アーマードコア2アナザーエイジのバランス今考えても結構神だった説
鍋島俊文が産んだオーパーツだよこれは……
アーマードコア2アナザーエイジとは
2001年4月12日発売のアーマードコア第5作目。
オーバードブーストシステムが採用されたAC2の続編でシングルプレイは100を超えるミッションが用意された。
PS2同士をiLinkケーブルでつなぐことで2画面で対戦が可能。ACNX以降の対戦バランスがあんまり良くなかったことで多くのおじさんがAC2AAに里帰りするくらい対戦バランスが良かったとされている。
ちなみに自分はACNXの公式大会で初めてオフ対戦会デビューし、ACNBから本格的に対戦会参加を始めたくらいのおじさんで、当時は若手にカウントされていた。
先輩のおじさんたちが開く大会・対戦会がN系からそっちにシフトした段階だったので自然と俺や俺と同世代のレイヴンもアナザーエイジを主にプレイするようになった。たぶん2006~2007年ぐらいからのことである。
以降、2012年くらいまでは積極的に対戦会や大会に参加したり主催したりなどしていた。
下の動画はAC2AAの長い歴史の中で、今でもベストバウトの一つと名高い二等兵vsはるかぜの1戦。
ちなみにアーマードコアネクサスの対戦はこんな感じであった。
左手に火炎放射、右手にスナ、両肩に軽グレを載せたホバタンが最強と言われており、同じアセンでどっちが相手を破壊するのが上手いかを競うゲーム。
里帰りしたくなるのもむべなるかな、というバランスだがこれはこれで2~3年に1回くらい対戦するとちょっと味するのが面白い。
なぜアナザーエイジは面白かったのか
一見すると手武器はハンドガンとEスナの2種しか出てこない(※)し、同じようなパーツばっか使われて本当はバランス悪いんじゃないの?と言われそうだがここで語るのはパーツバランスではなくゲームバランスの方である。
(※)KARASAWA-Mk2は大会ではほぼ禁止武器に指定されるため除外
個人的にゲームバランスとは、ざっくり言えば駆け引き(※)がどれくらいあるか、理不尽な状況がないか、実力と運のバランスはどうか、ミスを上手いプレイで挽回できるか、相性の覆しにくさが過剰すぎないか、登場するキャラ(機体)がどの程度多様かなどなど、面白さや納得感などの対戦の根幹部分のことをそう呼んでいる。
(※)駆け引きという言い方も語弊がありそうだがここではあまり深堀しないこととする
そして、実はパーツバランスの良さとゲームバランスの良さはさほど関係がない。というとさすがに言い過ぎだが、いろんなパーツがシーンに登場するけどやってることはあんま変わらんというのはあるあるだし、逆にアセンの幅が広すぎると環境内で見なければいけないアセンが多すぎて見切れなくなり、ジャンケンポンになりやすい。世の中のパーツバランスが良ければヨシ!という意見におじさんは納得がいっていないのである。
何がゲームバランスを良くしていたか
いろいろ説明していくが、この奇跡のバランスは絶対狙ってできたものではなくマグレでできちゃった感じだろと思っているが、実際どうなのかは鍋島のみぞ知るところである。
まあ対戦ゲームのバランスの作り方などというものは基本的に開発者には分かりようがないので、この歳になって他のACのバランスについて鍋島に怒ったり責任がどうとか言ったりはしないが…。
まあそれはさておきどこが良かったか見ていこう。
AP割合制ではなく絶対値制が軽量の引きを抑制
AC2AA(というかAC6以前の全てのAC)は、勝敗の判定が残りAPの割合ではなく絶対値で判定される。つまり、時間切れになった時にAPの総量が多い方が勝ちになる。
そのため、APの高い重量級が基本的に開幕引く権利を持っている。一方、割合制を採用しているAC6やデモンエクスマキナだとお互いのAPが100%からスタートするので、最初にカス当てした方が理論上引く権利を得られる。
割合制スタートだと最初に被弾するのは「回避力」「手数」「射程」で負ける側であることが多い。よって「開幕に軽い側の機体がカス当てしてあとはガン引きし、相手は全く追いつけない」といった試合が発生しやすい。
一方絶対値制だと、必然的にAPが低い軽量側が攻めに回ることになる。
遠距離から弾をばら撒いて事故待ちする方法もあるが、地形を使って射線を切られると弾が通らない。時間切れまでに逆転しないといけないので、どこかのタイミングで崩しにいかないといけなくなる。よって、中距離で弾をばら撒き合って事故狙い、といった展開が多少抑制されるのである。
こういう構造であれば、重量級が軽量級に追いつけないことは問題にならない。むしろ追いつけないバランスの方が望ましい。AP逆転するのが大変な代わりに、逆転すれば逃げ切れる。そういう状況であれば軽量機の引き撃ちにもある程度の納得感が生まれるはずだ。
「位置取り」「移動」に意味を生むロックオンサイトと手動サイティング
AC2AAのロックオンサイトはプレイヤーがすべて手動で動かしている。
当時のロックオンサイトはL2で上、R2で下に動かし、十字キーの左右で左右に動かす。右スティックで動かすいわゆる「A操作」はネクサスからの採用になる。いや何で先に採用された操作が「B操作」やねん、こっちがAやろがい。
ほんでこのシステムによってどんな良いことがあったかというと、相手をとらえるのが物理的に難しい位置ができるので「位置取りや移動そのものに強い意味が生まれる」のである。具体的には機体を左右に動かしたり上を取るのがめちゃくちゃ強い。
左右の切り返しによるサイト外し
まず左右について説明する。
相手の機体が横に動いたらどうするか?
