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研究員インタビュー2020 vol.7~ひーちゃん編~
こんにちは、広報チームのあゆみです。研究員インタビュー第7弾です。
今回は、都内で3児の子育てをしているひーちゃんです。ひーちゃんは、研究所内で、発達に凸凹がある子どもを持つお母さんのための場を定期的に開催しています。なぜ、その場をひらいているのか、その場にはどんな仕掛けがあるのか、その秘密を聞いてみました。
研究所に入会した理由を教えてください
3つ理由があります。まず一つ目は、NECワーキングマザーサロンが終わってコミュニティロスになったこと。二つ目は対話を深めたいとおもったこと。そして、三つ目は場づくりをたくさんやりたいとおもったことです。
場づくりは、参加するのも楽しいけれど、参加して学んだことを、自分が主催の場で活かすことが楽しいと思っています。これを繰り返すことで、自分の成長につながっていると感じることができます。
サロン以外の対話の場としては、Umiのいえ主催のワークショップが好きで、参加していました。Umiのいえでは、オーナーのつながりでつながった人たちを招いて、さまざまなワークショップが開催されていました。Umiのいえのワークショップに参加して、「こんなに自由に場づくりできるんだ!」という気付きを得ることができました。そこで開催されていたように、自分も、自分のリソース(人生経験、人とのつながり)をつかった場づくりをやってみたい。そして、場づくりを通して人をエンパワーメントしたいと思っています。
ひーちゃんが開く場
「子どもの個性と私の感情」という場を研究所内で開催しています。私の次男は、発達障がいと呼ばれる自閉症スペクトラム障害と学習障害と診断されました。障がいのある子を育てて日々感じるのは、「発達に凸凹があるお子さんを持つ母親は、子どもへの対応が大変なだけでなく、子どもと社会とのやりとりが大変だ」ということです。同じようにモヤモヤとした気持ちを持っているお母さんたちが話せる場をつくりたくて、この場を研究所内で定期的に開催しています。
この場では、あえて、言いっぱなし、聞きっぱなしの場にしています。子どもの特性や、障がいの種類や度合いによって差が大きいので、あえて、返答しない形式にして場の安全性を高めて話しやすいようにしています。
※研究所内で告知された「子どもの個性と私の感情」の開催案内文。ひーちゃんの想いが存分に詰まっています。
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子どもの個性と私の感情
「個を大切に」、「発達障害は個性」、「インクルーシブ教育」、「ダイバーシティ」、そんなキーワードが目に留まる、そこの子育て中のお母さん。ぜひお話しましょう。お子さんの発達のことで自分の感情が揺れるとき、社会生活と子どもの個性がぶつかってもやもやするとき、ありませんか。そのもやもやの奥に、自分の消化しきれていない何かがある。
大切にしたい何かがある。それを言語化してみましょう。普段は相手に遠慮して言えないこと、子どものためと思ってぐっと飲みこんだ言葉があると思います。安心安全な場所で自分の言葉にして紡いで感じて、ほかの参加者の方の言葉に耳を傾けて自分のこころに起きる何かを感じてじっくり味わう時間にしたいと思います。基本的に言いっぱなし聴きっぱなしのお話会です。言いっぱなし、聴きっぱなしってなに?気になるー、という方のご参加もどうぞお気軽に。自分の子どもはいわゆる定型発達だけど、なんだかそういう個性を持つ子どもたちの支援とその保護者達の支援に関わりたい、理解を深めたいと思う方のご参加も歓迎です。
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今後やってみたいこと
「子どもの個性とわたしの感情」は、今後、友人、一般の人向けにとオープンに開催していきたいです。
また、いま、NPO法人リスニングママプロジェクト(※)のリスナーとしてデビューするための養成講座を受講しています。「聴く」鍛錬を積んで、デビューしたいです。
※リスニングママプロジェクトとは、妊婦さんや、乳児〜未就学児・小学生を子育て中の母親を対象とした子育て支援プロジェクトです。
インタビューは以上です。インタビュー後、私自身の心に「自分のリソースを使った場づくりをしたい」という言葉がとても響きました。ついつい私たちは、自分の足りないものに目が行き、「今の自分ではダメだ」と否定してしまうことがあります。でも、もうすでに自分にあるものを出していく、というスタイルは、とても共感しました。
ひーちゃんのリソースで開かれる場、とても楽しみです!
(金丸 亜由美)