これでいいんですか?

 作業所に通いだして早ひと月ほど。
ようやく場所の雰囲気のあらましが、四割くらい掴みかけてきた感じです。出入りも普通の企業とはだいぶ異なるだろうから激しいのを予想して一年は様子見かなと思っています。こればかりは分からない。
自分が一年未満に首をチョンとされた側だから、警戒しすぎるに越したことはないだろう。


 まずこういう場所を利用するにあたって、『相談員』という二人三脚で頑張ってもらえる存在がいるのだが、タイミングが本当に合わず、自分にはこのB型の時も前の時にも居なかった。
 では居ない場合はどうするのかというと、一人で心身の状態を俯瞰でみて長期計画という名の時間割を組み役所に出す――、といった感じだったはず。
だが、相談員がいると作業所に通っている期間によって聞かれる内容はまちまちだったりするが、とにかく「通っててその後どうですか〜?」など面談を受けられるらしい。まだ体感したことがないので、どんな心地か分からんが。
 そんな相談員と、一悶着あった。
実際に三次元的にやり合ったわけではない。血も流れてはいない。
結末を聞くと、ただ何処なく苦丁茶でも飲み下したような錯覚に陥るだけ。
 順を追って話を書けど薄いこと薄いこと。
数ヶ月単位で、名刺に書かれている連絡先に幾度も自分や作業所の責任者が連絡を取ろうと架電しても、返ってくるのは「留守番電話サービスにお繋ぎします」の機械オペレーターの音声だけ。
 これ以降は作業所の責任者の指示もあり自分は立ち入っていないのだが、自分が世話になるはずだった相談員が居た支所を取りまとめていた社長の様な人間に『私が直接』「今年の九月で相談員との契約を打ち切りたい」と申し出てきたと役所にでっち上げたそうで。
 自分としては、「いや、お前のTEL番知らねえから!?」といったところです。
知らない場所へはカチ込めません、威勢がよくても。


 もう一つこれにまつわる怖い話があるんですが、いいですかね。
もういい?ここまで聞いたんだからいいじゃないですか。毒を食らわば皿までと……ね。
 相談員を呼び出すために、責任者が本部へ何度か架電したんですって。そうしたら毎度女声が「はい、取次ぎの者です」と開口一番に受話器を取って言うそうで。
その人は親身になって話を聞き、「取り次がせて頂きます〜」などと言うには言うが、翌日以降、肝心要の相談員からの折り返しの連絡が来ない。
 こんな事が数度続いたので、まず名前を聞き出そうとするも「私は取次ぎの者ですので〜」、で終了。
 そして別の架電時にはややオーバー気味に「こんな有様では、都の監査が来た時に大変だと思いますよ」と言ってみるも、「そうですか〜。上の者に伝えておきます〜。ありがとうございます〜」など、暖簾に腕押し状態。
更に不気味なのが、『女声』と書いたがおそらくこの声は一人で出しているのではないかと責任者は話していた。


 区や都の監査はやはり厳しいらしいが、それを受ける前に夜逃げ同然に消えてしまうところも無い話では無いようで。
だが責任者も長くこの業界にいて、こんな対応をされたのは初めてだ、と話していた。
 自分の居住地は一連の対応が遅いほうだと聞かされていたが、こんなトラブルが食い込んでくるとは自分でも流石に想定外すぎた。
役所関係でも疑わないといけないなんて思わないよ……。なんて日々だったんだ!(過去形)
少なくともこのトラブルがなかった二ヶ月は早く入所できてるんだよなあ……金を稼げなかった虚無がすごい。
作業所に入りたい人間は過去一年間に稼げてるとおそらく引っかかるからな。判定基準は知らん。


 何はともあれ、今は不安定であれど通うことが出来つつあるし、新しい相談員が見つかったのがこれ幸いです。

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窓つき
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