公立と私立のギャップ②
公立高校から私立中高へ転職してはや1ヶ月。
まだ1ヶ月ともいえますが、この間いろいろなことが見えてきたので、可能な限り記録を残しておこうと思います。
前回↓
6.生徒募集の観点
全国で少子化が加速するなか、公立・私立に関わらず、生徒が集まらないことに頭を抱えている学校、地区も多いことでしょう。
しかし、(あくまで自分は、ですが、)一教員としての感覚はだいぶ異なります。
公立にいた頃は、いくら志願者が減ったところで、
「レベルが保てるか」
というのがおおかたの関心ごとでした。
たとえ倍率が著しく下がったところで、「このままでは学校が消えてしまうのでは」と本気で危惧する教員は多くありません。
学校をなくすかどうかは国や都道府県や市区町村が決めることで、たとえ勤務校がなくなる、つまり閉校や併合になったところで、職を失うわけではなく、勤務校が変わるだけです。
ところが、私立ではそうはいきません。
志願者が減ることは、そのまま学校の存続を脅かし、職員にとっては、自分の所属先の存亡の危機です。
そのため、ことさらに警鐘を鳴らすようなことはなくとも、どの部署においても仕事の端々に
「いかに志願者を増やすか」
という意識が見え隠れします。
そういう意味では、公立よりもひとつ考えること、悩みの種が多いという感覚です。
ただし、だからといってそれが悪いことかというと、そういうわけでもありません。
「いかに志願者を増やすか」
という課題は、
「いかに魅力的な学校にしていくか」
という前向きな姿勢を作ります。
緊張感がある分、仕事にハリが出ます。
実は、以前はそうしたことに煩わされるのが嫌でした。
だからこそ教員になるときに私立はそもそも選択肢に入らなかったのですが、今となっては、それもひとつの楽しさだと感じています。
公立にいた頃は、生徒募集に関して考えたことはほとんどありませんでした。
それはそれで楽な部分もありましたが、それ以上に、
「何かをやろうとしても叶わない」
ということが多く、もどかしさを感じる場面もありました。
正直なところ、この点は各教員の向き不向きや好悪判断にもよるかと思います。
僕自身は、今のところは楽しそうだな、くらいに思っていますが、今後どう感じるかは……まだわかりません。
流れに身を置いてみて、自分がどう感じるのか、というのも楽しんでいきたいと思います。
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