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カナダジュニアアイスホッケー1部・CHLとは?

おはようございます!
二週間ぶりになってしまいますが今週もよろしくお願いします🙇🏻‍♂️

先週末は一月以来となる風邪をひいてしまい、二日間ほどまんまとやられてしまいましたが無事復活しました💪

今週はもう少しカナダのジュニアアイスホッケーについて書こうかと。細かくはカナダの三つのジュニア一部リーグ・WHL、OHL、QMJHLをまとめたCHLについて少し説明したいと思います。

今までほんの数人しか日本人がプレーしていないCHLですが、なんと言っても世界一のレベルを誇るジュニアリーグ。もっと多くの日本人に目指してもらいたい。ここ数年海外挑戦に足を踏み入れている選手も増えてきているので、今後NCAA一部に限らずCHLも日本人が目指す夢のまた夢ではないリーグの一つとして認知されるようになってほしいと個人的に思っています。

それでは早速紹介から↓

CHLとは?

以前投稿した記事でも紹介していますが、改めて軽くCHLについて。

いきなりその記事からのコピペ失礼しますが、まず大まかな構成から。

北米ジュニア(16−21歳枠)には1部から4部まであり、1部はCanadian Hockey League (CHL)、通称Major Junior。CHLの中には西のWestern Hockey League(WHL)、オンタリオ及び一部アメリカのOntario Hockey League(OHL)、そして東のQuebec Major Junior Hockey League(QMJHL)が存在します。

CHLの奨学金制度や、なぜNCAAに進学できないのかは上記の記事に詳しく書いてあるので気になる方はそちらを参考にしてみてください。

チーム数はWHLが22、OHLが20、そしてQMJHLが18の合計60チーム。

各リーグ1シーズン68試合+プレーオフ。

こんなCHLですが、どのような魅力があり、どのような選手生活を送っているのか。そしてCHLに入るにはどうしたらいいのか。僕自身はCHLでのプレー経験はありませんが、現チームメイトやトレーニング仲間など身の回りに多くのCHL経験者がいるので知っている限りのことをシェアしていきます!

CHL選手の待遇、そして生活内容。

名門London Knightsのホームゲームの様子。1試合平均一万人近く。
[Photo: London Knights]

あまり日本では知られていないと思われるCHL選手の全貌。防具の支給、セミプロとしての給料、そしてオフアイスでの生活など気になる方も多いのではないでしょうか。

CHL選手は下手なプロリーグより全然待遇がいいことがまず第一の魅力。防具やスティックは全てカスタム。プレーするにお金はかからず、ホームステイもただ。チームによっては夏のトレーニング費用や練習代も出してくれるなど、選手としての出費は基本ゼロ。遠征は基本バスで、ホテル代や食費も全てカバーされているので選手は自分のパフォーマンスのみに集中することができます。

試合になると数千人の観客の前でプレーでき、地元の子どもたちの憧れ的な存在となります。16歳という若い年齢からこんな経験ができるのもなかなかありませんよね。

オフアイスでは2部の選手とあまり生活は変わりませんが、チームによっては高校を卒業している選手にも大学の授業を取らせるところもあるみたいです。ジュニアの生活が気になる方はこちらの記事をチェックしてみてください!↓

給料の方はおよそ月$500〜800ほどと少なく、このようにお金を出すことでNCAAに行けなくなっていると言うのは問題の一つ。CHLでプレーするなら後戻りはできないのでそこは大きな注意点です。ロスターに入っていなくてもプレシーズンマッチに1試合出るだけでNCAAの道が断たれるのでそこは慎重に。

僕自身も17歳の時OHLのOwen Sound Attackというチームのトライアウトに参加しています。当時は現Montreal CanadiensのNick Suzukiや、LA KingsのSean DurziなどNHLのドラフトにかかっていた選手が十何人もいたのを覚えています。いまだに経験した中で一番レベルの高い一週間でした。かなり良い内容だったものの、結果としてはチームには空きがないとのことでプレシーズンマッチの前日に切られることに。ここらへんのルールはこちらではよく知られているのでCHLのチーム側も慎重に進めてくれるはずです。

こんなミニNHLのようなCHLですが、ここに至るにはどうしたら良いのか。↓

CHLに至るまで。

CHLに入るにはいくつか方法がありますが、一番一般的なのはドラフトにかかること。OHLとQMJHLはU16シーズンを終えた春にドラフトがあり、WHLの場合はU15のシーズン後となっています。

