HOR進化AFネメシス(2024年12月TSR)
普段はアンリミ関連の記事を書くことが多いのですが、このHOR進化AFというデッキがローテ史上TOP3に入るくらい好きなので記事を作ることにしました。
どのタイミングで手札入れ替えを発動するか、それを見据えた共鳴調整、いかにして破壊したAFの種類や進化回数を稼ぐかなど、考えることが多くて難しいですが、カードゲームの楽しさが詰まった良デッキだと思います。
進化AFの良いところ
・不利対面が少ない
・リソース補充が容易(マキナ、ジャスパー、アリス)
・エヴァミアによるバリア効果やヴァーミディアの多面守護・回復などの防御手段が多い
・0コス4点が雑に強い
・使っていて楽しい
進化AFの悪いところ
・考えることが多く最善手を取るのが難しい
・廻り出す運命への依存度が高め
進化AFネメシスとは？
HOR期のアディショナルカードでロストメモリー・ジャスパーが追加されたことにより生まれたアーキタイプです。
とにかく進化を稼がないと始まらない純進化ネメシスと違い、このデッキでまず目指すことは、デウスエクスマキナの着地とアーティファクト6種類の破壊です。
前者は手札リセット効果とPP回復によるデッキの潤滑油的な役割。後者は無料進化・自動進化・EP回復等を起動し進化稼ぎを容易にするためです。
また、6種破壊達成により、エヴァミアやヴァーミディアによる堅牢な防御を張ることができます。
これが純進化ネメシスとの大きな違いです。
これのおかげで、マガチヨエルフを筆頭に、いろんな対面で粘り強く戦うことができます。
また、1コストのレディアントアーティファクトが強力。
純進化がシンのコストダウンを挟んでからリーサルを取るのがほとんどであるのに対し、進化AFはレディアントのおかげでより早い段階で攻め込むことも可能です。
これらのAF要素により、進化を稼ぎきるまでの動きが強いのが、進化AFと純進化の差別化点です。
ただし、進化稼ぎを疎かにしてはいけない点には注意しましょう。結局のところ勝つためには進化が鍵となってきます。
構築
サンプルデッキ
今はローザ2ライル2エヴァミア3双腕2に変えています
確定枠
()内は採用枚数
遺物の同調(3)
スピネのアーティファクトによるAFサーチ、3Tスピルチ雑置きやヴァーミディアでスピルチ葬送しての種類稼ぎ、6種達成後スピルチの自動進化＋AoE。
出来ることが多すぎます。神カードです。
メカニカルドッグ(3)
アンリミAFを壊した元凶
純進化でも採用される1コスト自動進化というバグカードですが、このデッキでは0コスト自動進化になります。ヤバいです。
サーチも可能で、運が良けれは量産で増やすこともできます。
廻り出す運命(3)
このデッキの代名詞とも言える1枚。
まずアナライズアーティファクト。まあまあ。種類は稼げる。
次に生命の量産。かなり便利な1枚です。
共鳴調整に使う、メカニカルドッグなどの重要なカードを増やす、マキナ効果で流れそうなAFをデッキに戻すなど。
特に、0コスアーティファクトによるPP回復は思わぬところからリーサルを取れるようになるので覚えておきたいです。
これをデッキに埋められるので、2枚目の運命も出来る限り使っていきたいところ。
最後にデウスエクスマキナ。
アーティファクトをプレイするたびにPP回復する効果が雑に強い。
手札入れ替え効果も強力で、デッキに埋まっているキーカードを強引に引きに行けます。
手札を入れ替えたくない時は非共鳴にしておけばOK。
この共鳴非共鳴の調整が重要なところであり難易度を上げている部分です。
解放の少女・ローザ
勇気の少年・カシム(合わせて3-6枚)
一時的に共鳴をずらせるカード。
このカードを使って共鳴に入った場合、マキナによる手札入れ替えの後にカシムローザのドローが発動するので、通常よりも手札枚数を増やして次のターンを迎えることができます。
どちらも利点があるので採用枚数は仮想敵によるかと。
紡ぎ繋ぐ糸・エヴァミア(2-3)
守りの要。6種達成後は自動進化で進化回数稼ぎを行ってくれるのも偉い。
ミスティックアーティファクトを埋める行為が強くないのが欠点。
6種破壊達成前はヴァーミディアの葬送先にするのが良いかと思います。
ロストメモリー・ジャスパー(3)
