになるので、そのままスムーズに転居費用の申請もできます。

もちろん、ネカフェではなく賃貸を借りれるのであればそのほうがいいです。その際は生活保護を受けることを想定したお部屋探しをしてください。

外国籍の場合だと、住民票を移さないと生活保護を申請できません。なのでネカフェではなくシェアハウスを契約してください。

ネカフェやシェアハウスを借りれなくても、ホームレスの状態で申請すればいいです。ただ、体力的にかなりきついと思うのでオススメはしません。


生活保護を受給するための条件

必須条件は以下の通りになります。

  • 貯金が少ない(大体10万円以下)

  • 資産がない(株や土地、宝石類等)

  • 養ってくれる人がいない

  • 申請した福祉事務所の管轄内に住んでいること

正直にいうと、条件を満たしていれば簡単に生活保護を受給できます。

生活保護を受けようと思っている時点でお金はないでしょうし、投資価値のある資産だって所持していないことでしょう。

ただ外国籍は、住民登録している場所でないと生活保護を受けられないので注意しましょう。シェアハウスの項目で詳しく解説しています。


手続きに必要なもの

【必要なもの:身分証、印鑑、通帳、お金(用意できるだけ)】


生活保護はホームレスでも受けられる制度です。

なので手続きに絶対必要なものはありません。

職員の方から「◯◯がないと生活保護を申請できない」と言われるケースもあるそうですが、手ぶらでも申請できるはずなので悩むことはありません。

ただ色んな書類手続きがあるので、身分証と印鑑があると楽です。本人確認にもなります。
(印鑑はたぶん使わないと思いますが、念の為に……)

貯金がないことの証明をしないといけないので、通帳も持っていたほうがいいでしょう。保護費の振込先も指定することになるので、あるなら絶対持っていったほうがいいです。
(ちなみに振込先を指定しなくても受給できますが、毎月福祉事務所まで行って現金を手渡しで受け取ることになります)


軍資金ゼロでも大丈夫ですが、あるに越したことはないです。

生活保護が決定するまで2週間〜1ヶ月ほどの時間がかかります。その間の住居と食費を確保するために、お金を用意しておくといいでしょう。

お金がなくても理論上は大丈夫ですが、あったほうがトラブルが起きた時に対処しやすくなります。トラブルは起こるものと思っておいたほうがいいです。

そうでなくてもネカフェに泊まるだけのお金があると、ガチホームレスをする必要がなくなるのでぜひ用意しておきましょう。体力は大事になってきます。

生活保護を受ける条件を考慮すると、最大でも10万円前後が目安になるかと思います。


申請の準備

申請をする前に各自で色んな準備をする必要があるかと思います。

大体の人は、以下のような準備をすることになるでしょう。

  • 家族と打ち合わせ

  • 住む場所のリサーチ

  • 荷造り

  • ネカフェやシェアハウスの契約

1番やっておくべきことは、家族との打ち合わせです。

生活保護申請の手続きをする際、家族全員に連絡がいくことになります。

なぜなら「お前んとこの身内が生活保護を受けたがってるけど、養うことはできないの?」という確認をとる必要があるからですね。

この時点で家族が「ウチで養います」と言い出したら全てが終わってしまうので、事前に家族からの理解を得られたほうが良いです。

ただし、もし家族との間に深い溝があるのであれば、家族への連絡を止めることができます。


住む場所のリサーチに関しては「どこに住むのが1番良いのか?」という項目で解説しています。

荷造りに関しては、できるだけ荷物が少なくなるように考えていきましょう。僕の場合は二度と実家に帰りたくなかったのでボストンバッグ+リュックで旅立ちましたが、リュックひとつで収まるのが理想です。
(ちなみに、ネカフェやシェアハウスを借りた後も荷物は増やさないように生活したほうがいいです。トラブルがあった時に動きづらくなります)


