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うなぎ専門店だからこその魅力とは

皆さん、こんにちは。
ライターのまえけんです。

うなぎ専門店と言えば、うなぎに目が行きますが、お店にはうなぎ職人さん、うなぎを提供するスタッフ等、様々な方の思いがうなぎには詰まっております。

今回は、うな勢の取締役である木本さんにお話を伺いました。お話を伺う中で木本さんは、チャレンジ精神旺盛であり、いつも生き生きとされている印象を受けました。
この源泉は何か、木本さんにとってうな勢の存在とは何かを知りたく取材をしました。
(以降、木本さんの言葉で説明します。)

始まりは「うな勢を残したい」という思い

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私は大学院を卒業後、製紙メーカーで研究職をしていました。仕事は楽しく充実していましたが、転機は入社して5年目の頃でした。大きなプロジェクトを成し遂げたのですが、このままずっと今の仕事を続けていくのかという思いに駆られました。

そんな時、うな勢の創業者である祖父の余命が長くないと知りました。小さい時から、ずっとうなぎ職人の祖父の姿を見てきたので、祖父とうな勢との思い出が込み上げてきました。

祖父は社交的な人であり、地元の人達との繋がりを大事にしていました。地域の方々からはいつも「お祖父さんにお世話になりました。」と感謝の言葉を掛けてもらい、私自身地域の人達に大事にしてもらいました。
私は、うな勢の娘として、小さい時から休みの日はお皿洗い、社会人になってからも休みの日はお店の手伝いをしてきました。当時は、お店の手伝いをするのが当たり前という感覚でしたが、たくさんお客様から感謝の気持ちを頂き、うな勢を残したいと強く思いました。

私の姉妹も同じ思いであり、姉妹で結束してうな勢を残そうと決意しました。製紙メーカーでのプロジェクトを終えた後、会社を退職してうな勢で働き始めたのです。

スタッフを第一に、この姿勢が感謝の循環に

うな勢での第2のキャリアが始まり、10年以上が経ちますが、特にお店のスタッフのことを気にかけております。何よりも、スタッフが楽しく仕事をしてくれて、うな勢があって良かったとスタッフにも思ってもらいたいです。

そのために、うな勢の理念として「大家族経営」を掲げ、スタッフも家族のように思いながらお店を運営しております。この理念がスタッフにも浸透すると、スタッフもお客様に対して自分の家族のように気に掛けるようになり、お互い「ありがとう」という感謝の気持ちが芽生えます。まさに感謝の気持ちが循環し、スタッフとお客様が共に感謝し合える雰囲気が生み出せます。

実際、家族という思いはお店の中に浸透しております。例えば、スタッフ間では誰かが困っている時、さっと周りのスタッフが手伝いに来てくれます。その出来事をスタッフが社内のSNSで自然と共有してくれて、スタッフみんなが自然と「ありがとう」と言ってくれます。

また、お客様に接する時、常連のお客様の好みの席や料理、細かいオーダーを理解しており、1人1人に応じた接客をしてくれます。仕事だから注文を取るのではなく、人対人で接してくれていると感じます。お店にはマニュアルがなく、スタッフが工夫しながらお客様との時間を楽しんでいると思います。こういったスタッフの姿勢より、私自身も学ぶことが多いです。

ピンチの時でも来てくれたお客様を大事にしたい

新型コロナウイルスの影響で、大きな柱である宴会需要が無くなってしまいましたが、多くの地域のお客様がお店に来て下さりました。地元の方々に本当に助けられ、改めてお店に来て下さる地元のお客様を大事にしたいと思いました。

実は過去にも地元のお客様に助けられたことがありました。今から約10年前、うなぎが全然取れなく、うなぎを値上げしないといけなくなりました。私にとって一番のピンチでした。

常連のお客様も離れてしまうのではないか、不安でいっぱいでした。
厳しい状況でしたが、お客様には、これまでと同じ感覚でうなぎを味わって欲しいと思いました。そこで、新たに割引レシートという仕組みを導入し、足繁く通ってくれるお客様が少しでも手軽に味わえるようにしました。この思いが、お客様にも伝わり、値上げ前と同様、足繫くお店に来てくれました。

振り返ると地域の方々には本当に助けてもらいました。今後も、多くの地域の人達がうな勢のうなぎを通して笑顔になれるよう、頑張りたいと思います。

取材を通じて

うな勢を残したい」という木本さんの言葉が特に印象的でした。
「うな勢のうなぎ」という魅力も当然ありますが、木本さんの言葉より、隠されたうな勢の魅力があると感じました。

例えば、木本さんの祖父が職人として築いてきた地域との暖かい繋がりお店のスタッフとお客様との感謝の循環。うな勢というお店には、商品以外にも大切な魅力が溢れております。

最近では、うなぎはスーパーやコンビニ等、手軽に食べれる存在である一方、うなぎ専門店と言えば値段が高く、敷居が高いと思われがちです。

しかし、うなぎ専門店だからこそ。うなぎ以外にも魅力があることが前回の市橋さん、今回の木本さんのお話から分かりました。
これはお金では変えられない価値だと筆者の私は思います。
様々な視点から、まだまだ隠されたうな勢の魅力があると思うので、これからもその魅力を伝えていきたいと思います。

ご覧いただき、ありがとうございました。うな勢のサイトでは、うな勢のスタッフよりうなぎの魅力についてブログを更新しています。

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