進化AFの救世主。これに進化を切るだけでジャスパーと1コスアーティファクト2種の計3種破壊が確約されるのが偉すぎます。
便利すぎてついつい脳死進化してしまいがちですが、レディアント進化切っていたらリーサルだった、エッジに進化切らなかったせいでリーサル取られた、なんてことにはならないように気をつけましょう。
人造の代弁者・ヴァーミディア(2-3)
1枚でアーティファクトの破壊数を2種類稼げます。エヴァミアやスピネ＆ルチルなど、6種破壊前に置きづらいカードを葬送できればなおよし。
貴重な回復カードなのも評価が高いです。また、6種破壊後の多面守護はマガチヨなどに刺さります。
弱点である手札消費の激しさはマキナでカバーできます。
ゲートリベレーター・ラズリ(3)
機構の解放を禁止にするために生まれた女
キーパーツである廻り出す運命をサーチしつつ、4/3疾走のアーティファクトを1コストにしてデッキに埋めるという、単体で見てもなかなか頭おかしいことしているカードです。
混沌の終幕・シン(2-3)
純進化ではこのカードでアリス・グリームニル・シンのコストを下げてリーサルを取ることがほとんど。
一方で、進化AFではコストダウンを挟まずとも、アリス・レディアントアーティファクトと組み合わせてOTKするために使われることが多いです。
もちろんコストダウンを使うこともありますが。
シン抜きでもリーサルを取ることが可能なデッキであるため、葬送や融合の餌にしたりテンポを取るために雑に3Tに置いたりすることもあります。
ワンダードリーム・アリス(3)
このデッキのメイン火力はレディアントとこのカードが担っています。
進化3回達成で2ドローに使うのも普通に強いです。火力はレディアントでも出せるので、アリスを顔に届けることに固執しすぎないようにしましょう。
ダブルアームレスキュー(1-3)
腐っても進化軸なのでこのカードの存在はありがたいです。
しかし、他のカードでも進化を稼げたり、共鳴調整でPPを使い切ったりすることも多いので、使用機会は少なめ。
選択枠でもいいかなと思ったのですが、やはり進化稼ぎも必要なデッキなので確定枠の方に。
特に廻り出す運命を引けなかった場合は、このカードで進化回数を稼ぐのが効率が良いです。
ドミネートデバイス・ジルク(2-3)
狭くなりがちな盤面を空ける、共鳴をずらす、回復できる。必須レベルのカードと言えるでしょう。
本体は使いません。
選択枠
無謬の偶像・ライル
いろいろな役割のある器用な1枚です。
1.共鳴調整
2.ライルの人形や進化効果による相手フォロワーの除去
3.カシムやマキナ等を守護裏に隠す
4.3コスト6点(シンと同打点)
廻り出す運命を引けていない時に使い辛いのが欠点。
天来の救光・レトラフィア
ジェネリック加速装置。
進化可能ターンの前の盤面を取りやすくするのと、アナライズやラズリあたりを相手フォロワーにぶつけるのが主な役割です。
また、守護裏に7/7が立つのは相手からすると放置しにくく、処理するためにリソースを吐かせることができます。
シンでコストを下げて、6コスト8〜10点として使うこともあります。
一方で、進化や突進でフォロワーにぶつかれるアーティファクトが多いので、無理して置く必要が無いこともあります。
プレイング
マリガン
とにかくマキナの着地が最優先です。
マリガンも廻り出す運命かラズリを探すようにしましょう。
最優先
廻り出す運命、ラズリ
運命ラズリが無い場合1枚キープ、あるなら何枚でも
カシム、ローザ、遺物の同調
運命ラズリを引けているならキープ、無いなら返す
ライル、ヴァーミディア、レトラフィア
セットキープ
同調＋メカニカルドッグ
試合開始〜マキナ着地まで
カシムローザやヴァーミディアなどで凌ぎつつ、なるべく安全にマキナを着地させることが目標となります。
また、先攻なら運命はいつ使ってもいいですが、後攻は後4まで取っておく必要があります。
共鳴調整
このデッキを使っていると、マキナの着地ターンに手札を流したい場合・流したくない場合どちらも遭遇するでしょう。
手札状況に応じて、共鳴をずらすカードを使うか否か判断しましょう。
特にジャスパーを引けている場合は、後4先5のマキナ着地時は非共鳴状態になっている方が良いかなと思っています。
