「金沢城 薪の丸」と「浄照寺」について
たびたびお問合せをいただきます『金沢城 薪の丸』『浄照寺』の2か所につきまして。
これまでこの2か所について、mapへの掲載は控えさせていただいておりました。(それぞれの理由は後述させていただきます)
一方で、近日は両ヵ所とも訪問の報告をされる方が多くなってまいりました。
ツイート等で目にする機会も増え、ともなってご訪問を検討される方も増えていらしたようです。
しかしながら、近くまでいらしたところで迷っても『どなたかへ声をかける』ということが躊躇われる世情です。
そういった事情を鑑みて、ひとまず大加州刀展の期間中を目安にこの2か所についてmapへ掲載することにいたしました。
個人的な価値観や見解も入りますが以下の内容をご確認いただけましたら幸いです。
金沢城 薪の丸
前田家の重要書類や刀剣等の宝物が納められていたという『薪の丸』(たきぎのまる)
大典太光世の『鳥とまらずの蔵』は薪の丸であったともいわれています。
余談ですが、長く前田家にありました村雲江もこちらの蔵に収められていたかもしれませんね。
金沢城公園の薪の丸口より登るか、公園内の三十三間長屋の裏(玉泉院丸庭園側)より下っていくとわかりやすいです。
迷った際は、石垣巡りの「三十三間長屋コース」「薪の丸コース」の案内を辿ってみてください。(石垣巡りの「いもり池と薪の丸」案内表示・石垣に向かって右手の階段を登っていくと『薪の丸』の立札があります)
現在の「薪の丸」は林か森か、といった場所です。
むかし話をすこしだけ。
20年ほど前まで、いまの金沢城公園の敷地は金沢大学のキャンパスでした。
当時の金大生はお城に通っていました。
そのなかで金沢城本丸跡のあたり。現在の本丸園地周辺は金沢大学理学部の植物園として保護保存されており、現在でも大切にされています。
自然が豊かなこともあり、むかしから野生のタヌキも生息しています。
悲しいことにたまに車道などで野生タヌキが事故にあうこともあります。
「薪の丸」はもう存在しませんが、その地域はいまも変わらず『大事なものをまもる場所』だと個人的に感じています。
◎石垣巡り等コース名に入っており、「薪の丸」をお探しの方が探す方法があること
◎現地 金沢城公園内の地図には『薪の丸』の記載があること
◎環境・タヌキ保護
以上のことから、「薪の丸」を知っており行きたい方が辿り着けるだけの要素がありましたので、敢えてこちらからは(観光地として)提示をしない=未掲載としていた次第です。
どうか散策の際にはご注意ご配慮をお願い致します。
浄照寺
加州清光(非人清光)の菩提寺として歴代のお墓があります。
野田山の前田家墓所や高岡(富山)の前田利長公墓所のように『御廟』としてあるところを含め、基本的に墓碑墓所はご親族ご子孫のものだと考えています。
御廟のように多くの方が御参り出来るようになっているものは、あくまでご親族ご子孫のご厚意による公開・受け入れである…というのが個人的な理解です。
上記のような理由と、またこちらも薪の丸と同じく、お寺のお名前さえご存知であればGoogleMap等で検索し、すぐに見つかる状況でしたので掲載はしておりませんでした。
しかしながら近日は、Twitterなどで訪問される方、地域の方からのツイートなどもお見かけするようになってきました。
そのような状況でしたので、浄照寺については暫く前より掲載するかどうか迷ってもいたところですが
◎寺社という本来的に御参りをする場所であること
◎「加州刀ゆかりの地」として、大加州刀展特別企画『歴史散歩』のマップに、他のお寺(菩提寺)とともに掲載されていること
以上から、掲載させていただきました。
笠舞の清光碑と同じくこちらのお寺も住宅街にあります。近隣ご配慮の上で御参りください。