泥泥泥日記 4日目
9月28日
この日は土曜日で、週末ラボは人で溢れかえるらしい。この日も3班くらいに分かれて活動をするのだが、僕らは近くにあるもう一棟の建物のブルーシート張りをする。地震で棟瓦がずれて、今回の大雨でそこにかけてあったシートが劣化して破れてしまった。この数日間で雨が吹き込み緊急性が高いとのことで、屋根に登ったことのある僕がいくことになった。僕は普段から茅葺屋根に登ったり、3月には珠洲市の典座にて瓦の葺き替え工事の手伝いもした。尾道では屋根屋さんに教えてもらって、瓦屋根を葺いたこともあった。のと復耕ラボ代表の山本亮さんと屋根に上がる。山本さんは連日の業務で疲れていそうだった。屋根も慣れてはいない様子。買ってきたゴム紐とハトメで、ブルーシートを張っていく。
新しいブルーシートを難なく張り終え
無事任務完了。黒く光る能登瓦は、ずれ、黄金色に輝く刈り取り前の稲穂は薙ぎ倒されている。立ち並ぶ家々には所々青い屋根。
そんな屋根の上で亮さんといくつかの話。どんな風景を作っていきたいか。
一度拠点に帰って、昼めしを食べる。拠点の食事担当で送り込まれたボランティアの方が作ってくれたご飯に救われる。午後からは別動体で動いてた仁行の現場へ合流する。30人近く床上浸水の家に入って、床下の溜まった泥を取り除く。家の前を流れていた川に石が詰まり、水面が2メートルほど上昇してしまっている。初め見た時は訳がわからなくて、なんでこんなところに家建てたのだろう?と思ったのだが腑に落ちた。今は家の基礎より高いところに川が流れていて、またちょっとの雨で浸水してくるだろう。目の前のことを汗や泥まみれになってやりながら、この努力またすぐ水の泡になってしまうのでないか、という疑問が日に日に大きくなっていく。影のように切っても切れないものとして歩み寄る。作業終わり穴水のスーパーで、明日の買い出し。明日は被害の大きかった町野(輪島市)にいくので、支援物資などたくさん。拠点に戻るとお刺身が並んでいた。漁業を再開した宇出津港(能登町)で上がった魚を、食べて支援する日を毎週設けているそう。それも共同生活を大勢でするボランティア拠点ならではの発想だ。というわけで有り難く頂き、雑魚寝で就寝。
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のと復耕ラボ
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