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箱根駅伝2024-25「負ける気がしねぇ」シリーズ

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2021-22は「男になるのはお前だよ」、2022-23は「パワフルパワー」、2023-24は「前人未踏」シリーズでした。 箱根駅伝2024-25「負ける気がしねぇ」シリーズで行…
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2023年4月の記事一覧

大八木弘明「愛の先に」

大八木弘明「愛の先に」

強面、大声。昔ながらな印象を残す大八木弘明監督。ここ何年でも言われるのは「変わった」という言葉。

果たしてそうだろうか? もちろん接し方や伝え方は変わっただろう。だが、それは一端に過ぎない。
本質にあるものは一つも変わっていないのではないか。そう思うのだ。

それは選手への「愛」であり、陸上競技への「愛」である。

選手への「愛」あんな強面で厳しく叱る彼に「愛」という言葉が合っているのか……とい

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第100回箱根駅伝出場校紹介(9)「城西大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(9)「城西大学」

noteでは櫛部さんの練習に関するスタンスなどのアウトプットなどにも定評があり、様々な取り組みをしていることがうかがえる城西大学。他大学とは少し違った部分からのアプローチは常に興味深いものがある。

2年ぶりの復帰で見事なシード獲得となった城西大学をご紹介。

城西大学1918年に設立された城西実務学校を前身とする城西学園を母体にして、1965年に創立された比較的新しい大学。主たるキャンパスは埼玉

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第100回箱根駅伝出場校紹介(10)「東洋大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(10)「東洋大学」

さあみんな、東洋大学の紹介。
近年、苦戦の続く東洋大学ですが……それでも可能性は大いにあるチームです。何とか立て直せるのか、酒井監督はじめとしたチームに注目です。

ではまず学校紹介から。

東洋大学東洋大学は、1887年に井上円了により創設された哲学の専修学校である私立哲学館が前身となって設立された大学で、仏教系ではないが、歴史的に仏教教育と関係の深い大学。

1906年に東洋大学に名称を変える

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第100回箱根駅伝出場校紹介(8)「創価大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(8)「創価大学」

歴史を越えた挑戦が続く創価大学ですが、嶋津雄大時代が終わり新たなサイクルに入ります。しかしながら有望な選手も多く入学しており、さらなる進化も期待できそう。

明るく楽しくそして厳しいはもしかすると青学から創価大学に変わってくるのかも。ということで創価大学の紹介です!

創価大学1971年に日本の仏教系宗教団体の一つである創価学会の第3代会長であった故・池田大作さんによって設立された。当初は1973

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第100回箱根駅伝出場校紹介(7)「法政大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(7)「法政大学」

今回ご紹介するのは法政大学。大逆転で見事に10位となりシード権獲得から1年、チームが順調に成長し3位まで狙えるチーム状況に。坪田監督の下ますますチーム力が上昇するオレンジエクスプレスこと、法政大学の大学紹介である。

法政大学1880年に日本の私設学校として初めて法律専門学校として設立された法政大学は、バンカラな気質としても知られている大学だ。文化祭での飲酒OKなど、なかなかに尖った法政大学だが日

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第100回箱根駅伝出場校紹介(6)「早稲田大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(6)「早稲田大学」

都の西北にあるのが高田馬場で、そのまた西北にあるのが所沢というのが今回紹介する早稲田大学です。結構都の西北好きなんですよ。

早稲田大学1882年に佐賀藩の藩校「弘道館」にて学んでいた大隈重信によって、東京専門学校という学校名で設立されたのがルーツ。

現校名になったのは1920年。日本の私立大学の中で、慶應義塾大学と同時期に設立された私学の雄。多くの政治家を始めとした財界人・芸能人・スポーツ選手

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第100回箱根駅伝出場校紹介(5)「順天堂大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(5)「順天堂大学」

今回は順天堂大学の紹介。近年三浦龍司くんをはじめとしてオリンピアンも出てきた順天堂は確実に強豪校に返り咲いている。長門俊介監督のもと、今年はどうなるのだろうか。

順天堂大学1838年に下総佐倉藩主堀田正睦が招聘した佐藤泰然が江戸薬研堀に蘭方医学塾を開学。これが現在の順天堂大学の起源である。おおよそ180年以上に亘る伝統ある医科大学として知られ、順天堂大学附属病院の規模はとても大きく、それに伴い看

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第100回箱根駅伝出場校紹介(4)「國學院大學」

第100回箱根駅伝出場校紹介(4)「國學院大學」

さあ、みんな大好き國學院大學だよ!

