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工程管理6
生産統制とは
生産統制とは生産計画された計画どおりに
生産をスムーズに実現していくために工程を管理していくことです。
活動は人員管理、機械設備管理、現品管理、原価管理、進度管理など
幅広くあります。
生産統制の機能として
・作業指示
・差異の測定
・差異の処置
がある。
作業指示とは材料や人員などの諸準備が完了しているか確認し
日程計画に従って各作業者に仕事を割り当て作業開始を指示すること。
「作業指示」または「差立て」という。
差異の測定とは作業の実施結果をチェックし、
計画と実施の差異を明らかにすることです。
差異の処置とは計画と実績に差異が生じた場合に
在庫、余力などの緩衝によって差異を吸収したり、
以後の計画を修正する方法と、時期の計画にフィードバックをして
処置することである。
生産統制の仕事
日程計画で作業の順序や開始・終了時刻が決められると、
作業伝票によって現場で行うべき作業が具体的に指示される。
作業伝票には基本的な様式として以下の4種類がある。
![](https://assets.st-note.com/img/1705844044569-6yR79EltxE.png?width=1200)
計画と実績には需要の変化や外部環境の影響により差異が生じるため、
計画の修正を余儀なくされることがあります。
また工程で発生する様々な偶発的要因により計画の実現に支障を生じることも避けられません。
工程で差異が生じた時には速やかに原因を追求し、対処することが大切である。
納期に対する遅延対策としては3つの方法がある。
1、緩衝(バッファー)を持つ
製品在庫を持つ、工程に余力をもつ、日程計画にゆとりをもつなどがある。
在庫や能力に余裕を持てば様々な状況にも対応できるが、
そのための費用が大きくなってしまったり、
遅れの原因が発見されにくくなるなどの問題もあるため
バッファーの大きさをどう持つかが重要な問題となってくる。
2、遅延発生後に遅延回復を図る
作業配分をやり直す、残業をする、外注を利用するなど。
3、遅延原因を除去する
改善により工数の低減を行う、加工不良の減少を図る、遅延が生じる恐れがあるときは未然に手を打つなど。
生産統制の方法
1、進度管理
進度管理とは「仕事の進行状況を把握し、計画と実績を比較検討し必要な処置をとることによって日々の仕事の進み具合を調整すること」と定義され、納期管理とも言われる。
進度管理は日程管理に示された作業が、「どこまで進んだか」という過程的進度と「どれだけできたか」という数量的進度の両面から調査、判定し、遅れている場合には速やかに遅延対策をとる。
2、余力管理
余力管理とは「各工程あるいは個々の作業者について、現在の付加状態と現有能力とを把握し、現在どれだけの余力があるかを検討し、作業の再配分を行って能力と負荷を均衡させること」である。
「余力」とは能力と負荷との差のことである。
生産を実施する段階になると機械の故障、欠員などによって能力が不足したり、
計画変更による生産予定量が減ったり、注文の取り消しがあると
作業者や機械に遊びができてしまい、無駄なコストとなってしまいます。
そこで余力管理では人員や機械設備の能力と負荷を調整し、
進度の適正化を図ることが重要である。
3、現品管理
現品管理とは「資材、仕掛品、製品などのものについて運搬・移動や停滞・保管の状況を管理する活動。現品の経済的な処理と数量、所在の確実な把握を目的とする。現物管理ともいう」と定義されている。
各工程に流動している材料、部品、製品などの所在位置と数量を確認し、過不足があった場合には、その原因を調べると同時に対策を打たなければならない。仕掛品の所在と数量の管理業務が主で「何が、どこに、何個あるか」ということを
確実に把握することが必要である。
次回、在庫管理。