恋愛 短編詩集

この目には見えない愛やら恋やらというものは
カタチは無けれど存外あっけなく壊れるらしければ
元に戻ることもそう無いらしく。厄介だ。
ああ、ならば、壊れる前にせめて数値化してくれればいいのに

一人で入るベッドは冷ややかで、
あなたのぬくもりが恋しくなるばかり
早く隣にきて。わたしをあたためて、
あなたの香り、声で素敵な夢を見させて

嫌いだった頬のえくぼ
あなたがかわいいというから好きになれた

わたしという、うすぼんやりとした存在が
輪郭をあらわしたの。
見つけてくれた。あなたのおかげよ。

わたしのいちばん好きな人でいて
これからもずっと
あなたのいちばん好きな人でいさせて

あなたと居れば大抵のことは大丈夫と思えた
好きなお酒だってやめたわ。
わたしの中の世界を揺るがすおおきな事件
でもほんの少しは嗜む程度に、
ほろ酔い気分であなたを想ったりすること許して

好きなものだって適度が大切
これは何にでも、恋愛の量にもいえるわね。
天秤に好きの重さを乗せたらきっと
わたしの方が少し重くて傾くけど
これくらいが丁度お似合いのふたりなの

愛や恋の重さで臆病なわたしは逃げ出すから
いまのバランスが居心地がいいの。
だけどたまには追いかけられてもみたい
両手を広げて全身で受け止めるから

大切なものを失うのがこわくて
たくさんの荷物を持たないで生きてきたんだけど
ねえ、どうかな?私の荷物、あなたが半分持つのって
そしたら忘れ物もしない、もしそんなことがあっても、わたし、あなたのもとに取りに帰れるから。

わたしはここに居てもいいのだと
安心してあなたの腕の中で眠る。

君の目にはなれないから
今まで君が見てきた景色全てを見ることは出来ないが
これからの見る景色はすこしでも同じがいいな

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