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メキシコ保護犬ユメ、2歳になりました!


生後4ヶ月で私の元へやってきたユメ。出会いはFacebookのアドプショングループ。兄弟と一緒に写る頼りない写真を見て、割とすぐ引き取ることを決めた。

2022年、先代犬オメガが先天性の心臓疾患で1歳10ヶ月でこの世を去っていたので、私にとってユメが無事2歳を迎えられたことには特別な想いがある。

11月に私のところに来た生後4ヶ月のユメは体重約5キロで見た目も頼りなく、外では全ての音に敏感でまっすぐ歩けない、声掛けしても私のほうを見ない。逆に家の中ではひと時も離れることなくべったり、11月の寒い時期ということもあり、夜はいつも私のパーカーの中でうとうとしていた。

楽しいことばかりじゃなかったけど。

ユメが8ヶ月を迎える直前、私は一人暮らしを始めた。新しい環境に慣れないのか、それとも成長の一環なのかはわからないけれど、この時から3ヶ月くらいは本当に大変だった。

床まである大きな窓からは外の景色が良く見えるため、今までにないほど吠える。外を歩けばちょっとしたことがきっかけで長時間パニックになり、いつもは吠えない相手(人や車、自転車や顔見知りの犬など)にも狂ったように吠え続けた。

でもそんなとき、今でもよく思い出すメキシコ人親子との会話がある。

ある日、家まであと1ブロックというところでパニックになってしまい、当時20キロを超えていたユメを押さえるのが精いっぱいで立ち止まっていた私。抱きしめたり撫でたりして声掛けしていたが、そばにはカフェもあり、お洒落な人たちの視線も突き刺さって、「まただ……もういったいどうしたらいいんだよ。何を望んでるかわかんないよ!」と悲しい気分でいっぱいだった。

逃げるようにすり抜けようとしたら、テーブルに座る60代と30代とおぼしき親子に声を掛けられた。

「可愛い犬だね。きっと何かが怖かったんだね。うちもハスキーがいるからわかるよ。3歳くらいまでは同じようなことがあったなぁ。見て、この子こんなに良い子じゃない。君も彼女を抱きしめていたし、2人ともきっと大丈夫だよ。」

ユメを撫でながら私に微笑んで優しく言い聞かせてくれて、正直私は目に涙をためていた。お礼を言って帰ったけど、帰宅してからもじんわり嬉しくて、心から頑張ろうと思った。

そして、犬が暴れて焦っている人や、子育て中のママやパパが公共の場で困っていたら、優しく声をかけようと思った。(自分の中での影響範囲が広くてびっくりだしちょっと笑える。)

すくすく育って26キロ!

「中型犬寄りの小型犬かも」と紹介されたユメはどんどん大きくなり、「これは巨大化するぞ」と覚悟を決めてからはよく走らせるように心がけた。

毎日を楽しく過ごしてほしいというのはもちろんあるし、老犬になったときにヨロヨロでも自分の足で歩いてくれたら助かるから。(むしろ歩いてくれないと抱えられない……。)

山や公園が好きで、植え込みをジャンプしながらアスリートのように駆け回っている。オドオドしていた4ヶ月の頃が嘘のように他の犬とも遊べるようになった。

縄張り意識が強くて時々攻撃的になったり、嫉妬深い性格で仲の良い友だちに他の犬が近付いたら向かっていくところはまだまだ課題ではあるけれど。

大事にしている2つのこと。

先代犬オメガは生後10ヶ月のときに重い病気が発覚したから、とにかく生きることを最優先に過ごした。ユメは今のところ健康だから、「生きること」というよりは「信頼関係を築いて楽しく過ごすこと」を優先している。

大型犬の2歳は人間でいうと19歳くらいだとか。でも犬の理解力などは永遠に、人間の2~3歳くらいらしい。(ボーダーコリーなど一部の犬は5歳くらい。)

