受験英語 役職名は無冠詞
可算名詞の単数形には、冠詞や所有格などが必要なのに、
He is captain of the team. の captain に冠詞がない!
と生徒さんから言われることが結構あります。
高校生では知らない人が多いかもしれませんが、
「補語となる役職名には冠詞をつけない」のが一般的なルールです。
なぜかというと、この captain はその集団で1人だけだと考えられるので、
特に冠詞を使って指示しなくても良いからです。
この他、冠詞が不要な役職名(基本的に1人だけだと考えられる役職)は、
director, principal, chairman, president, mayor, prime minister, leader
などがあります。
ちなみに、役職名の時に
a captain とは普通は言いませんが、もし captain が2人以上いる場合なら、
a captain としても意味が通じます(何人かいるキャプテンのうちの1人)。
でも、the captain や the Prime Minister など、
the がついてるのをよく見るけど・・・と思った人、正解です!
役職についている人自身を指す場合は、the+役職で表せます。
例えば、
The captain is coming!
「キャプテン(であるOOさん)が来るよ!」
などです。ここでは単に役職名を指しているのではなく、
現在その役職についている人自身を指しています。
役職関連はややこしいので、とりあえずは、
役職名は無冠詞のこともある!程度の認識でもいいかもしれません。
ちなみに私が大学院時代、ライティングの授業中に
イギリス人の先生から言われたのは、
「ヨーロッパ人は、冠詞はほぼ共通の認識だけど、
日本人には冠詞の感覚がないから、
日本人は冠詞の間違いがめちゃくちゃ多いの。
だから、ここは the かな?と思ったら a、
a かと思ったら the、
冠詞がいるかなと思ったら無冠詞にする、
みたいに、自分が考える逆のことをしたらOK!」と言われました。
笑ってしまいましたが、日本人はそれほど苦手なんですよね。
日本人には、the「その」の感覚はありますが、
a の感覚はあまりないですよね。
ただし、冠詞を間違うと、指すものが変わってくるので要注意です。
冠詞を正確に身につけるには、多くの英語に触れて、
どの場合にどの冠詞が使われているかに慣れることかなと思います。
受験では、冠詞ミスは大きな減点にはならないと思いますが、
英文を読むときには、ぜひ冠詞に注目しながら読んでみて下さいね。