Tips
・共鳴をずらさなければ、後4先5に共鳴状態となる。
・以下のカードで共鳴状態になるターンをずらせる(偶数枚使うと戻る)。
スピネのアーティファクト、メカニカルドッグ、ライル、ラズリ、ジルク、アナライズ、量産、ミスティック
共鳴調整が無理そうな場合
手札を流したくない≒ジャスパーが手札にある、けれども共鳴調整できるカードが来なかった場合。
後攻なら必ずしも最速置きはしなくて良いです。
後5でマキナ＋ジャスパー進化と動くか、後4でジャスパーから1コスアーティファクトを回収してから5Tを迎えるかしましょう。
後続のジャスパーもあるので5Tも非共鳴でエンドで良さそう
先攻は判断が難しいですが、ほとんどの場合は割り切って最速置きした方が良いかと思います。
6Tに遅らせたところで残り1PPではそこまで動けない、7T以降になるとよほど余裕が無いと5/4/5を置いている暇は無いです。
ダブルアームレスキューも一緒にあるならジャスパー進化＋αで手札整えてから動く方がいい説もありそう……これに関してはそういう状況があまり来たことが無いので何とも言えませんが。
廻り出す運命を引けない場合
即投了！……とするにはまだ早いです。
マキナの役割はあくまでサポートであり、このデッキで勝つために必要な行動はアーティファクト6種類の破壊と進化回数を稼ぐことです。
6種破壊を達成できれば防御手段も増えて延命しやすくなるので、諦めずにそこを目指しましょう。
マキナ着地後
アリスが疾走する進化7回を目指すことになります。
うまく回れば後6先7、遅くとも8Tにはリーサルを取れると思います。
相手の守護等でリーサルを取れなさそうな場合は、エヴァミアやヴァーミディアで守りを固めつつ、シンが起動する進化10回を目指しましょう。
手札入れ替えを行うタイミングの判断
個人的には以下のように考えています。
マキナ着地ターン～進化7回達成まで
・手札が細い＆ドローに繋がるアリス・ジャスパーが無いなら、キーパーツがあっても割り切って交換する。
・手札が潤沢で、アリス・ジャスパー・メカニカルドッグ・ダブルアームレスキューなど進化を稼げるカードが複数あるなら流さないようにする。
進化7回達成後
リーサルに繋がるカードの枚数で流すか流さないかを決める(デッキ内に打点になるカードが何枚残っているかも把握できているとより良い)。
生命の量産で増やしたいカード
メカニカルドッグ：言わずもがな。
レディアント：シンの起動間近な時に。デッキに埋まるレディアントは5コストになるが、シンが起動出来ればPPはいくらでも余るので問題ない。
エヴァミア：自動進化、守りの要。ただし使えば使うほどデッキにミスティックが増えて弱くなるので注意。
ヴァーミディア：対マガチヨの場合。復讐ヴ、ゴーストネクロ、フェアリーエルフ対面でもありかも。
ラズリ：対アルバハドラ。非共鳴調整して抱えておけるならそれでいいのだが、流したり種類稼ぎに使ったりする場合には増やしてからの方がよい。
Tips
・面ロック回避やAF破壊種類を稼ぐために、なるべく下当たりする。
・6種破壊達成が出来ていない場合、EPを使い切る前に何が足りていないかを確認する。ジャスパーやデッキに埋めたAFを破壊していない場合は、ジャスパー進化用のEPを残した方が良い。
相性
エルフ
競技的にはマガチヨが注目されていますが、ランクマはフェアリー軸もかなり見かけます。
マリガンでのカシムの優先度を上げた方がいいかも。
フェアリー∶不利
相手の猛攻に対しこちらの処理や回復が間に合わないことが多いです。
序盤に2Tカシムorローザ3Tヴァーミディアを引けていればなんとか、といったところ。
6種破壊まで耐えきればエヴァミアヴァーミディアで立て直せます。
マガチヨ∶微有利
エヴァミアやヴァーミディアのおかげでOTKを防ぎやすいです。6種破壊を最優先に。
反転ケアのために、エヴァミアは可能なら自壊しておいた方が良いです。
ロイヤル
ほぼ財宝です。
財宝∶五分
ランクマだと怪しい動きをしてくる財宝も多いので割と勝てています。ちゃんとわかってる人には不利がつく印象。
エヴァミアのバリア＋ヴァーミディアの盤面圧で勝つ展開が多いです。
潜伏持ちのグレートシーフが厄介。シンだけでなくスピルチやカシムのAoEでも処理出来るのは覚えておきたい。
