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エッセイ:世間は広いようでせまい
世間はせまいとはよく言ったものだが、教師の世界はかなりせまい。特に同じ市内で教師をやっていると異動しても知っている人がいたりする。
いなかったとしても「○○小学校から来たの?じゃあ△△先生知ってる?」などと聞かれて、共通の知り合いがいることが多い。
異動して新しい学校で心機一転頑張ろうという時に、過去の自分を知っている人がいる…いいような悪いような複雑な気持ちになった。
そしてこれは教師だけではなく、子ども達にも当てはまった。
私がある市内で臨時採用教員をしていた時のことである。私は市内の小学校から同じ市内の別の小学校へ異動した。
市内にある大きなホールで行われた芸術鑑賞会でのことだった。
ホールには市内の小学校と特別支援学校の児童、生徒が集まった。私は音楽専科になったので、引率のため参加していた。
そこで以前1か月だけ勤めていた特別支援学校の高等部の生徒と先生方に再会した。
1か月だけ勤めていた当時のことはこちらの記事。
小学校と特別支援学校だと学校の種類が違うので、普段なかなか会うことはないのであるが、小さな市だったので学校数も少なく、私の学校のすぐ近くの座席が特別支援学校の生徒の座席だったのである。
そして同じ年の市内音楽会でのこと。音楽会では毎年市内の小学4年生が出ることになっていた。そこで再会したのが、1か月だけ学級担任をした当時3年生だった子ども達。
その時の記事はこちら。
4年生になって少し大きくなった彼らに再会した。
子ども達も覚えてくれていたので「あっ!!先生、音楽の先生になったんだね!」と声をかけてくれた。
学校を異動してもう会うことはないと思っていた子ども達に会い、思わぬ再会に嬉しくなった。世間がせまいのも悪くはない。
そして世間はせまいと感じる出来事がなんと市外の学校に異動しても起こるのであった。
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