見出し画像

娘の学校の保護者会に参加。メルボルンで暮らすリアル中国富裕層との出会い

メルボルンに移住して7カ月と4週が過ぎました。今日は最高気温が27℃となり、だんだん夏に近づいています。日差しも強く、私の肝斑がこれ以上ひどくならないことを願うばかりです。


娘の次年度の更新のため、久しぶりに学校へ

今年の4月から10年生(日本で言うところの高1)としてスタートした娘の高校留学。早いもので来月学年末となります(オーストラリアは1月が新学期で12月が年度末の4学期制)。慣れない土地、環境ながらも友だちに恵まれ、毎日楽しく学校に通う姿を見ては”留学してよかったな”と思っています。改めて、私たち親子を送り出してくれた夫、家族に感謝しています。ありがとう。

先日、学校の保護者専用のサイトに来年度の更新についてのお知らせが届きました。英語学習のため、まずは翻訳を使わずに読んでおります(とはいえ、完璧にわからないので翻訳ツールを使ってダブルチェックしますが…)。“インターナショナル生徒の保護者の皆様。次年度の手続きを来週の○日に学校で行います。引き続き学ぶ意志がある場合は更新が必要です。もし退学する場合は、ただちに連絡をください”とのこと。娘は、高校卒業を目指していますから、もちろん更新します。やや直訳ですが、ホントにこんな感じでばっさり白黒ついています。

英会話クラスで友だちになった、中国人のLINDA

自宅から学校まではバスで15分。学校に行くのは久しぶりでしたので、ちょっとワクワク。集合時間の5分前に受付に行くと、すでに4人ほど保護者がいました。椅子に座って待っていると後ろから“Good morning MADOKA”と肩をたたかれました。びっくりして振り返ると、毎週月曜日に通っている英会話のクラスメート、LINDA。中国の上海出身の彼女は、8年生の息子さんと二人暮らしで、娘と同じ学校に通っていました。私と同じガーディアンビザを取得して今年メルボルンに移住しているので環境が似ています。私と同レベルの英語力ながらも、”とにかく話そう”というポジティブさが伝わってくるので、会話していて楽しい女性です。
“MADOKA、今週の英会話どうして休んだの?”
“おとといまで日本から友だちが遊びに来ていたから、メルボルンを案内したんだよ”
など雑談を楽しんでいると、保護者がちらほら集まってきました。

インターナショナル生徒のうち、いちばん多いのが中国人

娘の学校はインターナショナルの生徒が全体の1割程度在籍しており、中国、韓国、タイ、マレーシア、ブラジル、フィリピン、カンボジア、ベトナム、フランス、イタリア、デンマーク、そして日本など10カ国以上集まっています。その中でもダントツで多いのが中国です。先日娘から聞いた話ですが、“中国のコって、ひとつにまとまっちゃうから話しかけづらいんだよなー。しかも、中国語で話してるから、さっぱり意味がわらかない”と漏らしていました。何となく想像できます。

集合時間の10分を過ぎた頃には15人前後の保護者が集まっていました。LINDAと話していると、私のそばに中国語を話す二人の女性がやってきて、勢いよくLINDAに中国語で話しかけ、私はまったく会話に入ることができませんでした。”うーむ、この状況、娘がこの間言ってた感じと似ている…”。

ニュースでよく聞く、”リアル中国富裕層”に出会う

担当のスタッフに広い会議室に案内され“MADOKA、私たちは隣に座ろうね”とLINDA。彼女と英語で話していると、私を取り囲むようにさきほどの中国人女性2人が座りました。“おいおい、また中国語を話すのか…。LINDAも中国人だしな、これは完全にアウェイの状況だ”と心の中で漏らしていると、案の定、まったくわからない中国語をしかもわりと大きな声で話すのです。
幸いにもやさしいLINDAが隣にいるので、私は英語に訳してもらって彼女たちとご挨拶。
「はじめまして。私はMADOKA。娘は10年生なの。住まいはここから近い○○○よ」と軽く自己紹介しました。
すると私の右側に座っている女性が早口の中国語で話しました。意味はまったくわからないのですが、やや興奮している様子。顔を見ると笑っているので何だか嬉しそうです。
「彼女はMADOKAの近くに住んでるんだって。今度お茶しようって言ってるわよ」
「あっ、そうなの。どのあたりかな?」
すると彼女はgoogle mapで大きな高層マンションを指さしました。
「そのマンションなら私のアパートからも見えるよ。立派なところに住んでるのね」とLINDAに英語で伝えて、中国語に訳してもらいました。
すると彼女はまたまた中国語で何やら話をしています。
「あのね、しばらくはホテル住まいだったみたいなんだけど、先日、このマンションの一室を買ったんだって」
「えっ! 買った⁈ 借りたんじゃなくて、買ったの?」
メルボルンはそもそも家賃が高いのですが、購入となると桁が違います。彼女のマンションはプールもついていますし、部屋数もありましたので、私の予想では2、3億円してもおかしくありません(メルボルンはホントに不動産が高いです。私は毎月の家賃に心が震えています…)。ニュースでよく中国の富裕層の話を耳にしますが、目の前にいるこの女性が“リアル富裕層”なんだとあんぐり。
そういえば、私の左隣に座っている女性もなかなかの富裕層らしく、ルイヴィトンのバッグにバーバリーチェックのコート、真っ赤な帽子をかぶっていました。

中国人3人、日本人1人。果たして共通言語は……?

書類を記入しながらLINDAの通訳で雑談をしていた時、私は娘から聞いた“中国人は英語を話さない”ということを思い出しました。“うーむ、この状況は確かにツラいよな”と思い、私は意を決して彼女たちにこう切り出しました。
「あの、私は中国語がまったくわらかないので、英語で話して欲しいのです」。もちろん攻撃的ではなく、ユーモアを交えた口調と笑顔で言ってみました。
すると、LINDAが英語に訳さなくても意味がわかったようで二人は一瞬きょとんとした顔をしました。
「OK、OK、MADOKA」と英語で言った次の言葉は中国語でした。
なかなかコミュニケーションをとるのは難しい二人でしたが、生まれも、住む世界も、経済感覚もまったく異なる人と知り合えたことは貴重な経験でした。
私は彼女たちと電話番号を交換して、今度お茶でも飲もうととりあえず約束しています。ただ、実現するかどうかは定かではありません。

LINDAがいてくれたので、何とかコミュニケーションをとることができましたが、もし彼女がいなかったら話すことはなかったでしょう。英語の通訳を介して会話するというレアなケースだったので、100%意思疎通はできなかったのは事実です。それでも、私たちは笑顔で別れることができました。

いつかLINDAを誘って、また彼女たちと会いたくなりました。
その時ももちろん、「英語でしゃべってね!」と笑顔でお願いするつもりです。
娘の留学を通して私自身も国際交流ができていることに感謝しています。

いいなと思ったら応援しよう!