コンテポラリーファッションについて考える
一口にコンテポラリーファッションと言われて、皆さま時代だから流行っているからという言葉で片付けてませんか?
ではコンテポラリーファッションの定義から…
調べると
『現代的な感覚や、時代の流行を取り入れた感覚のこと。 』Wikipedia参照
と出てきます。
じゃあ流行ってる服がコンテポラリーなのかと捉えてもらっていいですが、このコンテポラリーファッションが注目されるのはいくつか理由があります。
元々コンテポラリーファッションの走りになったのは、「ACNE STUDIOS」「3.1 phillip lim」「ALEXANDER WANG」「CARVEN」の4ブランド。
これらのブランドは、約10年ほど前にコンテンポラリーブランドの走りとして注目され始めました。
このブランド達を日本のセレクトショップで取り扱いが増え、ファッション誌でも特集されるようになりました。
そして、最近の意味合いとしてのコンテポラリーも解釈するとこの3つのキーワードが。
一つ目のキーワードは、
『ジェンダーレス』
カラーレスジャケットや、ノーカラー、ハイウエスト、フレア、スリット…
これらのアイテムってレディース派生のものばかりでファッションのトレンドはレディースアイテムからメンズに落とし込まれているものばかりです。
また、時代としてもオーラリーのようにサイズだけを変えてメンズ・レディースの垣根をなくしたアイテムが増えてますよね。shinzoneがメンズラインを始めたり、beautiful peopleのように「男女分けない方が自然」 - No Gender Line ファッションの可能性を広げ選択に制限をつけないラインもあります。
よくよく考えるとジェンダーレスをコンテポラリーという言葉に置き換えてごまかしている政治的な要素もある気がします。
シェアする服というのも注目されていて、ファッション誌でメンズ服だけの着こなしだったりもよく特集されるようになってます。
2つ目のキーワードは、
『歴史のあるディティールを削ぎ落とし、オーバーサイズという名目でシルエットに丸みを出す』
ミニマル(必要最低限まで省略する考え方)に服を作り変える。
歴史的に作られた元々の形をオリジナルで襟をとってみたり、ワイドにしてみたりとディティールの一部を削ぎ落として再構築する。オーバーサイズもドロップショルダーも大きくなれば丸みが出て、柔らかい印象にリラックス感のあるアイテムに生まれ変わります。ここも時代感もありますが、緩く生まれ変わったシルエットが支持されてはじめているのも【リラックスできる服】という言葉が理由になっていると思います。
3つ目のキーワードは、
『ニュアンスカラー(トレンドカラー)』
ここでもレディースの影響をモロに受けていますが、今まではダークトーンや色物でも発色の良いものばかり受け入れられていましたが、くすんだ色(スモーキーな色)がいい色と表現されるようになってきてます。
グレージュやトープの色味が良いと言う人も多いですよね。色味だけでトレンド感を出す、そういった手法もファッションのこなれ感出す為の1つとして使えそうですね。
まとめると
『男女の垣根がなくなった、リラックスシルエットで柔らかい色味(トレンドカラー)を使ったファッション』
コンテポラリーという言葉を敢えて使う必要はありませんが、なぜ今コンテポラリーが流行っているのが上で説明したように自分の中で昇華してファッションを愉しめるといいですよね。あくまで個人的な解釈なので参考にして貰えると幸いです。