僕の場合はオンタリオだったので、U16(通称Minor Midget)の年は毎試合スカウトが見にきていました。OHLのドラフトは合計15巡あり(20チームX15巡)、チームはドラフトした選手との交渉権を得ることに。ドラフトされた選手はチームのトライアウトに招待され、2年間はチームに権利を保護されます。この期間中は他チームとは契約どころか話すらできません。

CHLに入るにあたっては、このようにドラフトにかかってトライアウトに受かることが主流となっているため、U16(WHLの場合U15)のシーズンはとても大事な一年。この年を節目にホッケーを辞める子もいるほど。

他にはフリー契約、そして数週間前にKHLと契約を果たした佐藤優選手がかかったCHLインポートドラフト制度が存在します。

フリー契約とはどこのチームにも保護されていない選手がトライアウトを経て契約するパターン。割と珍しいですが、どこのチームにも少なからずドラフトにかからずに契約している選手は存在します。NHLだとTampa Bay LightningのAnthony CirelliはOHLのドラフト漏れしていて、フリー契約でOshawa Generals(OHL)と契約し、その後成長と活躍を続けた挙句NHL選手になって既に2度優勝を果たしているという映画のようなストーリーの持ち主。何せ15歳での評価のもと行われているドラフトなので、その後の成長の差はかなり激しいです。ドラフトにかかった選手でも思うように成長することなく契約に至らない選手も多々います。そんな中数年遅れて成長した選手でいきなり活躍しだしてCHLと契約する選手も案外多くいるんです!

CHLのインポートドラフトは北米外の選手をドラフトする制度で、主にロシアや欧州の選手を的にしているシステム。佐藤選手のようにユニークな道のりを歩んだ挙句インポートドラフトにかかるケースもありますが、日本人で最初からCHLを目指すのであれば14歳(カナダでは高校の始め)までにはカナダに行くことを強くお勧めします。

CHL選手に与えられるUSPORTSへの奨学金制度は以前の記事で詳しく説明しましたが、NCAAとCHLはどう違ってお互い何が良いのか気になる方も多いと思います。あまりに情報量が多く書ききれませんが、なるべく簡潔にまとめてみました↓

CHL VS NCAA

北米でも多くの子供や親が疑問にしているこの二つの選択肢。CHLとNCAAのいいところと悪いところを書き留めてみました!

[CHL]
良い点
-ジュニアでは世界1のレベルを誇る
-68試合と過酷なスケジュールだが、めちゃくちゃ試合の経験が積める
-CHL卒業後はカナダ大学一部リーグUSPORTSへ奨学金が出る
-費用は一切かからない
-待遇からスケジュールまで限りなくプロに近い経験が積める

悪い点
-NCAAへの道が経たれる
-2部に落とされることも多く、生き残るには過酷な世界
-ドラフトにかかるには高校の始めからカナダでプレーする必要がある

[NCAA]
良い点
-NCAA一部は大学リーグ世界最高レベル
-ジュニアとは違ったプレーの経験が積める
-成長が遅い選手でもかなり高いレベルでプレーを続けることができる
-選手としての待遇はCHLと変わらずプロに限りなく近い

悪い点
-奨学金が100%出ることは珍しく、更には一部リーグの大学に進めなかった場合奨学金がかなり減るので自己負担する費用が出てくる
-CHLのように2部に落とされることはないが、試合に出れないとただただ試合に出れないだけなのでプレー時間が大幅に減ることもある

と、僕個人の意見も混じっていますが比較はこんな感じかなと。

選手個人に何が良くて何が悪いかは正解はありません。ただオプションを広げることで可能性も広がるのでこれを機にCHLに興味を持っていただけたら幸いです🙌


おわりに。

CHLの紹介いかがでしたか?当然良し悪し存在しますが、なんと言っても数々のスーパースター達を排出しているリーグ。
遠い世界のような気もしますが、日本人のレベルなら必ず活躍できる選手が出てくるはず!

僕自身プレー経験はありませんがチームメイトにも数々のCHL卒業生がいて、質問にはなんでも答えられると思うので分からないことがある方は気軽にご連絡ください🤗

madoka.suzuki00@gmail.com


それではみなさん良い一週間を!

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