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行政書士合格から1年間の開業準備

令和5年度の行政書士試験に合格してから、早いもので1年以上が経ってしまいました。このへんで、自分がやってきたことを簡単に振り返っておきたいと思います。自分がやってきたことを記録することは、次の手を考えていくためには、やはり必要なことですよね。どんなスケジュール感で準備してきたのかがさっくりはわかるかと思いますので、これから開業をお考えの方の参考にもなったらうれしいです。

2024年
1月/令和5年度行政書士試験合格発表

2024年1月31日は忘れることができない日です。この日、合格発表がありました。自分の受験番号を見たとき、ひたすら安堵しました。「もう勉強しなくていいんだ」と。でも一方で、会社を退職して、開業準備をし、そして仕事を軌道に乗せるまでのことを考えると、必ずしもうれしさだけではありませんでした。「賽は投げられた」「後戻りはできない」という気持ちのほうが強かったかもしれません。
 
2月/ホームページ作成講座を受講
会社に退職の意思を伝えました。4月末まで働いて、有休消化ののち6月末に退職というスケジュールとさせてもらいました。わがままを聞いてもらってありがたいことです。ところで、いまは何をするにもまずはネットで調べてみるという時代ですので、行政書士としてやっていくためには、ホームページはなくてはならないとは思っていました。とはいえホームページを自分でつくる知識なんて、なにも持ち合わせていませんので、行政書士の先生が開講しているホームページ作成のためのウェブ講座を受講することにしました。
 
3月/ホームページの外側だけは完成
サーバを自分で契約して、ドメイン名を取得し、中身をワードプレスで作っていく、という初心者にはハードルが高そうな作業でした。それにもかかわらず、講座はとにかくわかりやすくて、指示通りに作業を進めていけば、どんどんできていく感じでした。ただ、作業をいくら進めていっても、最後にどんなホームページになるのかがまったく見えず、かなり不安を覚えながらやっていました。でも、とにかく外側だけはなんとか3月末までにはできあがっていました。自分でちゃんと考えて決めた写真や文章ではない状態です。中身はこれからゆっくりと充実させていけばいいかな、と思いました。
 
4月/レンタルオフィスの契約
事務所をどうするか?自宅で開業すればいちばん固定費が浮くのですが、自宅住所での開業は不安でしたので、事務所を「借りる」一択で考えました。ちゃんとした事務所を賃貸借契約で借りるとすると、それなりに高い家賃だし、敷金や礼金など、かなりの出費になると思い、初期費用が抑えられるレンタルオフィスにしました。レンタルオフィスは都内の至るところにありますが、最寄り駅がどこなのか、そして最寄り駅から徒歩何分なのかによってだいぶ料金は違ってきます。決めたオフィスは人気のある街だけに料金はやや高めでしたが、念願の独立開業なので、せっかくなら自分が働きたいと思う街にしようと思い、わりと即決でしました。
 
5月/ノートパソコン、プリンタ、モニタ、携帯電話、スーツを買う。名刺を注文、X(Twitter)の仕事用アカウントをつくる
書士会に登録申請をするために、この時期は事務所にそなえる備品のたぐいをそろえることに没頭しました。登録には必須となる机とイス、キャビネット、電話はレンタルオフィスに備え付けられていましたので買わずに済みました。会社員時代に来ていたスーツはありますが、気持ちも新たに、開業にあわせて新しいスーツを買うことにしました。
 
6月/東京都行政書士会に登録申請書を提出
書士会への入会金20万円やその他の会費などを振り込み、事務所の写真を撮るなどして申請書類の作成し、書士会に持参して提出しました。窓口ではいろいろ聞かれるのかなと思ってドキドキしていましたが、あっさりと受理されて拍子抜けでした。
 
7月/登録証交付式、所属支部長への挨拶、職印を注文、国民年金と健康保険の手続き、ホームページ用のプロフィール写真撮影、eFaxの申込み、Facebookのアカウントをつくる
7月15日に東京都行政書士会にて登録証交付式があり、正式に行政書士になることができました。行政書士証票(身分証明書)と徽章(行政書士バッジ)を手にしたときは、やはり感慨深いものがありました。
 
8月/開業! ホームページを公開、税務署に開業届提出、銀行口座つくる、開業の挨拶状送付
仕事で使用する銀行口座をつくりました。開設にあたっては行政書士事務所の公式ホームページを確認されることがあるようで、あらかじめホームページはかたちだけですが完成させておきました。また、銀行口座をつくるには、税務署への開業届の写しを提出する必要があるため、開業届もあらかじめ提出しておきました。なにかをするためにはあらかじめ他のなにかをやっておく必要がある場合が多く、とにかく段取りが大事ですね。
 
9月/適格事業者登録申請(インボイス)、著作権相談員研修、セコムパスポート申込み
必要になるかどうかわかりませんが、業務に必要な知識や資格、道具などを少しずつそろえていきました。必要になってから用意したのでは仕事に間に合わないことになりかねないと思い、準備できるものはなるべくそろえました。
 
10月/ゴム印をつくる、名刺を何度も作り直す、研修会に出る、記事を書く
名刺についてはだいぶ迷走していました。まだ取扱業務もはっきりと決まっていない段階ではあるものの、何の業務をやっている者なのかをアピールしないと記憶に残してもらえないと考えて、何度も作り直しました。名刺の注文はおもにアスクルです。パソコンで修正してすぐに発注ができ、数日後には事務所に届くので本当に便利です。
 
11月/申請取次研修
行政書士が申請人にかわって入管に申請書を提出するには、「申請取次」業務に関する研修を受けて、書士会を通じて入管に届出をしなければなりません。この申請取次行政書士になるための研修を受けました。1月には無事に「届出済証明書」(いわゆるピンクカード)が手元に届き、申請取次業務ができることとなりました。
 
12月/ZOOMを契約
お客様との打合せで使う機会がいつ訪れるとも限らないため、Zoom Workplace プロの有料契約をしました。有料契約でない場合は、連続して40分までしかミーテイングができないため、お金で安心を買っておくことにしました。
 
まとめ
こまごまとした準備を進めながら、9月以降にいちばん力を入れたのは研修会への参加だったかもしれません。書士会の支部が主催する研修会や懇親会には極力参加しました。とくに懇親会を始めとした集まりの中では、行政書士になっていなければ聞けないような貴重な話を先輩行政書士からうかがうことができましたし、すばらしい先輩方や、同期の方々とつながることができ、大変ありがたい経験をさせてもらっています。
 
開業して約半年が経ちました。
とにかくハード面だけは準備が整ったという感じですが、業務知識を高めることや、存在を知ってもらうための活動など、まだまだやるべきことだらけです。むしろ、これから本気になって頑張らなければならない時期になってくるのだと思います。でも、自分の勉強や活動がすべて、行政書士業務に役立つと思うと楽しくてしょうがないですね。

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