ネカフェやシェアハウスを借りる際は、極力安い場所を選ぶことになるかと思います。

ネカフェでしたら5万円ほどあれば、2週間程度は滞在できます。シェアハウスですと探せば家賃2万円台のものもありますが、シェアハウス特有のデメリットもあります。「シェアハウスからアパートに引っ越すには」で解説しているので一読ください。

1円もお金がない場合は、生活保護を申請してからネカフェなりホテルなりを借りることも可能です。しかし、拠点がないと水際作戦に対抗しづらくなってしまうので、ガチホームレスで始めるならどこかしらの支援団体の協力をお願いしたほうが良いでしょう。


申請方法

申請方法は簡単です。「生活保護の申請をしにきました」と言って申請用紙をもらい、案内に従って手続きをするだけです。

記入する書類は色々とありますが、高校卒業できるレベルの人ならつまづくことはないと思います。

ここでのポイントは「申請をしにきた」と言うことです。「生活保護を受けたい」という言い方では「生活の相談をしにきたんだな!まだ働けるなら頑張れ!」と言われて追い返されます。いわゆる「水際作戦」というやつですね。

自分1人では無理そうなら、他の組合や団体に相談しましょう。具体的には……生活相談窓口、NPO法人、政治団体、宗教団体などがあります。各自で調べてください。

政治団体と宗教団体は頼りやすい反面、そこでの人間関係が生まれる可能性が高いので、1人が好きな方は注意しましょう。


アパート入居のための一時金支給の条件

転居する必要があり、なおかつ転居するためのお金がない場合は、一時金が支給されます。

要は引っ越し代をもらえるわけですね。

いずれかに該当していれば一時金支給の申請ができます。

  • ホームレスないしネカフェ難民

  • 今住んでいる住居に問題がある

  • 人間関係などのトラブルが起きた

  • 仕事の関係(通勤時間等)

  • 都営住宅に引っ越す

申請が通れば、引っ越し費用を支給してもらえます。

ただ、この申請は生活保護より審査が厳しいです。少なくとも「今住んでるところが不便だから」程度の理由では通りません。

ですがネカフェ暮らしの場合はホームレスということで申請が通りやすくなります。だからネカフェルートが王道なんですね。

ちなみに転居費用を支給してもらわなくてもいいのであれば、自己都合で普通に引っ越しできます。


手続きの大まかな流れは、以下のようになります。

  1. 一時金の申請をする(およそ2週間程度が目安)

  2. 住宅相談員と一緒にお部屋探し(これも2週間程度)

  3. 決まったら契約して、各種手続きをやって終わり

条件さえ満たしていれば、申請の手続き自体はけっして難しくはありません。

お部屋探しに関しても住宅相談員や不動産屋の方が、条件に合った物件を紹介してくれます。

もちろん自分で部屋を探すこともできます。その際は家賃の住宅扶助(東京23区なら53,700円)の範囲内で、なおかつ生活保護でも受け入れてくれる物件を探すことになります。ですが、基本的には住宅相談員の方をつけてもらったほうが良いでしょう。

ちなみに「住宅扶助は家賃だけ!管理費や共益費は対象外!」という情報もありますが、これは半分間違いです。たしかに家賃だけが対象なのですが、不動産屋や大家さんに交渉すれば「管理費や共益費を、家賃として計算してあげるよ!」という対応をしてくれる場合もあります。

引っ越しした後は住民登録などの手続きをすることになりますが、生活保護ならではの手続きがいくつかあります。

転居に必要であることが認められれば、転居費用として家具や布団の費用を支給してもらえます。福祉事務所と相談して、各種必要な分だけ申請することになります。これらの手続きは転居が終わった直後でも申請できます。

後は都内であれば水道代の減免や、NHK受信料の免除ができますので、忘れずに手続きをしましょう。

どこに住むのが1番良いのか?

