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エッセイ:一休さんとシンデレラ

私が子どもの頃は雑巾がけと言ったら、廊下の端から端まで四つん這いになってダーッとかけるのが普通だった。

これを一休さん拭きというのだと大人になってから知った。


でも最近の小学校ではこの一休さん拭きはほとんど行われていない。ではどうやっているのか?

2人で廊下の半分ずつをコの字に拭いていくのである。このように拭いていくと掃除中にぶつかったりするけがも少ないし、すみずみまできれいに拭くことができるのである。


この拭き方はコの字拭き、ワイパー拭きなどと学校によっていろいろな名前で呼ばれていた。中でも私がおもしろいと思ったのは「シンデレラ拭き」という名前だった。

初めてこの名前を聞いた時、なるほど、たしかにシンデレラが継母に言われて掃除するのはこの拭き方かも…と妙に納得した。

一休さんにシンデレラ…まるで童話の世界である。雑巾がけひとつでこんなにもおもしろい名前がつくなんて…学校の世界は奥深いなと感じた出来事だった。


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窓際ピアニストなお@起業女子
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