だったら、犬は永遠に「嬉しい・楽しい・怖い・嫌い・美味しい・好き」など、人間の2歳児くらいの感情で生きることになる。「もう2歳なんだからこれくらい出来ないと!」みたいなのはちょっとズレてる気もする。

もちろん、成犬になる過程で落ち着くとか、シニアになるから穏やかになる(もしくは神経質になる)とかはあると思う。でも、そんなに細かい言葉のニュアンスとかがわかるようになるわけじゃない、と思ったほうが良さそうだ。(この辺は完全に私の感覚だけど。)

私は犬のプロではないから、毎日できるシンプルなことだけをやっている。

ひとつめ。声をかけながら一緒に楽しむ。

細かなニュアンスが理解できなくても、笑顔とかはわかるはず。だから散歩に行くときはいつも話しかけ笑いかけ、全力で遊んだりする。家でも外でも、1回怒ったらその倍以上良い言葉をかけるようにしている。

ふたつめ。ストレスは極力排除する。

ガウガウしている犬に近寄らせない。触ってほしくないものや食べてほしくないものは届くところに置かない。カフェやスーパーなどユメが落ち着かない場所には連れて行かない。怒鳴らない。叩かない。遊ぶとき、お互いの時間を過ごすときを明確にする。

大きく分けるとこの2つだけ。私の躾はたぶん甘くて、外ではほとんど問題なく過ごせても、友だちが家に遊びに来ると嬉しくて飛び付いたりしてしまうから、まだまだ改善が必要なんだけど。正直全部一気にはできないのも現実。

私は飼い主であってママではない。

たまに「ユメちゃんのママね」と言われると、「飼い主だよー!」と思う。(いちいち訂正はしないけど。)私的には、家族ではあるけどママではないし、感覚的に言うと、飼い主もしくはパートナーという感じ。子どものように可愛いというのは嘘ではないけれど、やっぱりそこは別物と思っている。

だから、たまにSNSで見る
・犬を置いて旅行に行くなんて!
・10年も旅行に行ってないの?ワンちゃん暮らしの理想!

みたいなのを見ると、ひぇ~~と思う。

私はリモートワークだから毎日ユメと一緒にいるし、旅行の機会も今はほとんどない。でも、全然行きたいと思っている。(離れて寂しいという思いはもちろんあるけれど、それとこれとは別。)

大型犬の寿命は10年前後と言われているし、このまま普通に私が健康であればユメが先に旅立つのはほぼ確実と言える。その日が来たときに、私が本当の意味で空っぽになるのは避けたい。

オメガの件があるし、前に猫を飼っていたこともあるし、家族の一員でありパートナーを失うことは私に毎回大きな喪失感を味わわせる。でも、それは避けることができないし、だからこそ日々のユメとの時間をできる限り充実させたいと思っている。

一方で、それが理由で大切な友だちと会うのを遠慮したり、自分のやりたいことをあきらめたりすることは違うと思っている。(逆に、なんとなく人に会うことは激減したけれど、それはそれで良い。)

ユメといるときは全力で向き合うし、私個人の人生も同じように楽しむ。2人のそれが一致するときは一緒に過ごすし、難しいときは別々でも許してね、という感じ。帰ってきたらめちゃくちゃべったり過ごすし、夜中まで帰らないなんてことはまず無い。ユメに謝るというより、「超楽しく過ごせたよー、ユメありがとう!」と伝えている。

2歳おめでとう!心から。

そんなこんなで、基本的にはユメとの毎日のルーティンを大事にこれからも過ごしていきます!朝7時台に散歩に出掛けたいから、24時前にベッドに入る。ユメの力に対抗できるように、毎日ほんの少しでも筋トレをする。

私はユメを助けられるけど、逆は難しいと思うから、この子が生きている間はできるだけ自分も大事にする。昔のように泥酔もしない。笑

毎日スペイン語と日本語の両方で「大好き。ありがとう。楽しいね。」を寝る前に伝えるのがお決まり。私のただの幸せなエゴ。

Vamos Yume! 未来もイメージしながら一緒に今を生きよう。

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waka@México/フリーランサー
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