自分は旋回を入力して相手の動きに追いつこうとする。
しかし、サイトを左に動かしている間に敵が切り返して右に動くと…
当然自分もサイトを右に動かすのだが、人間には反射神経というものがあり相手の動きにぴったりついていくことは難しい。ほとんどの場合、サイトが少し左に行き過ぎてから、遅れて右に動かすことになる。
人間である以上、手動でサイティングすると反応の遅れは必ず発生するので、細かな左右移動やフェイントですら意味を持つことになるのだ。
特にFPSとかやったことがある人なら分かるだろう、相手がレレレしてたらエイムが行き違い続けるあのクソエイム状態。相手が左右に動いているのをぴったりトラッキングするのはマウスですら難しい。ACの場合は枠が大きい分まだ優しいが、起きていることはそれと同じである。
上を取ることが物理的に強い
AC(というか大抵のFPS・TPS)の視点移動というのは基本的に自キャラが旋回するようになっている。
なので水平を向いているときに旋回入力するとロックオンサイトは素直に真横に動くが、真上や真下を向いているときはどうか?答えは、直上を中心に円を描く様に動く。
これにより「上を取る」という行動が物理的に強くなる。どういうことか画像を用いて説明しよう。
例えば、相手が自機の直上から左側に移動したとしよう。
すると自分は左方向に旋回を入れることになる。
ここで相手が自機の直上を通って右側に切り返すと…
自機は180度旋回しないと相手をとらえることができなくなる。
これが水平方向の視点であれば45度も旋回すれば十分なところだが、上を取ると少ない移動で180度旋回させることも可能というわけだ。
これは左右のフェイントなどと違い、反応速度などでどうにかできることではない。プレイヤーのスキル以前のシステム的な強みと言える。本来は不利になりやすい攻める側のプレイヤーはこのシステムを有効に使って攻めることができる。
このシステムが、俺が旧作AC、とりわけアナザーエイジを「位置取り」「移動」に大きな意味を持たせた、唯一無二の3Dロボットアクションゲームと評価する大きな要因の一つである。
上を取る動きはターゲットアシスト+旋回廃止のAC6だと意味をなさない。一瞬で振り向けるので。
もちろん失ったものの代わりに得たものもあるからそれに対してどうこう言うつもりはない。具体的には、手動サイティングは難しすぎた。TAを付けることで初めてACを触る人でも楽しめたことは事実というのは認めざるを得ない。
しかしACの中で俺が大好きだった要素がTAによってごそっと抜け落ちたのは個人的にまあまあダメージがでかかった。
シングルトリガーにより、過剰なワンチャン火力が存在しない
アナザーエイジは銃火器を右手、左肩、右肩の3ヶ所に装備することができる。左手はブレードまたは盾固定だ(盾は弱いので実質ブレードか何も装備しないかの2択になる)。またインサイドというスロットがありここにはデコイなどの補助武装を装備できる。
そして武器切り替えによって発射する銃を選ぶため、右手と肩を同時に撃ったり、両肩を同時に撃つことはできない。一応両肩武器というのが存在するが、2スロットを埋める代わりに火力が高いというだけなので実質的には同時に発射できる武器は1種類だけだ。
同時に射撃できる武器は常に一種類なので、例えば両肩に高火力のキャノンを装備したとしても片方しか撃つことはできない。
しかも左肩発射⇒右肩に切り替えとした場合も、左肩のリロードが完了するまで右肩を発射することはできない。
これにより、以降の作品にあるような「両肩同時発射で事故らせてAP半分吹っ飛ばす」みたいなワンチャン行動ができない。理不尽な高火力に1回事故っただけで負け、みたいなことが比較的少ないので納得感が生まれやすい。
弾数が少なく「パチンコ」「ばらまき」が起こらない
AC6をやっていると、命中率が10%も無いような距離でも弾をばら撒く展開を見たことがないだろうか。ひたすら中遠距離で弾をばら撒いて相手のミスを待つ、いわゆる「パチンコ」「ばらまき」と言われるような試合展開だ。
このような展開はアナザーエイジでは、ほぼ発生しない。
なぜならアナザーエイジは片手でしか弾が撃てない上に、その片手も総弾数が少なめだ。