何一つ考えることなく手続きを済ませることは可能ですが、自分の住む町くらいは自分で考えておいたほうがいいでしょう。

どんな町が良いのかと言うと……月並みですが、「交通アクセス」、「最寄りのスーパー」、「公園」で決めるのが良いかと思われます。

交通アクセスに関しては、東京都23区であれば「何分で山手線エリアに入れるか?」を基準にするのが一般的ですね。生活保護だと都営地下鉄や都営バスを無料で利用できるので、そこも考慮にいれるといいでしょう。
(JR、私鉄、東京メトロ及び民営バスは、都内であっても無料にはなりません)

最寄りのスーパーが安いと、それだけ生活が楽になります。業務スーパー、OKストア、ドン・キホーテ等の「ディスカウントストア」と呼ばれるお店の近くに住むのがオススメです。理想は徒歩10分圏内ですね。
(個人的には、近くにでっかいダイソーがあるかどうかも大事です。便利なものがたくさん売られているので生活の質が上がります)

上記2つほどではありませんが、緑豊かな公園が近くにあるとQOLが上がります。自然と触れ合うことでメンタルが安定しやすくなるので。加えてジョギング等の運動もしやすいので、健康的に過ごせます。
(ちなみに公園や図書館などを観察すれば、その町の治安がある程度わかります)

詳しくは↓の記事で解説しているのでご参考ください。


シェアハウスからアパートに引っ越すには

日本国籍の場合は、今住んでいる場所で生活保護を受けることができます。住民票は関係ありません。

しかし外国籍の場合ですと、住民登録されている場所でないと生活保護を受けることができません。

なので上京して生活保護を受けたい場合は、

[住所を移せる場所を借りる]⇨[そこに住民票を移してから生活保護を申請する]という手順を踏む必要があります。

つまり外国籍の場合だと、ネカフェという手段は使えません。なので安く済ませるならシェアハウスを借りることになります。

しかしここでひとつ問題が起こります。それはシェアハウスに住んでいると転居申請ができない可能性が高いということです。

「シェアハウスに住んでるならアパートに引っ越す必要なくね?」という判断を下されてしまうんですね。

日本には「生活保護受給者は、15㎡以上の住居に住む権利がある」という法律があるのですが、シェアハウスは台所や風呂トイレ等の共有スペースを考慮すると、「人が1人住むには十分広いな!ヨシ!」という話になってしまうんですよね。
(屁理屈っぽいですけど……)

しかも住民票も移していて、お手紙等も受け取れる環境であるため、福祉事務所側からしたら「シェアハウスで問題ないじゃん」という話になってしまうんです。


解決策としては、「シェアハウスに住んで、生活保護を受給してから、ネカフェに移り住む」という選択肢が挙げられます。

ネカフェに住むことで実質ホームレス状態となります。なので福祉事務所側は「生存確認しづらいし、お手紙も受け取れないから、アパートに引っ越しさせないとね」という判断を取ることになります。

もちろん、何らかの事情でシェアハウスに居れない場合は、ネカフェに移り住むことなく転居申請が通るはずです。

しかしその事情が正当であるかどうかは福祉事務所が決めることなので、最悪のケースを想定して「ネカフェに移り住む」という選択を取れるようにしておきましょう。


※無料低額宿泊所に注意!

