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寺川國秀博士の記事 1
寺川國秀博士は、日本の歯科医療に広く貢献された方で、私はその遺志を継ぐセイントアルプス歯科の先生方にお世話になっています。
いただいたエッセイ集のことも書くかも知れませんが、今回は院内で読んだ2010年11月26日の日中新聞の特集記事について書きます。(連載された12月3日の記事も別の回でお届けします)
寺川先生は様々な代表を歴任されているので、プロフィール部分を画像で紹介します。
記事は2010年ですから、その後も大いに活躍されたことは想像に余りあります。(2014年逝去)
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東洋と西洋の融合『和合医療』に挑む
この記事は国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された「世界気功フォーラム」の講演に先立って取材されたものです。
歯科医で気功とは興味深い組み合わせです。
このイベントには世界中から気功師、医療関係者、武術家が集結したと紹介されています。
取材者は寺川先生の歯科の院内環境に驚きます。
すべての建材がFFCという特殊加工が施されていたのです。(現在もそうなっています)
FFCとは水溶性二量体鉄塩という水に溶ける特殊な鉄分です。鉄ミネラルは地球誕生の頃の海水に多く含まれていました。
FFC加工は、バイキンからの感染を防ぐ意味と、電磁波からの防御を兼ねています。
木材を腐らせていく原因は樹液へのバイキンやカビの付着で、果物の腐敗過程も同じです。人の場合も感染原因を抑えれば化膿対策となり、FFC加工によって患者さんの人体に優しい環境を作っているのです。
また、すでに歯の金属が電磁波のアンテナの役割になっている問題にも目を向け、予防に努めて来られたのですね。(現代の生活環境はとてもハードに感じます。)
寺川先生はNY大学から出来栄えを表彰されるほど入れ歯の制作にも尽力されています。
歯そのものだけではなく、口の周りには全身のツボ(経絡)があること、経絡は全身にあることを知り、食べるという行為と健康とのつながりを深く研究されて来ました。
若い頃は東京大学口腔外科に通っていて、その時の外科の教授の言葉が素晴らしかったと振り返ります。
「外科は切ったり、縫ったりしますが、切ったり縫ったりしない患者さんをたくさん作ることが東大の口腔外科の方針です」
当時たくさんのがん患者が口の手術後に外見が大きく変わってしまうことに心を痛め、これでは手術をしても治ったことにはならないと先生は苦悶します。
そして、歯を助ける方法を模索し、やがてたどり着いたのが東洋医学でした。患者を幸せにかっこよくしてあげるのが使命であると自覚して勉強を重ね、真摯な思いで患者へアンケートを実施します。
それをまとめると4つの思いが分かりました。
「心身が健康でありたい」
「若々しくありたい」
「美しくありたい」
「長生きしたい」
この4点を歯科医の立場で追求することにしたのです。
勉強会を立ち上げ、大学の解剖医学の研究室にも通いました。
そして、心と体にとって精神の癒しが医の原点でなければならないと先生は考えます。
「現代医療は体の一部しか観ていません。単なる病名で分類し、患者さんの体の一部分しか観ない傾向が強いですね。患者さんの魂とか感情とか癒しを考えていません。そこに問題があると思います」
寺川先生は故人ですが、セイントアルプス歯科はそれを実践し理念を守り続けています。
このような医療を誰もが受けられるようになったらどんなに幸せで安心できるでしょうか。
良質の治療追求という明確な目的がある為、自費治療です。保険内で治療する主義の方には向きませんが、私は人の体全体の調和を踏まえた治療方針に賛同します。自分の健康によく向き合い、今までうまく管理して来られなかった部分の治療と健康維持に力をお借りしたいと思っています。
次回に続きます。
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