フリーで仕事を探すのって大変だよなぁ、と思った話
一時帰国を終え、10月1日にメキシコへ戻ってきた。相変わらず気持ちの良い気候、セニョリータ!が飛び交う市場、路上のタコスや謎のお菓子。変わったのは私が膨大な時間を過ごす住処だけ。
安全面の心配と「他のエリアってどんな感じだろう?」という興味により、セントロ(観光地の旧市街がある場所)から、南へ7キロほど下ったコヨアカンというエリアを、これからしばらくの滞在場所としてチョイスした。
アーティストや政治家が多い静かな住宅街。部屋の大きな窓からは、リスたちが電線で追いかけっこをしている姿が目に入る。屋上のきれいに手入れされた芝生の上にはテーブルや椅子が並べられ、Wi-Fiも繋がるから仕事も休憩も思いのまま。
そんな「在宅ワークに最高の環境」を手にして、ぼーーっとしている。そう、仕事がないのだ。
正確には、わずかながら収入はあるものの、月の収支はマイナス10万円近い。在籍している旅行会社から「来月からツアーの予約が入るかも」と連絡がきたが、それも月1~2件がいいところ。
メキシコに来た当初から「日本にいた時みたいに、ある程度自由な働き方がしたい」という自らの希望を優先して、直行直帰のツアーガイドと日本からの記事執筆依頼を仕事の軸にしてきた。
コロナ下で(何が大変かよく分かんないこともあるけれど)、まぁやっぱりある程度大変で、先行き不透明で、地に足がついていない感じがする。
実は今回の帰国時、メキシコに戻ってから出来そうな仕事の話をもらっていた。しかし、この記事を書いている、まさにこの日の朝、「残念だけど、、、」という連絡をもらったのだ。
私の経験からして、仕事が決まるときは、相手側のレスポンスが早い。だからなんとなく、今回はダメかもなぁと思っていたのも事実。
それでもまぁ、「これが決まれば……」と色々イメージしていた身としては、それなりにショックを受けてしまう。相手というより、自分の能天気さや詰めの甘さにため息が出る感じ。
さて、どうしよう?
私には今、際立つものがない。
日本では一応「営業が出来ます」と言えるくらいにはなったが、海外に出て言葉の壁がそびえ立った瞬間にそれも崩れてしまう。何度「もしエンジニアだったら……」と思ったことか。
でもやっぱり、今はそんな私しかここにいない。そしてそんな私で生き抜くしか術がない。今すぐに出来ること、お金をもらって価値が返せそうなことは、、、
・営業関連(トークスクリプト作成、顧客リスト作成、営業メール作成・送信など)
※時差があるので電話営業系はNG
・求人広告や企業紹介の原稿作成
・記事作成
※コンテンツマーケティング、ゴーストライター案件相談可
こんなところだろうか。
クラウドワークスなんか覗いてみたりして、また屋上でため息をついて、「私には何もないの?」とかセンチメンタルぶってみたりして。
それでも、夜になってちょっとお酒を飲んで、過去に自分が書いた記事や、ノートに殴り書きした言葉に目を通して思った。
「定期的にくるやつだ。」
何か上手くいかなかったときに、こういうどうしようもない事を考える、よくありがちな、私の癖のひとつ。
自分しか自分を守れないんだから、あんまり追い込んでもロクな事がない。そう思ったら、この前日本で会った70人近い人たちが浮かんで、ちょっと気持ちが楽になった。
いつものように、ショックを受けた1日だけはちゃんと落ち込んで、次の日から完全に切り替える。
ちょっとだけ奮発してキムチ鍋でも作って、また頑張ろう。今まで生きてこれたから、たぶん大丈夫。肩の力を抜いて、状況を受け入れて、ここから始まる変化を柔軟に楽しもう。