ベビーカーなしでのお出かけには、母の体幹が必要でした
こんにちは。maemo atomo広報担当の岩井です。
今日は私の平日のお休みの、とある息子との1日を紹介します。
「みどりでんしゃと、あかでんしゃと、トーマスでんしゃ、3つものるで〜」
関西弁が板についている、乗り物大好きな息子が言うので、この日は2人で電車に乗ることに。
目的は電車に乗ること、タイムリミットは彼の空腹と睡魔だけ。
いつも電車に乗るときはベビーカーに息子と荷物を乗せて行くけど、今日は身軽に、彼のペースで、彼の行きたいところに連れて行ってあげよう、と準備開始。
できるだけ身軽にと思っていても、息子の水筒、おしりふき、おむつ2枚、着替え(日中は暑いかもやから半袖も、でも汚しちゃったら長袖の着替えもいるかも、汗かいたら肌着もいるし、ズボンも)、タオル、非常時のおやつ、自分のものは携帯と財布とリップと、でも喉も乾くし飲み物もいるな…と結局いつも通りな荷物を準備していたら、息子が絵本を3冊、「これも持っていく」。笑
そんな荷物を抱えて、息子との電車旅のはじまり。
結論、息子の行きたいところへの、息子のペースでのお出かけ、めっちゃ楽しいー!!!!最高ーー!!!
いつもは大抵、目的地や約束時間があってのお出かけで、早くしてほしい気持ちと自由にさせてあげられへん申し訳ない気持ちの葛藤があって。
でもこの日は、徒歩5分の駅までの道のりを20分かけて歩いてもいいし、
道路脇にある排水溝の蓋のアミアミをしばらく覗いていてもいいし、
ゴミ収集車が見えなくなるまで見守っていてもいいし、
「えすかれれれーたー(エスカレーター)のる」と言われればひたすらエカレーターを上下してもいいし、
新しく買った絵本を駅のベンチで飽きるまで読んでもいいし、
目的地もなく交野線のトーマス電車に乗ってもいい。
好きにできる分息子がぐずることもなくて、息子を自由にできることが私にとっても自由で、ベビーカーもないからエレベーターを探す必要もない、通れない道もない、電車でも肩身狭くない、いいことしかないやん…と謳歌。
お昼を食べて、また改札を通って、そろそろお昼寝の時間やし、家に帰って寝かせたいなと思いつつも、彼が「あかでんしゃがいい!」と言うので、自宅を通り過ぎていく特急電車に乗車。ひらぱーの「たいよう!(観覧車)」を見せてあげようと抱っこしていたら、案の定彼に睡魔が。爆睡。
グデングデンの83cm,11kg(+前述した荷物と新しく買った本2冊)を抱えての立位。
心なしか膝が痛いような気がしてくる。膝を曲げてお尻に体重を乗せてみる。
腰にも負担が。お腹に力を入れて体幹を安定させてみる。
腕もしんどくなってくる。肩を下げて脇の下に力を入れてみる。
息子がずれ落ちてくる。起こさないよう細心の注意を払って持ち上げ、肩に乗せ直す。
誰か力持ちの人は助けてくれないものかと周りを見渡してみる。ムキムキの優しそうな外国のおじさんを見つける。そこで気が付く。
夜真っ暗な部屋で眠っている時でさえ隣にいるのがママかおとうちゃんか一瞬で判断して「ママがいい」という息子が、いくら優しそうだとはいえこのムキムキの知らない外国のおじさんに抱かれてスヤスヤ眠れるはずがない。
そうか母が力持ちになるしかないのか…!と。
私は子供も荷物も乗せて自分は身軽でお出かけができるベビーカーが大好きで、産まれたときから数えても抱っこ紐を使ったのは片手で数えられるくらい。(そんな人私以外に周りで聞いたことない)今の時代、大人を楽にする便利グッズやサービスがたくさんあって、それらを駆使すれば自分の身体への負担は最小限にして育児ができると思う。
だけど、いざという時には自分の身体で我が子を受け止めたい。いつでも抱っこができるくらいの力は持っていたい。息子と走りたい、飛びたい。元気に遊びたい。自由に遊ばせてあげたい。育児は体力勝負とは言うけど、それよりももっと大切なのは体幹では?正しい身体の使い方を知っていることなのでは?自分の身体の弱いところや癖を知っていることなのでは?
などと考えながら、自宅を通り過ぎて着いた駅の階段をソロリソロリと降りて、乗り換え。
自宅の最寄駅に向かう電車では、綺麗で優しそうで愛想も抜群で仕事もできそうなお姉さんが、乗った瞬間に私を見つけて席を譲ってくれた。お姉さんの携帯のケースには、おそらく娘さんからの手紙「おしごとがんばってね」が入っていた。こんなに綺麗なお姉さんも、私のように汗だくになって娘さんを抱っこして電車に乗ったことがあったのかな。どうかこのお姉さんにこの先いいことがたくさんありますように。
やっと最寄駅に着き、起こさないように細心の注意を払いながら、でもできるだけ早く!とスピード感のあるソロリソロリで階段を降りて歩く。やはりエレベーターは駅のどの出口にも設置するべきだと思う。
自宅の前に着いて、息子を片手で支えながらもう片方の手でカバンから鍵を取り出して開け、一安心したところで鍵を玄関の前に落としてしまう。
もうそのまま地面に置いておこうか一瞬悩むが、自宅の目の前に鍵が落ちているのは流石に不用心すぎるので、なんとか膝を曲げてお尻を落として、鍵を拾う。
そして思う、これは11kgのおもりを抱えてのスクワットだ…!やっぱり育児には筋力が必要だ…!!!
無事に寝室に辿り着いた息子はそこからさらに2時間眠ってくれ、私はその間にこの出来事をまとめたのでした。
私は自身の産後からピラティスを初め、そして今はmaemo atomoで助産師兼インストラクターとして働き、産前産後の方に運動を提供しています。
だいぶ体幹は安定し、自分の身体のことが分かって使えるようになってきたと思うのですが、それでも子供と過ごす日常には「あ、腰痛めそう」といった場面もたくさんあるし、「今日は背中がしんどい」「肩に誰かが乗っている」と思う日もたくさんあります。
そんな不調がつきものの育児、長く続いていく育児を乗り越えていくためには、自分の身体について知り、使い方を知り、メンテナンスをしていくことが必要不可欠なのではないかと思います。
maemo atomoは、日々育児に奮闘するみなさんのお身体を、1番に労われる存在でありたいと思っています。