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1週間40万円チャレンジを終えて

7/9~7/16に急きょ開催したチャレンジが今日終わりを迎えた。最終的な結果は以下の通り。

46万円、応援者65名。

有名人でも何でもない、ごく普通に生きているだけの私にとって、この数字が与えるインパクトはとても大きい。

そもそもの始まりは「非常事態が起きて、航空券で大金がぶっ飛んだ!日本に帰っても誰にも会えないよー、助けて!涙」という、誰にでも起こりうる、いやきっとこれまでも誰かが遭遇したであろう悲運に、ただ協力してもらうという、泣きつき企画。

私以外の人に、メリットはないと思ったのに

このチャレンジで応援者が得られるものは正直ほとんど無い。ポストカードやスーパーで買ったものを商品としてはいるが、誰が見ても、提示している金額に見合うような価値がないことは一目瞭然である。

それなのに、日に日に購入者が増え、応援コメントが届く。チャレンジ3日目を過ぎると、個別にこんな内容のメッセージもくるようになった。

●新しい時代の新しい手法を見せてもらっている。
●毎日、経過を楽しみにしている。参加させてもらえて逆に嬉しい。

え、皆さんお金払ってるんですよ?

メキシコの謎のお菓子や文房具に、おそらく平均年齢30代後半の私の知り合いが食いついているとは思えない。だとすると、本気でみんな ”ただ楽しんで” くれているのか。

なかには、「ビジネスのベースは情報で、面白い情報を得るためのお金は投資だと思っている。だから、これに参加するのはただの ”お助け” ではないよ。あなたにはそれだけの価値があることを忘れないで。」とまで言ってくれる人も現れた。

もう何が何だか分からない。ただ、この企画を考えた当初の「寄付を募るだけじゃ面白くないから、参加する人も楽しんでくれたらいいな」が高い確率で実現できている可能性はあるのかもしれない。

私の気持ち

このチャレンジを始める前に、自分の中で少し心配していたことがあった。それは、「応援してくれたか否か、いくらで購入してくれたかで一喜一憂してしまうんじゃないか?」ということ。

つまり、応援してくれそうな人が何もしてくれなかったら「なんで?悲しい……」と思ったり、その金額を見て「うーん、1000円かぁ」とため息をついたりしちゃうんじゃないかと。

目標数字を設定したのは、ゴールに皆で向かう行程が盛り上がるかな?と思ってのことだけど、それにより営業時代のように「あといくら」が自分の中で最重要項目にならないかが不安だった。

でもこれは、全くいらぬ心配となった。もちろん「あといくら」は常に頭にあったけれど、全然感覚が違ったのだ。イメージとしてはこんな感じ。

営業時代は、例えば100万円が目標だとすると、そこから入った数字をマイナスする感じ。

「5万円受注したから100-5万で、あと95万円やらなきゃ!達成が遠い~……」

今回のチャレンジでは、ただただ積みあがっていく感じ。

「1万円買ってくれた。あ、この人は1000円買ってくれた。11000円になったじゃん、やったー!」

みたいな。皆に毎日報告したいから、目標数字まであといくら、の計算は常にしていたけれど、それは単に数字を追いかけていた頃と違って、「他にもこんなに協力してくれた人がいたよー」と友達に別の友達を紹介するのに似ていた。

だから、金額の大きさに驚くことはあっても、購入額の多い・少ないで喜びの度合いが変わることは無かった。何というか、1人増えることがとにかく嬉しかった。ちょっと違うかもしれないけれど、寄せ書きをもらってそこに載っている名前を見つけていくような感覚。

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達成が決まった瞬間

7/15の22時02分、ドイツにいる後輩からの注文で達成が確定した。

〆切に設定したのは7/16のお昼12時だけど、ほとんど皆仕事をしていることを考えると、前日夜に達成しなければ難しいだろうな、と思って「残1000円!!」の速報を流した後のことだった。

この日、おそらく皆が仕事を終えたであろう夕方過ぎから、ちょくちょく「あといくら?」「絶対達成しよう」などと、営業時代を思い出す確認が各方面から入っていた。

そして達成報告を流した後からしばらくは、「おめでとう!嬉しい!」の連絡が続いた。

それを一つずつ読みながら、信じられない想いでパソコンや携帯の画面を見ていた。嬉しさと達成感と、心配から解放された喜びと、色々な想いが混ざった不思議な状態。

もともと私の「お金が無くなっちゃったよー」から始まったお助け企画なのに、なぜか「やり切ったわ」「安心した」「ありがとう!」などの言葉が並ぶ。

一緒にゴールを追いかけていたんだ。

昔はテレビを付けっぱなしにしていたのに、東京に着いてからは一度も見ていない。私は集中力が全然続かないので、あえてそうしていたのもあるけれど、この期間は見たいとすら思わなかった。ほんとに不思議。

私が得たもの

目標金額40万円を達成したのはめちゃくちゃ嬉しい。これがあるのと無いのとでは、これからの行動が全然変わってくる。

でも、やっぱり65名という人数と、それぞれが私にかけてくれた言葉。純粋な応援もあれば、昔の私とのエピソードが添えてあるものもあり、とにかく毎日読み返した。

そして気付いた。

人のことなんか関係ないし、私は自由だし、何も怖くない。そんなことを私は日常的に口にしがちだけど、その根底には、周囲の私への評価(みたいなもの)を遠ざけたい、という想いがあったんだと思う。

そもそも私は、自分自身をあまり信用していない。飽きっぽいし、本気になるのを避けるし、早く人生を終えたいなーとすぐ思ってしまう。そんなベースがある中で、人からの見られ方まで気にしたら、とてもじゃないけどやっていけない。

だから、強くいるために、自分の一番弱い部分が露呈しないように無意識に行動していたんだと思う。

人に注目されるのも苦手なので、今回のチャレンジみたいなことは人生初。知り合いとはいえ、不特定多数に向けて発信して反応を待つというのは、自分の信頼度を試しているようで怖かった。

でも、その結果がこれだった。

表面に(おそらく)見えているより極端に低い自己評価を、変えていける気がする。すごい陳腐な言い方だけど「私って意外と好かれてるじゃん」って自分に向けて言い聞かせられることの意味は、私にとってすごく大きい。

1週間という短期間に、自分に向けたプラスのメッセージを一気に浴びることができた。こんな経験、そうそうできないと思う。

終わりに

私は、チャレンジがスタートしてからすぐにExcelのシートを作った。金額や購入してくれたもの、発送なのか手渡しなのかを確認するためだったのだが、毎日何度も見ていたから、もう必要ないのではとすら思う。

そして私は、今回応援してくれた人たちを多分一生忘れない。購入してくれた人はもちろんだけど、シェアしてくれた人、メッセージをくれた人など勇気をくれた人はたくさんいる。

開始直後に購入してくれて、「こんなに応援してくれる人がいるの?」と思えて、中間地点での購入で「ずっと気にかけてくれてたんだ」と温かい気持ちになれて、最終日に「一緒に達成に向かっていたんだ」と気付かせてもらった。

1週間40万円チャレンジは、当初は目的だったはずなのに、いつの間にか別のもっと大きなものへの手段に変わったような気がする。もはや発送準備をするのも楽しみになっているから、最初から最後まで幸せだったんだな。

自分の弱みを乗り越える過程は苦しかったけれど、やってよかった。なんか、自分の後ろにあったかい守護霊が沢山ついているような、そんな新たな感覚を持つことができた。

最後になったけれど、今回関わってくれた皆さん、本当に本当にありがとう。金のシールとスパイスを、達成祝いにプレゼントするから待っててね。

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waka@México/フリーランサー
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