人生初参加のコミケで本を出してみた話
筆者は以前から自分の趣味に関する本を同人誌でアウトプットしてみたいと思っており、何度か東急ハンズの同人誌イベントで冊子を購入してみたり、実際に評論系専門の即売会イベントに参加してみたり、色々策を練っていた。
たまたま準備等に都合の良い時期、かつキリの良い時期にコミックマーケット100が開催されると知り、早速申し込み。慣れないクリスタを操作してサークルカットを作成したら当選してしまった。
反省点も多かったので、今後初サークル参加の人に向けて伝えたいことを書いておきたかった。
当日に至るまでの経緯
元々同人誌として評論できそうなテーマは抱えていたので、既に電子版として発行していた。しかし、実際に印刷するにはレイアウト等で手直しが結構必要と判明し、実際印刷会社さんに結構手間を抱えてしまったのは申し訳なかった。
また1冊だけというのも寂しいので、個人的に好きな店舗の評論本も書いた。たまたま新規出店が立て続けにあるお店で、あまりに旬なテーマということで。ギリギリまで脱稿したくないという意思からコピー本という形での制作になった。アクセアで印刷したが、マニュアル等が非常に分かりやすく、お値段も手頃で、ギリギリの日程でもなんとかなった。
いずれも何部印刷するか迷ったが、Twitterのコミケ慣れしたフォロワーさんからアドバイスを頂いて、万が一売れなくても困らない程度に発注しておいた。コピー本はマニアックな題材というのもあり、オフセット本より少なめの印刷としておいた。
売り子は特に必要性を抱えていなかったが、彼氏がたまたまコミケ参加経験あり(壁サー目的で並んだこともあるらしい)ということで経験を見て売り子として協力して貰った。
コミケ当日開催まで
自宅最寄駅から国際展示場までのルートはバスを含めた都心を経由しないルートを使ってみた。結果的にはずっと座りっぱなしで行けたので余計な体力を使わなくて正解だったと思う。
少し早めに到着し設営。この時周りのサークルを見て「やらかした!」と思うことがあった。そう、テーブルクロスを持ってきてないのだ…。せっかく家に余ったクロスがあるんだから、もう少し画像検索でどうするか考えてくれば良かった。またIllustratorを使いこなせる能力がなかったことにより、ポスター等を作れず、目に留まりづらいだろう…という不安を抱えた。
設営完了して若干暇な時間が出来たことにより、スマホいじりをしていたら思ったより電池を食ってしまい、そういう点でも不安を抱えながらのスタートになった。
開幕してから
拍手の習慣を一切知らなかった自分は、合わせる癖でつい手を叩いてしまった。うんこのイベント楽しくなる。確信した。
1冊も売れなかったらどうしよう…という不安はあっさり消えた。TwitterのフォロワーのK氏が我先に、とお買い上げして頂いたのである。大変ありがたい。
その後も10分に1冊のペースで売れると分かり、オフセット本の方が明らかに昼頃には完売するのではないかというペースで売れてしまった。たまたま題材の方に新情報が入ってしまい、比較的旬なテーマになってしまったというのも大きかったと思う。しかし、印刷所に発注した後だったので完全に後の祭りだった。
その後も度々フォロワーさんや顔馴染みの方が買いに来てくださり、大変ありがたいことだと思った。
開幕して思ったこと
その後も結構失敗だと思ったこともあった。電子決済端末を導入したものの、売り子が使い方がわからず、若干迷惑をかけてしまった。他にも見本誌を用意しなかったのも、立ち読みが思ったより多いと分かった。次回以降これも準備したいと思った。
また、立ち読みしても結局買わずに立ち去っていく人の多さだ。体感半分くらいが読んだだけで買わずに撤収したので、どういう需要の本が必要だったのか、今でも思いめぐらせている。
また、椅子が1つしかなかったのもあり彼氏と交互に座っていた。ずっと立ちっぱなしにさせるのが悪くて、何度もフォロワーさんに会うために買い出しに出かけていた。ビックサイトはあまりに広い。交友関係のあるサークルを覗くだけで精一杯だった。
そして・・・
なんとオフセット本、少数印刷だったとはいえ完売してしまったのだ。コピー本の方は売れ残ったが、半分以上は売れて印刷費は回収できたので、今後値下げした上で次回以降の即売会で様子を見てみたい。正直コピー本の方が本来書きたかったテーマを書いて売れ行きがあまり宜しくなかったので、悔しさがある。次回以降書く時の課題にしたい。
売り子の彼氏とビッグサイト内のレストランとスタバで休憩した後、少し早めに撤収した。台風もあったので、メインの本が完売した以上早めに帰宅した方が良いと思ったのもある。
帰宅道中、全く知らない方から購入報告のコメントを頂き、非常に嬉しかった。その後もコメントをいただき「読み応えがあった」とのこと。こちらもやりごたえを感じた。
帰宅して、早速次回の新作テーマを考え、現在それに合わせたサークルカットの制作にあたっている。とにかく、フォロワーの一部では人間トラブルも起きたようなので、自分の場合特にトラブルなく平和に終えられたのも感謝している。購入して頂いた全ての方、売り子の彼氏、ありがとうございました。