頑張ってるアイドルが好き、なんて
わたしは、ハロプロのアイドルが好きだ。
(ハロプロとは・・・ハロー!プロジェクトの略だよ!モーニング娘。、アンジュルム、Juice=Juice、つばきファクトリー、BEYOOOOONDS、ocha normaなどの、個性豊かなアイドルグループの総称がハロプロだよ!)
どうして好きなのかはうまく言えない。好きを言葉にすると、「好き」の範囲がわたしの語彙に狭められてしまうというか、「好き」が途端に陳腐化してしまうような気がするからだ。
それでも、あえて「好き」に理由をつけるとするならば。
ハロプロは魂を揺さぶるから、好きだ。
ハロプロはダサい。「ダサさにはもう慣れた」と言ってはみるものの、未だに勘弁してくれよと思うような楽曲、MV、歌詞、衣装、ジャケ写に出会う。ほんとに学んでくれ、マジで。
それでもハロプロを見るのは、わたしの弱々の魂を揺さぶってくるからだ。
わたしにとって、モーニング娘。の入り口になった曲。是非、1分ほどでもMVを再生してみてほしい。ダサいから。謎のアルミホイルみたいな衣装、謎の低予算真っ白スタジオ、謎のガニ股&カニ歩きダンス等、ダサいポイントがてんこ盛りである。
それでもわたしにとっては、やっぱりカッコいい。ダサかっこいい、じゃなくて、カッコいい。この女の子たちの姿が、とにかく眩しくてたまらない。
なぜこんなにもハロプロがわたしの心を揺さぶるのかは不明だ。わたしは全力な人たちが好きなのかと思い、他のアイドルを見たこともあるが、どうにも響かなかった。ならば歌やダンスが上手な人たちが好きなのかと思い、YouTubeで色んなアイドルの動画を見たが、心を掴んだのはハロプロだけだった。
たぶん、完全に「心の」好み。ダサくても5年間ハロプロを飽きずに見ているのは、わたしの心にフィットしているからなのだろう。
しかし実は最近、モーニング娘。を追うことを辞めた。
もともとモーニングに関しては、熱心なオタクだったわけではなかった。モーニング単独の現場に行ったことはない。モーニングに限れば、ほぼ在宅のオタクである。それでも新曲が公開されたら絶対見ていたし、公式が出してくれる動画はポチポチと再生していた。それを最近しなくなった。それだけ。事務所へのダメージは小。
ではなぜ、モーニングを応援するのを辞めたのか。
原因は「愚痴垢」なるものの存在だ。
ハロプロの看板であるモーニングには、全盛期には遠く及ばなくても、多くのオタクがいる。それゆえに、メンバーを叩く「愚痴垢」の活動もそれなりに活発だ。だから愚痴垢自体は前からいる。特定のメンバーが、体型、メイク、顔などでバンバン叩かれているのは、たまに目に入ってきていた。
だけど最近、それが本当に嫌になった。ツイッターだけならまだしも(許さないけど)、YouTubeのコメント欄にもわいてくるものだから、メンバーの動画を見るのも怖くなってしまった。
愚痴垢でよく見るセリフだ。
「頑張っている女の子が好きだからハロプロが好きなのに、努力もせずにデブのままでいる○○は何?」
「何年もいるのに全然努力しないで歌が一向に上手くならない○○無理すぎる」
大体こんな感じだと思ってもらえれば良い。
愚痴垢の理論はほぼ同じだ(メンバーの失言を叩く場合は除く)。健康的な体型だったり、ややメイクに不慣れだったり、歌やダンスが拙かったりするメンバーがいれば、努力不足とみなす。努力不足だから、叩いてもいい。だってうちらは、頑張っているアイドルが好きだから。
自分たちの理想の枠にたまたま入っていないアイドルを、勝手に努力不足とみなしているだけなのに。
努力、努力、努力。
君たちの言っている努力って何なんだ?
そりゃ、嫌いなら嫌いで良いと思う。メンバーが何人もいるグループなら、自分の好みに合わないメンバーもいるだろうから。
でもそれは、メンバーを叩く理由にはならない。ましてや「努力不足だから」なんてもっともらしい理由をつけて自分を正当化するなんて、もってのほかだ。
強い言葉を使う。
頑張っているアイドルが好き、なんて、二度と言わないでほしい。
わたしの魂を揺さぶるアイドルたちを、勝手な理論で傷つけないでくれ。
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