レイを首にかけることは 抱きしめること
「レイを首にかけることは抱きしめることと同じこと」そう何かで読んでから、ハワイのレイ文化がとても気になっている。
レイの文化を調べていくと白黒やセピアカラーといった古い写真に行き着きます。ポリネシアから人々がハワイ諸島に移動してきたとき、レイを作り贈るという文化を一緒に持ってきたそう。
お祝い事や歓迎の時、大切だという思いやありがとうを伝えるとき。お花で編んだレイを相手の首にかける・・なんて素敵な習慣なのだろう。昔のハワイアンはそのまま抱きしめ合い、そして鼻と鼻をつけて挨拶も交わしていたそう。
伝統的なフラの学校の卒業式のようなイベントの動画を見たことがある。先生が教え子一人ひとりに涙を流しながらレイをかけ、そしてまるで大事な宝物を包むように抱きしめていた。
そしてみんなで輪になって海に入り海にレイを還す…
想いを人から自然に循環させることがまるで当然かのように。
ハワイへの道がまだ船旅だけだった頃、国へ帰る旅人を見届けるハワイアンたちは
船がダイヤモンドヘッドを越えたときにレイを一斉に海に放ったという。
そのレイが波打ち際に戻ってきたらその旅人たちはまたこの地に帰ってきてくれる。
そのことを、願ったのだという。
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最近ではローカルのお花屋さんが垢抜けた現代風のレイやフラワークラウンを作ってInstagramで発信している。
焼けた肌にビキニ、海上がりの無造作なソルティヘアーにフラワークラウンやレイ。ハイビスカスやピカケといったカラフルな南国のお花はどうしたってハワイの風景にぴったり。
『お花を身に付けてみたい』
この思いは何もインスタ映えといった今に始まったようなことではなく、もっと人間的な、もっと根源的なものなのではないか・・とも考えてしまう。
綺麗な海の前で、綺麗なお花たちに囲まれてみたい!
ハワイを訪れるたくさんの女性が同じことを感じていることを考えると、言葉の壁を超えた共通点のようなもの思いとても嬉しくなってしまう。
遠くポリネシアから持ち込まれたレイの文化はハワイで独自の進化を遂げ、いつしかお祝いや歓迎のシーンでは欠かせないものになったそう。
毎年5月1日はレイDayとしてお祝いされ、カピオラニ公園にはたくさんのレイショップが並ぶ。
どれだけ華やかだろう。どれだけ良い香りが漂っているのだろう・・いつか必ず体験したいな。
とあるハワイ好きさんのブログで「空港に到着したら空港内のレイスタンドでまずはフレッシュなフラワーレイを買う」と読んだことがあり、今回の渡航では私もそれを真似してみよう!と思っていた。
レイを首にかけてその香りや花びらの質感を楽しみながら市内まで移動することができたらどれだけ素敵だろうと思っていた。けれど今回は空港内のショップはほとんど開いていなくてその夢は叶わなかった…
フレッシュレイをベッドサイドに置いておくと滞在中とっても素敵な香りに包まれて眠ることができるのだそう!次は叶えたいな。
ワイキキやビーチサイドで過ごしている中ではレイショップに出会えることはほとんどなく、気軽に見つけられるのは実はスーパー。
日本のスーパーと同じように入り口付近には生花売り場があり、大体はその壁側にお花専用の冷蔵庫があってその中にレイが並んでいる。
透明なパックに一つづつ入っていて、胡蝶蘭やピカケでできたレイがとっても可愛い!
眺めていると野菜を運んでいるお兄さんが「開けて香りを試してみて!」と声をかけてくれた。
なんて嬉しいサプライズ。
そっと鼻を近づけた感想は・・「こんなにはっきりした香りのお花が木に咲いていたらそりゃ風にお花の香りが乗ってワイキキ中を包むよな!」笑。
それくれらいはっきりくっきりした南国の香り。このレイを首にかけた女性とすれ違ったならきっと振り返ってしまうと思う。
もしもこのレイ体験が最終日の夜の出来事でなかったら、と悔やまれる…
次の滞在では自分で自分にレイをプレゼントしようと約束、約束。
今回もお読みいただきありがとうございました。Mahalo !