母
2月
自ら消した命について
話しはじめたら何が可笑しかったのか
笑った精神科医
「死にたいやつはどうやってでも死ぬ」
と言い放った
現実的な医師で、わたしが最終的に
じぶんが落とし込んだ考えと大体一致した
「数時間で亡くなります、どうされますか」
と母親の命の選択を迫ってきた脳外科医
思いもよらない出来事ばかりの2月だ
夕食時に姉からの電話で状況が一変した入院先で容態が急に悪くなったと連絡がはいった
意識がほとんど無く瞳孔も開いてる状態
血圧は正常だが脈が170
当直医が心不全、脳の病気を疑った
専門医や検査の設備も整っていないので他の病院に救急搬送したほうが良いが、搬送にもリスクがあると
「今夜が山です、どうされますか」
まだ面会も制限があるなかでそろそろ面会の予約しなきゃねって姉と話しをしていた矢先だった
もしかしたら…ということも頭を過った
搬送先の主治医の話しをきき、術前に見た母は寝ている母と変わらないが、顔の左側にアザと内出血、左腕もひどい内出血脳挫傷にまでにいたるほどの転倒
「痛かったよね」
涙が止まらない
2月に誕生日を迎え75歳になった母
元々の病気のせいで「プラス10歳でみて下さい」とも精神科医から言われたこともあった
もともと小柄でこの6年で体重も30キロまでに減った
小5の長女よりのからだよりも小さくなってしまった母
姉から母の容態が悪くなったときいて
泣きわめくわたしはやはり娘であり子である
ひと回りふた回りも小さくなっても、それでも母は母で、病院先で姉とふたり母の手をにぎって泣いた
そんな2月だった
医療スタッフ、福祉関係の方々のおかけでいまはリハビリも進みもとの病院にまた転院できそうだ
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