そのため、そのような戦い方をしているとあっという間に弾が切れることになる。
例えば高弾速・高威力で採用率が最も高いEスナは20発しかない。5分間で20発しか撃てないとなると、単純計算で15秒に1発しか撃てないことになる。
接近戦武器として採用率が高い111ハンドガンは100発しか射撃できない。しかも熱暴走を取ってダメージを稼ぐ武器なので基本的には7発以上セットで撃つことになる。常に7発で熱暴走が取れると考えても14セットしか射撃できない。
このようにAAでは手武器の命中率が非常に重要なので、感覚的には90%以上当たる自信があるくらいでないと撃たない。そのくらい当てることが重要なのである。
一方で、機体の速度が遅めで、それにしては弾速も結構速めなので、基本的には武器が当たる射程を身体で覚えて、その間合いに入って射撃すればほぼ命中するようになっている。つまり、かなり狙って当てられるようにできているのである。
弾が少ないのは肩武器も同様だ。
例えば軽量・重量共に採用率の高いデュアルミサイルの総弾数は36発しかない。しかも2発同時発射なので発射できる回数はたったの18回だ。これを5分間でもたせる。
しかも相手はミサイル対策としてデコイを持っていることもある。有効に撃てるのは半分くらいであることも多い。
こんな状況だから、何も考えずに中遠距離でミサイルをばら撒いてたら「とりあえず避けてりゃ弾切れるやろ」と思われて回避に専念されてあっという間に弾切れだ。
そのため、AAのミサイルはかなりポイントを絞って使われる。ここ!という瞬間で撃ってダメージを取る、相手の攻めに対してミサイルを撃って邪魔をする、相手にデコイを使わせてその間に攻める…など、かなり明確に狙いを持って撃つことが多い。
両肩にミサイルを積むこともできるが、ほとんど採用されることはない。昔はミサイラーもいたが、今はミサイル対策の動きがかなり洗練されているので、肩武器はミサイル1つの軽量とか、ミサイル+ロケットの重量とかが基本だ。
弾が少ない代わりにミサイルそのもののインパクトは強烈だ。しっかり誘導するし頑張ればちゃんと回避できる、という性能なうえに威力が高いし熱量もある。そのため回避をサボることができない。1発くらい当たってもいいか、というシーンはほとんど存在しない。なんせミサイル4発かすったら大グレ1発食らったのと同じくらいのダメージなので。
シングルトリガーは「いつ攻めるか」の駆け引きも生み出す
手武器と肩武器を同時に撃つことができないということは、相手が構えている武器にあわせて弱みを突くような動きができるということだ。
例えば相手がEスナと大グレを持っているとする。大グレの展開はちょっと遠めで見ても分かるくらいにモーションがある。
大グレが展開されていなければ、それは相手がEスナかデコイを構えているということだ。つまり、被弾してもEスナ1発分のダメージしかこないから多少弾を受けながらでも接近して攻める、といったことができる。
逆に相手が大グレを構えていたら、近距離が危なくなる代わりに少し離れれば安全ということになる。または、大きく移動してサイト外しを狙うのもいいだろう。
これは一例にすぎないし、使っている機体にもよるが、いずれにせよ相手が何を構えているかによって動きを変えるという駆け引きはどんな組み合わせでも発生するのだ。
高火力武器はそれ相応に当てづらくなっている
PS2シリーズのACは今とはFCSの仕様が異なっていて「広角」「標準」「遠距離」などのサイトタイプがFCSと武器の両方に設定されている。
AAの場合FCSは大体広角か横長を選ぶことが多いが、武器はおおむね火力に応じてタイプが決定されている。要するに、高火力武器ほどサイトが狭く当てづらいようにできている。
例えば広角FCSでEスナを構えるとこんな感じ。
ハンドガンだとこんな感じだ。
大グレだとこのようになる。
大グレは判定は大きいが弾速が遅いため基本的には近距離で撃ちたい武器だが、サイトが狭いため近距離でしっかり相手をとらえるのが難しい。
このように火力が高い武器はそもそも弾を撃つことが難しい。ちゃんと狙って撃たないと当たらないので、雑に高火力武器を撃ちまくって事故らせて勝つような戦い方は比較的取りにくいのである。
