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エッセイ:教師の結婚

 教師という仕事は常に忙しい。そのためなかなかプライベートな時間を取ることは難しい。したがって出会いの場も限られてくる。

 なので、教師の結婚というと大体お相手は教師だ。
 よくあるのが、同じ学校に勤務する同僚同士で結婚するパターン。同じ学校にいる間は付き合っていることはもちろん内緒だ。どちらかが異動になった後に結婚、または結婚が決まって異動になるというのがお決まりのパターンだ。

 もうひとつは初任者研修で出会い、付き合ってそのまま結婚するパターン。研修の場であって出会いの場じゃないぞという声が聞こえてきそうだ。けれど初任者研修はグループで講義を受けたり、課題に取り組んだりすることがあるので、その過程で恋愛感情が芽生えることも珍しくない。

 また、初任者研修が終わって2年目3年目…と仕事や責任はどんどん増えていく。仕事で忙しくしているうちに、あっという間に結婚適齢期(この言葉、今は死語かな?)を過ぎてしまう。
 なので、ここでの出会いは貴重なのだ。

かくいう私はそんな出会いに縁もなく、いまだに独身である。

たまに違う職種の人と結婚しているという同僚がいると飲み会などでは「どこで出会ったの?」と根掘り葉掘り聞かれている光景をよく目にした。

そしてマンガやドラマでよくある「教師と生徒の禁断の恋」などというものは、現実ではほとんどない。

月日は流れ、私の周りもほとんど既婚者になった頃の話である。その当時非常勤で勤めていた学校の同僚の入籍報告にはその場にいた全員が驚きを隠せなかった。

なんとお相手は2年ほど前に教育実習に来ていた実習生だという。

その手があったか!!教師同士というのは変わらないが、教育実習生(入籍報告時は大学を卒業して教師になっていたけれど)というのは恋愛対象になるのか~とちょっとびっくりした。
付き合い始めたのは実習が終わってからなので、同僚いわく
「教育実習中に手は出していません!!」
とのこと。

独身の教員のみなさん、教員志望でこれから教育実習予定の大学生のみなさん、こんな出会いもありますよ~!!

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窓際ピアニストなお@起業女子
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