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短々エッセイ:待合室

後ろの座席からは,絶えず雑誌をめくる音が聞こえる.

半分とろけたような座り方をしているおじさんは,ちゃんとそれを読んでいるのか.それともページをめくる作業だけを繰り返しているのか.

もはや僕には,それを察することもできない.

整形外科は,平日も患者の数が多い.

痛めた足の経過を診てもらうために待合室に座っているが,予約の時間を30分ほど過ぎた現在でも,自分が呼ばれる気配はない.

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