(それでも大グレはかなりワンチャン寄りの武器ではある。)
秀逸だった積載「5600ルール」による旋回低下
非常に細かい仕様になるが、アナザーエイジは総積載量(=脚部を除いた全パーツの重量)が5600を超えると徐々に旋回が低下するというルールがある。
この旋回低下が結構バカにならない落ち方をするので、高旋回のタンク「D1S1」といえども装甲と火力の両方をモリモリにすることができない。AC6よろしく大グレを2つも積もうものなら、とんでもない低旋回になって頭上を飛び回る軽量2脚に一方的に蹂躙されることになる。
高重量パーツの大きなメリットを打ち消すくらいのデメリットが設定されていることで、これもまたワンチャン高火力の事故狙いみたいな戦い方の抑制につながっている。
ミサイル対策の設計が生むトレードオフと駆け引き
アナザーエイジには素避けする以外に、大まかに2つのミサイル対策が存在する。
デコイ
BAMS(迎撃ミサイル)
デコイ
自機の代わりにミサイルを吸い寄せてくれるのがデコイだ。
デコイの仕様は100%解明されているわけではなく、かつ複雑なので説明は省くが、ここで大事なのはAAのデコイは「先出し」つまりミサイル発射前に設置しておかないとミサイルを吸い寄せてくれないということだ。
なので、ミサイルを撃たれたくない場面では先にデコイを置いておくことになるが、デコイには効果時間がある。つまり、デコイが置かれたら消えるまで待ってからミサイルを撃つこともできるのである。
デコイが消えたらどうするか?もう一回置けばいいという話になるが、それを毎回やっていたらデコイの弾が切れる。弾切れを見てからミサイルラッシュを仕掛ければ大きなダメージが奪える。置き直さないなと思えば逆にミサイルを撃てばいい。
逆に、守る側はどうするか。例えば置き直しを見せてから途中から置かない、とかすると置き直し読みでミサイルを撃ってこない相手に時間を稼げる。あるいは、置き直さないそぶりを見せてから、相手のミサイル発射を誘って置き直し⇒1発目のミサイルは素避け、などして相手のミサイルを無駄に消費させることもできる。
こうした駆け引きは後出しで反応するミサイル対策だと生まれない。ミサイル見てから置けばいいだけだからである。
もちろんミサイル撃つことで手武器を構えさせない、といった駆け引きは生まれるが、先出しシステムの方がずっと深みのある駆け引きになると思う。
BAMS(迎撃ミサイル)
エクステンションのスロットに装備する迎撃ミサイル。アナザーエイジの迎撃ミサイルのうちの一つ「BAMS」は非常に優秀な迎撃力をもつミサイルで、特に対策もせずに撃たれたミサイルはほとんど撃ち落とす。
BAMSの弾数は50だ。
ミサイルの弾数の話を思い出してほしいが、AA対戦の後期はミサイルを片方しか持たないことが多い。そしてデュアルミサイルの弾数は36発だ。
「え、じゃあBAMS持ってたらデュアル完全に死ぬじゃん」とお思いのあなた。その通りである。
じゃあBAMS積んどったらええやんと思いがちだがそうもいかない。実はAAにはミサイル無しの機体も結構あるのである。そうした相手と戦うと今度は逆にBAMSが腐ることになる。
そして、エクステンションにはBAMSを超える最強パーツである「実盾」が存在する。
こいつの性能がマジでイカれてて、重量たったの132なのに実弾防御係数が2、EN防御係数が0.6上昇する…と言っても何のことか分からないと思うが、要は重量の割に防御力が爆上がりするパーツと考えてくれたらいい。
BAMSを装備して、実盾を装備した同じフレームの機体と撃ち合ったら?結構な差が出る。つまりBAMSを装備すること自体に若干のリスクがあるのである。ここがうまい具合にトレードオフになっている。
オーバードブーストによる攻めと離脱の駆け引き
AC2で実装されたオーバードブースト(OB)というシステムがある。AC6プレイヤーであればアサルトブースト(AB)に近いものと思ってもらえたらいい。
アサルトブーストと違うのは、視点方向以外にも動けるというところだ。具体的には左右と、上昇入力を受け付けてくれる。
OBは強く、様々なシーンで使える。分かりやすいのは攻めだ。
