90年代の速弾きギター男子たち
7月に開催されたYOYOKAツアーより『Burn』『Crazy Doctor』に続いて3曲目
VAN HALENの『Dreams』のカバーがYouTubeにアップされました!みてね。
2022年7月18日、京都磔磔でのライブより
二井原実 - Vocal
SATSUMA3042 - Guitar
堀ゆたか - Keys
YOYOKA - Drums
まどーん - Bass
ミックス - 相馬章文
映像、撮影 - 京都磔磔スタッフ
今回寝屋川のエディ・ヴァン・ヘイレンことSATSUMA3042さんが出演してくださることになりVAN HALENの曲は絶対やるだろうなぁと思っていたのですが
セットリストに入っていたのがまさかの大好きな『Dreams』で、わーい!ってなりました!嬉しかったです!
わたくし、あまりにもニヤニヤしながら弾いていてお恥ずかしい…
So baby dry your eyes
Save all the tears you've cried
Oh, that's what dreams are made of
のあたりが特に、あまりにもぐっとくるというか
本当に…本当に人生ここまでいろいろあったけれど
この瞬間こうやって音を出していられるなら全て意味があったなぁ
なんて胸がいっぱいになっていました!
そしてよよちゃん、アメリカで高く高く羽ばたいてねーっていう思いもあったし
ハッピーな気分で弾いてるのが動画からも伝わりすぎるくらい溢れ出てしまいました!
わたしが高校生のときにVAN HALENのベスト盤が出てからハマり、さかのぼって聴くようになりました。特にライブ盤『Right Here,Right Now』が死ぬほど好きでMDに入れて通学のお供にしていました。
女子目線でいえば、もちろんエディのあの少年のような笑顔にまじできゅんきゅんに恋していた感じです。90年代後半の理想の男性像はザック・ワイルドとエディだったのですよね。周りがキムタクとか反町とか騒いでいたときに。
もちろん今も大好きで、わたしのウルフヘアは美容師さんに若いときのエディの写真見せて、パーマの雰囲気とかエディの風味をちょっと取り入れてもらってます…
大学の軽音サークルに入って、サークル専用の練習スタジオにあったギターアンプがPEAVEY 5150。
それは先輩の私物で、みんなに使わせてくれていたんだけど、ギタリストでもないのにテンション上がって「大学生ってすごいなぁ、大人だなぁ」なんて言っていたのを思い出します。
そしてもちろん当時、VAN HALENのコピーもしていました!
実はこの動画で一緒に演奏している鍵盤奏者のHolyこと堀ゆたかくんは、わたしが2年生のときにサークルに入ってきてくれた後輩で、彼が入ってきてくれるまでは鍵盤弾ける人が全然いなかったから、一応高校までピアノを習っていたわたしがいつも「まどか、お前キーボード弾け」って言われていました。なにしろベースがまだまだヘタだったのもあって、ベースを弾くより鍵盤弾く方が圧倒的に多かったです。ベース弾く男子はめちゃくちゃいたし。
同級生たちとのVAN HALENのコピーバンドもそんな感じで、鍵盤弾いてました。『Right Now』や『Dreams』とか『Why Can’t This Be Love』とかやったかなー。
そのときにギター弾いていたMくんは爆音ギタリストで、とにかく音がでかい。いつも周りのみんなが「頭が変になっちゃうしアンサンブルにならないから、もうちょっと小さくして」って言うと、その時は「えーでかいかな?」ってボリューム下げてくれるんですけど、みんながよそ見をしているときに、Mくんはまたちょっとずつ、ジリジリとツマミを上げていくんですよね。それを発見して「こっそりボリューム大きくしてるでしょ!!」って怒ったら「バレた?」ってニヤニヤしてくる。そんなやり取りさえ、今振り返るとかわいく思えたりします。
ここからは90年代後半にいっぱいいた、速弾きギター男子への愛を込めた偏見になるんですけれど。
昔はギターってやっぱり花形で、サークルの中でも『ギター四天王』って後輩に憧れられる4人がいました(ださい!)。
ちょうど我々の中学〜高校くらいの時代だと速弾きギター男子全盛期だったのでMr.Big、EXTREME、イングウェイとかを練習している子が多くて、男子たちを見ていると『速さこそ正義』みたいな空気がありまして。お互いに、負けないぞ!っていうピリピリもあったり、わたしは興味津々で見ていました。
わたしが大学1年生のとき、サークルのみんなで小樽の奥のほうにある蘭島という町に恒例のキャンプに行ったときのこと。
焚き火を囲んでギター四天王のうちの2人とわたしたち後輩がお酒を飲んでいたら、四天王がちょっと喧嘩っぽくなってきました。その内容がもうくだらなくて「俺の方が速い!」「俺はbpm●●であのリフが弾ける!」「いや俺の方が上手く弾ける!」「ガンズで一番のアルバムは俺はこれだと思う」「いや、お前はまだまだだな!わかってない!」って言い合いをしていたんです。
この四天王たちの不毛な争いが非常に衝撃で、わたしは小さな時からひどく運動音痴で勝負事が嫌いで、一方音楽にはそれぞれ好みがあるし、基本的には勝ち負けがないから平和で最高!って思っていたので、速弾き男子たちがいつまでも少年のような心で勝負にこだわってお互いに切磋琢磨しているのが微笑ましくもあり、自分には新鮮でした。
ただ一つ、多分勘違いしているなぁと感じていたこと。
「速く弾けたら女にモテる」って思っている節があったように見えていたのです(笑)
高速リフを弾きこなすハードロックロン毛男子、2000年頃の合コンでモテることは残念ながら難しかったかと思います…
ちなみにその当時のバンギャが好きなのはおしゃれカッティング男子やヴィジュアル男子でしたw
そして、ちょうどその頃「ただ速いだけの男」が厚別にいると、20歳くらいの時かな?友人づてでわたしも耳にしていました。
これが弾けたらきっと俺モテると幻想を抱き、リズムという概念を無視し、ただ速さを追い求めていた尖った男。
当時出会っていたら避けていたかと思いますが(笑)まさか10年後、速さがすっかり衰え、生え際が後退し、風貌がエリック・ゲイルのようになったその人と結婚することになろうとはまさか予想しておりませんでした…
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