転居申請の際に「無料低額宿泊所」に住むことを提案されるケースがあります。

しかし、その提案には絶対乗ってはいけません。

無料低額宿泊所とは、生計困難者(ホームレス等)を生活させるための宿泊施設です。一般的には「無低(むてい)」と呼ばれることが多いのです。

元ホームレスの方や、身寄りのない老人、極端に生活力のない人などが住まわれています。

1部屋あたり大体3畳前後。風呂・トイレ・洗濯機などは共用であることが多いです。

更には生活リズムはある程度決められていて、門限が定められていたり、外出時に許可が必要だったりします。

家賃は約10万円程度。1日2食のご飯が支給されますが、量が少ない傾向があるようです。

要はネカフェより不自由かつ危険な環境だということですね。

無料低額宿泊所に入所してすぐに出られるのなら良いのですが……運が悪いとそこから抜け出せなくなる可能性が出てきます。

なぜなら福祉事務所側からすると、無料低額宿泊所に入所させれば生活保護受給者の管理がしやすくなるからです。

シェアハウスの項目でも話しましたが、福祉事務所がネカフェ難民を許さないのは「15㎡の居住空間を確保できていない」のと「管理がしづらい」からです。

無料低額宿泊所に入れてしまえば「共用スペース込みで15㎡の居住空間を確保できてる!生存確認しやすいし、お手紙も受け取れるな!ヨシ!」という話になってしまうんですね。

更には無料低額宿泊所から退所する際にも、職員の許可が必要になる可能性が出てきます。

福祉事務所と無料低額宿泊所、両方の許可が必要ということで転居申請のハードルが逆に上がってしまいますね。

※全ての福祉事務所や無料低額宿泊所の職員が、そのように判断するわけではありません。あくまで運が悪い場合の話です。


ホームレスだったりネカフェ難民をしていると、福祉事務所側から「施設を紹介しましょうか?」や「避難先を用意しましょうか?」と提案されることがありますが、よくよく話を聞いてみると無料低額宿泊所のことだったりします。

なので施設の紹介の話が出てきたら、ちゃんと質問しましょう。

完全なホームレス状態でも、ホテルやネカフェで暮らしたいことを伝えると宿泊費を出してもらえます。


【最後に】全部終わるまでに大体1〜3ヶ月かかる

生活保護の申請自体はけっして難しくはありません。しかし、色んな手続きをすることになるので、時間がかかる場合があります。

かかる時間に関しては、以下を目安にするといいと思います。
(あくまで目安です)

生活保護の申請:2週間〜1ヶ月
転居費用の申請:2週間程度
お部屋探し:2週間程度

生活保護の申請は、何も問題がなければ2週間程度で決まります。手続きに不備があったり、連休を挟んだりすると1ヶ月くらいかかることもあるそうです。

転居費用の申請に関しては、転居する理由よって手続きの内容が変わりますので、人によってばらつきがあります。ホームレスの方なら生活保護と同時に申請するはずなので、審査を待つ必要はないかと思われます。

病気や人間関係等が理由であれば、審査期間は2週間くらいだと思ってください。それ以上かかっている場合は福祉事務所に問い合わせをしたほうがいいです。

お部屋探しに関しては、住宅相談員の方の力を借りればトントン拍子で進んでいくかと思われます。


つまるところ、早ければ1ヶ月程度で転居まで済ませられるということになりますね。

ただし、実際は色んな運要素があるので、2~3ヶ月くらいかかることは覚悟したほうがいいです。僕は途中で、ちょっとしたトラブルが起きてしまったため3ヶ月ほどかかりました。


審査期間中は暇!町を練り歩こう!

生活保護の申請には時間がかかるので、とにかく待つ時間が多いです。

審査中は暇なので、住み心地の良さそうな町を探し求めて歩きまくりましょう。

今の世の中ネットで何でも調べられますが、自分の足を使わないとわからないこともたくさんあります。

特に、町の雰囲気は自分の目で見ないとわからないものです。朝、昼、夜と何度も同じ場所を訪れるだけでも違ったものが見えてきます。その時の気分でも見え方は変わりますしね。

日中は色んな町を散策しに行って、夜は帰ってくつろぎながらネットで調べ物をする……というのが理想的な暇の潰し方ですね。

町を散策したり調べ物をするには体力が必要です。

体力を保たせるには事前の準備が不可欠です。

ということで皆さんも、上京して生活保護を受給したいのであれば、しっかりと計画を練ってから実行しましょう。


僕のnoteでは今後も生活保護の記事を投稿していく予定です。

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