ウィッチ
マナリアかチェス。遭遇率は低いですが、このデッキ的にはどちらも脅威です。
マナリア∶微不利
マナリアパーティがあると、7Tにエヴァミアヴァーミディアも突破しつつOTKしてくることが多いです。欠損を祈りましょう。
ラズリを複数枚プレイしてレディアントをかき集め、アリスと合わせて早めのリーサルを狙うのも一つの手です。
チェス∶不利
盤面を出さないと始まらないデッキなので、相手のカウント稼ぎの阻害はできないです。
また、相手側はオーディンで消滅＆当たり先ケアをしてこちらの6種破壊の妨害も可能。
ミスティックキング欠損を祈りつつ、ダブルアームレスキューなどで進化を稼ぐ方が良いかもしれません。
ドラゴン
大体アルバハ、たまにバフドラ。
アルバハ∶五分
ラズリとアリスを手札に残せるかで大きく変わる対面です。このポイントを知っているかどうかで、勝ちやすさがかなり違ってくると思います。
この2枚が引けない間はマキナ効果でデッキを回す、引けたら非共鳴でキープしつつ進化稼ぎとドローをするようにしたいです。
相手の消費PPが30を超えたら、次のターンにはアルバハが飛んでくる可能性があるので警戒が必要です。
正直これは引きが良すぎた感もある
回復手段が豊富な相手なので、レディアントは無闇に投げず溜め込めると良いです。
アルバハ着地後にシンでリーサルを取る際は、非共鳴でターンエンドするように注意が必要です。シンの効果発動よりもリーダー付与効果によるドローの方がタイミングが先なので、死神を引いて負けます。
バフドラ∶有利
先32バフグランドスラムや早期の2バフストライカー連打だけが脅威。
あとはどうとでもなります。
ネクロマンサー
ほぼゴーストです。
ゴースト∶微有利
不利と評価する人もいますが、自分はかなり勝ち越しています。
中盤のジャイアントゴースト処理だけがきついところなので、カシムやローザは安易に流さないようにしましょう。
ゴーストバニッシュの打点確認も忘れずに。
ヴァンパイア
復讐が多め、進化も割と見ます。
復讐∶微不利
フェアリーエルフと似た感じで、猛攻をさばき切るのが難しいです。
ただし、こちらから復讐状態に入れなければ、相手は2コスト払って復讐に入る必要が出てくるので、リーサルの準備が整うまでは無闇に顔を詰めないようにしましょう。
体力11や12だと自傷で復讐に入ってくる場合があるので要注意。
進化∶有利
なんかよく分からないけど勝てているというのが正直な感想。
ビショップ
結晶が多いですがエルヴィーラもそこそこ見ます。
結晶∶五分
序盤から積極的に展開しましょう。処理が漏れればそのままアグロ勝ちできることもありますし、ダイヤモンドマスターやスカルフェインを吐かせることができれば7Tジャンヌのバリューは低めになるはずです。
返しで回復出来るようにヴァーミディアやローザは取っておきたいところ。
ジャンヌフェインダイマスウィンギーのコンボさえ無ければ、エヴァミアで耐えられる可能性がグンと上がります。
とはいえ、正直相手の引き運に大きく左右される対面だと思います。初手からフェイン神鳥を持たれていたら厳しい。
回復∶有利
大打点で殴ってくるデッキなので、エヴァミアのバリアがあれば火力を大きく削ぎ落とすことができます。
耐えてからシンで除去と回復を行えば大体勝ちです。
ネメシス
純進化が多い印象でしたが、ここ数日で進化AFが増えてきたかも？
機械もたまに見ます。
純進化、進化AF∶五分
立ち回りが似ているのでまとめて評価。
エヴァミアによるダメカが重要な対面になります。ヴァーミディアの多面守護でアリスやレディアントを通さないようにできればベストです。
逆に相手の進化AFがバリアを張ってきた時は、カシムで剥がせるように備えるのが理想です。
機械∶微有利
6Tグレティナ召喚はなんとしても避けたいです。ジルクやメカニカルドッグで当たり先を減らし、なるべく相手の機械学園カウントを9で止めたいです。
7T目まで来たら耐えるのも攻めるのも容易になってきます。
おわりに
今月はローテも好きなデッキ使えるしアンリミも多様性が戻ってきているしで楽しい月だと思います。
なんで12月とかいう全人類忙しい時期に被せるんですか。先月と交換してください。