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「国際陶磁器フェスティバル美濃2024」に行ってきました

秋も深まって、ちょっと涼しくなってきましたね。紅葉がきれいなこの季節、よく「芸術の秋」なんて言いますが、感性が刺激されるのを感じます。

そんな気分で、先日、陶磁器の展覧会「国際陶磁器フェスティバル美濃'24」に行ってきました。今年は名誉総裁に佳子さまが就任し、メディアでも話題になりましたね。

「国際陶磁器フェスティバル美濃」は、日本を代表する陶産地である岐阜県多治見市・瑞浪市・土岐市・可児市を舞台に、1986年から3年に1度開催している世界最大級の陶磁器の祭典です。「土と炎の国際交流」をメインテーマに、陶磁器のデザインと文化の国際的な交流を通じて、更なる陶磁器産業の発展と文化の高揚を目指しています。メインイベントである「国際陶磁器展美濃」は、国際的に認知された陶磁器コンペティションで、世界中の国と地域の作品が一堂に会す展覧会です。

「国際陶磁器フェスティバル美濃'24」公式サイトより

実は前畑はこのイベントの構成団体である「日本陶磁器卸商業協同組合連合会」に所属しており、微力ながらも運営に関わっております。

この note では写真撮影OKな作品を中心に、展覧会の内容をレポートします!

「国際陶磁器美濃・国際陶磁器コンペティション(2024)」会場内の様子

会場内は黒を基調に作品が映えるように展示されていました。ディスプレイ中央には陶磁器の原料となる土が散りばめられています。会場内は週末ということで多くの人でにぎわっていました。外国人観光客や作品を展示している海外のアーティストさんもちらほら。

Grand Prix(グランプリ) 陶芸部門
「Kiln」
IELIZAVETA PORTNOVA(ウクライナ)

こちらは今回グランプリを受賞した作品です。会場内中央奥に展示してあり、無機物なのにまるで生きているかのような存在でした。

入賞 陶芸部門
「The Silence of Landscape(静寂の風景)」
SUSAN BEINER(アメリカ合衆国)
203Wx218Hx30D cm

何気なく見てみると植物のように感じられますが、近づいてよ~く見てみると陶磁器だと分かります。不思議!

現代クラフトの質感を通じて、自然と文化との繋がりに生理的なバランスを目指しています。

「第13回国際陶磁器展美濃」より
入選 陶芸部門
「Order and Chaos(秩序と混沌)」
白 瑞慈(PAK SUI CHI)
336Wx200Hx2D cm

アンミカさんの「白って200色あんねん」を彷彿ほうふつさせる作品。遠くから見るとポストイットのような紙質を感じますが、近くで見ても陶磁器で作られているのかどうか分からない作品でした。思わず触って素材感を確かめたくなるほどのクオリティー。

このプロジェクトは、磁器の白さのグラデーションを調査し、人間の知覚に対する理解に挑戦します。

「第13回国際陶磁器展美濃」より
クワガタ

陶磁器の硬さからクワガタの強さを連想させますが、曲線美が美しく、適度な柔らかさも感じ取れました。

盆栽

通りすがる人たちがみんな「盆栽だ!」と言っていた作品。緑の葉の部分はどのようなプロセスを経れば、本物のような質感が出せるのか不思議でした。

入賞 陶芸部門
「To Have or To Hold(持つか保持するか)」
LAUREN KALAMAN(アメリカ合衆国)

同じくらいのサイズの壺でも、デザインによって持つか保持するのか変わってきますね。

メインイベントである「国際陶磁器展美濃」は11月17日までの会期となっています。会場内は他にも「美濃のラーメンどんぶり展」「生誕130年 荒川豊蔵展」なども開催されています。

美濃のラーメンどんぶり展
日本のラーメンどんぶり
「生誕130年 荒川豊蔵展」

まもなくイベント終了となるので、ぜひ機会があればお立ち寄りください。普段食卓で見慣れている陶磁器の姿とは全然違った姿・形をしております。3年に1回しか開催されないので、今がチャンスです!

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