例えばOBしながら相手の横に回り込むような動きをすれば、相手のサイトを外しながらいい位置が取れる。AC6のAB旋回をソフロで追えるか?と考えてもらうと分かりやすいと思う。
もう一つの強い使い方は、上を取りに行くことだ。これはAC6のABとは明確に違う点になる。AAは頭上は射角が足りないので安全な位置とされていて、そこに一気に飛び込めるのは強い。
また、地形を崩すときも強い。ABだとTA入れながらだと壁に向かって直進してしまうことになる。そのため相手から視線を外して建物の上に向かってABする必要があるが、旧作のOBであれば相手から視線を外さずに上昇できるので格段に崩しやすい。
一方で、守り側もOBを活用する。なぜか。
思い出してほしい。AAは上を取る攻めが強い。なので真上に来られたらできるだけ距離を離したい。そこでOBが生きる。
OBは視線方向ではなく移動を入力した方向に動くので、例えば上を向きながら横にOBして、相手から視線をできるだけ外さずに逃げることができたりする。
AC6でもAB逃げすることはあるが、相手から完全に視線を外したり、背中を向けることが多い。迎撃と逃げを両立することはできないのだ。AAであればある程度はそれができる。
このようにお互いがOBを使う場合、OBとOBで追いかけっこするような展開になる。この攻めと離脱の駆け引きはAA(とAC3SL)の醍醐味の一つだ。
OBは切ってから一定時間立たないともう一度OBすることができないという仕様がある。要するにリロードみたいなものだ。このリロードの隙間にOBを合わせることができれば有利な状況で攻撃できる。これをOBの長短を織り交ぜながらタイミングを合わせて…とできるのが旧作のOB戦なのである。
早く(速く)回復するエネルギーが上からの攻めをさらに有効にする
アセンにもよるが、アナザーエイジのEN事情はブースターやOBなどの消費が大きい代わりに回復は早い。ガーッと使ってバーッと回復するようなイメージだ。
そのため、ENを有効に使って強い動きをして、休めるときに休む、といったムーブが非常に強い。上手いやつはこれが上手いので「AAってゲームスピードもっさりしてるよな」と思ってる人が対戦動画を見ると結構動きの速さに驚くと思う。
回復が早いと、攻め側が強くなる。例えば上を取った時のことを考えてみよう。
仮に青が赤の頭上をふわふわ~っと取りに行ったとする。
この時点でENゲージの残量は左くらいで、全然残っていない。ここから相手の背後に向かって落下したとすると…
相手のロックオンサイトを外しながら、落下で接近出来て、ENの回復までできてしまうのである。このおかげで、相手の旋回が追いついたときに再びサイトを外せるだけのエネルギーを残すことが可能になるのである。
このようにEN回復が速いからこそ大胆にENを使うことができるし、攻め側がわずかな合間で息継ぎをしながら攻めを展開することができる。
守り側も同じようにたくさんENを使い、たくさん回復する。単位時間当たりのアクションが多くなるから見た目以上にスピーディな対戦になる。
あとがき
ぱっと頭に浮かんだアナザーエイジの良いところを書き出してみた。いかがだっただろうか。思い付きで書き始めた記事なのでまだ他にもいいところがあるかもしれない。
なんとアナザーエイジ、今なら「モデムエミュレータ」なるものを使うことで、実機を使ったオンライン対戦が可能になっている。週1くらいで対戦会をしているプレイヤーもごくわずかだがいるようだ。
最新の動画は、アナザーエイジがやりたすぎてモデムエミュレーターを自力で開発してしまった「すつーか(@ravencoding)」さんのYoutubeチャンネルや、
あまりにも遅れてAA対戦界隈に入ってしまったことで相手がいなくなり悲しきAAモンスターと化した「さつき(@satsuki111RT)」さんのYoutubeチャンネルをチェックしてほしい。
昔の動画であれば俺が上げたやつが大量にニコニコ動画に上がってる。当時のやつなので画質荒いけど。「関西旧作アーマードコア対戦」でタグ検索するとたくさん見つかる。
いや~しかし、この加齢臭漂う1万文字くらいの記事を読む側もかなりきつかっただろうな~。ありがとね。ほな。