個人的に前田康弘監督はめちゃくちゃ好きです。そして、寺田夏生選手は今でも一番の推しメンです。

良い顔だ。現役生活、お疲れ様でした。

國學院大學1882年に皇典講究所を母体とする大学で、明治政府の神道政策の一環として古典研究と神職養成の機関として創立。現在も国史や日本の伝統分野において多大なる貢献をしており、1920年に大学として正式に認定された日本の中でも

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第100回箱根駅伝出場校紹介(3)「青山学院大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(3)「青山学院大学」

前回王者、青山学院大学は大きな岐路に立たされています。それは「対青学対策」が進んできているのと、有力選手の入学が徐々に難しくなってきているため。
しかし、それでも青学は青学。侮れないチームであることは変わりません。

そういうわけで、学校紹介どうぞ。

青山学院大学1874年に佐倉藩の農学者、津田仙の斡旋によりドーラ・E・スクーンメーカーが麻布に設立した女子小学校、1878年に津田仙の命名、斡旋に

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第100回箱根駅伝出場校紹介(2)「中央大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(2)「中央大学」

前回の箱根では首位に立つ場面もあるなど見せ場を作った中央大学。チームとして確実に強化が進んでいる一方、次の100回大会は本気で優勝を狙いに行くべき大会になりそう。

白地にCのユニフォームの伝統校でもある中央大学がどこまでやれるか、期待はますます膨らむ。

そういうわけで行ってみよう!

中央大学1885年18人の法律家によって作られた英吉利法律学校が起源となり、1905年に設立。法律の中央と呼ば

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第100回箱根駅伝出場校紹介(1)「駒澤大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(1)「駒澤大学」

実はここ15年来の駒澤大学の駅伝ファンである私が送る、箱根駅伝出場校紹介についてはもちろん優勝校から。前年度三冠を達成した駒澤大学から焦点を絞って紹介していきたい。

とはいえ、現状まだシード校のみの紹介となるため、今回もまた学校紹介からスタートすることとし、注目選手については10人分別記事にて紹介をしていきたい。

駒澤大学1592年に日本の仏教宗派の一つである曹洞宗が設立した吉祥寺の学寮(吉祥

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長谷川淳「不完全燃焼」

長谷川淳「不完全燃焼」

100パーセント……とはおおよそ言い難い、しかしそれでも戦わねばならないという理不尽さを思い知ったのではないか。決して戦えないチームではないのだが、どうにも選手が揃わない。そういった苦しみを長谷川監督はこの3年で強く感じたことだろう。

これで3年連続出場となっている箱根駅伝だが、本来起用したかった選手を起用できなかったり額面通りのタイムを出してくれない……。こうした中で今回は様々な「計算外」があ

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小川博之「届かなかった襷」

小川博之「届かなかった襷」

あと一歩届かなかった。だが、前年健闘を見せた国士舘大学は連続出場記録は途切れることないまま、今年の予選会へと向けてすでに再始動している。それを支えるのは、小川博之監督。

現在コーチを務める添田正美さんと入れ替わる形で就任したこのシーズン届かずに終わったものの「また帰ってきたい」と宣言。2年生ランナーを多く配置した復路こそ19位だったものの、この失敗を生かしてくれると確信しての采配だっただろう。

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上野裕一郎「まだ走れるからこそ」

上野裕一郎「まだ走れるからこそ」

2009年社会人2年目だった上野裕一郎選手はこのように語っていた。
「現役を引退してからは、楽しみながら走って、両角速先生や田幸寛史さんのように選手が勝つために、自分から一生懸命に動く指導者になりたい。陸上が人一倍好きですから」と。

どこかのツイッタラーから「挨拶をしてくれ」と粘着されるなど、生意気な態度と強気なコメントが印象的な彼のもう一つの顔は「陸上愛」にあふれた男だということだった。

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