お気に入りの映画館・MOVIX三郷の閉館を見届けてきた【2024/11/30閉館】
久しぶりに映画の話。
というか映画館の話。
みなさん行きつけの映画館ってあります?
大体家とか職場から近い所になると思うけど、自分にとっての行きつけの映画館。その一つがMOVIX三郷である。
埼玉県三郷市にあるピアラシティ三郷という、最寄駅まで徒歩38分という絶望的な立地の商業施設。
そこにあるシネコンがMOVIX三郷だった。
過去形なのは、2024年11月30日で閉館してしまったからだ。
営業は2005年から19年間。賃貸借契約の満了というのが閉館の理由だが、まあ普段から空いていて人の少ない映画館だった。それゆえにスクリーンをほぼ独占できるので、観る側としては快適に観られるありがたい映画館だった。
上映作品もシネコンの割にはマイナーな作品をかけてくれるし「午前十時の映画祭」の上映劇場でもあったので、旧い名作をスクリーンで観られる場所でもあった。
おそらく300回以上は通ったであろう思い出深い場所なので、閉館日の11月30日の夜、その最後を見届けてきた。
土曜日の夜という事もあり、映画館周辺は人で賑わっていた。
最後の記念にと写真を撮る人、閉館を知らずに買い物に来ていて驚いている人、様々である。
館内ロビーは普段置かれていたガチャガチャやUFOキャッチャー、チラシ置きなどの什器類がもう仕舞われており、がらんとした雰囲気。
グッズ売り場も品物が無くなっていて、寂しさをいっそう強くさせる。
それでも最後の上映は、なんと満席売り切れとなっていた。
最後の週は特別な音響の応援上映が企画されていて、トリを務めるのは名作『グレイテスト・ショーマン』。
三郷で満席なんて、私の記憶では『シン・エヴァンゲリオン』の初日以来だ。
まあ、私が観たのはニコラス・ケイジ主演の『ドリーム・シナリオ』だったんだけど。
これがまた面白い映画だった。
大学教授のニコラス・ケイジが色々な人の夢の中に出てくるようになり、一躍時の人になるが、やがて夢の中でニコケイが暴れ出すようになり人々から恐れられるようになってしまう、という奇妙なストーリー。
ネット上で有名になった結果「自分のパブリックイメージが肥大化し、コントロール不能となる恐怖」というのは極めて今日的なテーマだし、それを演じているのが「ミスター・ネットミーム」のニコラス・ケイジというのも洒落が効いている。
小品ではあるが印象に残る作品であった。
最後にこの作品を選んだ自分、グッジョブ。
映画を観終わり出口に向かった所、劇場の方が最後にこんな物を渡してくれた。
良い記念になりました。19年間お疲れ様でした。