エッセイ:年度末職員室の風物詩
小学校の教師は普段、学年やブロック(低学年、中学年、高学年)で行動することが多い。
教育活動の性質上、当たり前なのだが、それだけではない。
校内の研修の座席、短縮授業で給食がない日のお昼ご飯、はたまた飲み会の座席まで、特に決まりもないのに学年で行動することが暗黙のルールになっている。
これらは私が勤務していた県の学校だけなのかどうか…全国の小学校教師のみなさま、共感していただけますか?
つまり何が言いたいかというと、常に学年で行動するので、誰と学年を組むかということは教師にとって大変重要な問題であるということだ。
ただ、私達に決定権はない。
毎年、来年度の希望を書く用紙が配られて、自分の希望を伝えられるようにはなっているが、希望なんてあってないようなものである。
人間なのでどうしても相性というものはあるし、大人なのでたいていは誰と組んでも上手くやっていく。
しかし、悲しい話、中には「あの先生と学年を組むと大変だ。絶対に組みたくない。」という先生もいるのだ。
子どもや保護者が大変なのは仕事だとわりきれるし、頑張れるのだけれど、一緒に仕事をする同僚が大変だと1年はかなりツラい。
悩みも愚痴も言えない、相談もできない…ひどい時には自分のクラスを批判されたり、足を引っ張られてしまったり。
毎年、年度末になると1人ずつ校長室に呼ばれて、来年度の学年が伝えられる。そのたびに職員室はザワつく。
1年が天国になるか地獄になるかは誰と学年を組むかで決まると言っても過言ではない。
何年勤務していても、毎年、年度末は何かと落ち着かなかった。
そのくせなのか、正規の教員でなくなってからも年度末は落ち着かない。
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