2024.9.10「かぞかぞ第8話」のあらすじ ときどき きりん
2024.9.10・NHK総合22:00~22:45「かぞかぞ」第8話
日曜のお昼前でしょうか、
若かりし頃のじいちゃんが借りてきたカメラで妊婦である若い頃のばあちゃん(臼田あさ美)を撮る、大阪の家の玄関先。
カメラでいちゃつきながら玄関から2人、家の中へと消える。
時は戻り現在
朝早い時間。
大阪の家の玄関先です。
表札は古くなっているが書き込まれてある人数がひとり、増えている。
きりん「七実のおかあさんの名前“ひとみ”が書き足されていました」
新聞受けには大量の新聞が突っ込まれてあります。
現在のばあちゃん(美保純)登場、カギがかかっている玄関を開けようとしている。
きりん「ここで少し気になることがあります。」
「先週の第7話、ばあちゃんが鼻歌“わーすれられないのー♪”」
「夜の神戸の坂道を下って歩いて行くところで第7話は終わっています」
「第8話、明けて翌朝、大阪の実家から…」
「まさか、一晩かけて歩いて来たのでしょうか」
「気になって地図アプリでしらべてみました、すると」
「歩きで9時間。ばあちゃんの足なら10時間以上かかると思われます」
「皆しれ~っとしていますが、とんでもないことだと思います。」
「気になったので記してみました」
場面変わって東京のALL WRITEオフィス
七実が仕事の打ち合わせをしているところです。
小野寺、斉藤さん、二階堂、末永さん、と。
きりん「ここでちょっと気になることが、二階堂さんの右隣に奥の席女性が映る」「何かの伏線なのか出たがり関係者か、はたまた気のせいなのか」
「他にもいくつか気になった場面があったので記します」
・「第7話のお母さん手術中の病院待合室、エスカレーター前をうろつく男性」
・「七実がママをやってる飲み屋のエレベーター奥、非常階段扉に居るあやしい男性」
きりん「はたして、正体はいったい…」
打ち合わせ中、七実がばあちゃんへの思いを吐露するも・・・
わかってもらえないことに少しだけイラついています。
きりん「身内の悪口は他人は嫌がるよなぁ」
「わたしなら違う反応するよ七実ちゃん」
場面は入院中のおかあさん
七実とおかあさんの会話中です。
きりん「七実とおかあさんって仲いいですよね」
「お互いが頼りになる存在なんでしょうね」
「うらやましいです」
おかあさんも七実と同様にばあちゃんのことを余り良くは思っていない様子。
きりん「おかあさんも同じ様に感じていたんだ、どこでもそうなんだね」
「あぁあああ、気づいた」
「この回は、ばあちゃんの回ぢゃぁ」
場面かわります。
神戸の自宅に七実がひとり帰って来ました
誰も居ません。
夕方くらいでしょうか部屋の中は少し暗めです。
留守電ランプが点灯しているのに気付きます。
大阪の実家のお隣さん「住吉さん」からの電話でした。
3件
住吉さん曰く、
“カギも財布も持っていないおばあちゃんが来ている、おばあちゃんは家のカギが掛かってて入れないって言っている、おばあちゃんはうちに泊めるよ。”
住吉さんは折り返しの電話がないことへの心配から、何度も留守電を入れてくれていました。
住吉さんからの4回目の電話に出ることができた七実は、明日迎えに行くことを伝える。
七実が草太のインスタント味噌汁を作っている。
七実はインスタントの袋を開けながら草太に、ばあちゃんを一緒に迎えに行かないかと誘うも、断られる。
七実は、ばあちゃんの定位置のソファーから洗濯したであろうタオルを取る。
するとその奥にちらっと見える何かが、確認する七実。
ばあちゃんが突っ込んだであろうゴミと化した物が出土する。
ばあちゃんがおかしい。
少しだけ掃除しながら鼻歌の七実
“だけどちょっと、だけどちょっとぼ~くだって恐いよ♬”
“カビはやしてもーた♪”(あとわかりません)
場面かわって翌日、大阪の実家
七実は外階段から2階のベランダへ、そこから窓越しに中を伺っている。
きりん「って危ないやろ、犯罪を誘発してるやないのそのベランダ」
「あぶないわ」
そこへお隣の住吉さん(片桐はいり)が下から声をかける
「七実ちゃ~ん」黒い犬を抱えて叫ぶ片桐はいり。
黒い犬を抱えた住吉さんに呼ばれて玄関からばあちゃん登場、ヒョウ柄の服に身を包んで出て来た。
「着替え持たずに来たからイッチョウラを貸したった」って、黒い犬を抱えた片桐はいりさんが冗談を言うも片桐はいりの出で立ちに目を奪われ入ってこない、きりん。
きりん「ALL WRITEの斎藤さん役も見てみたかった」
実家の玄関前
住吉さん「芳子さんとおったらずっとおもろいもんなぁ」
七実「全然」小声で言う。
そのあと、
玄関のカギを七実が開けると、入りながら
ばあちゃんが「ひどい目におぅたわ」これも小声。
その後、片桐はいりがひとの家の事情に首をツッコミすぎて七実に怒られる。
片桐はいりはすごすごと退散します。
場面は大阪の実家の中
最初に映ったのが、玄関の天井の角のシミ。
きりん「伏線か?!」
2人そろって急な階段を這い上がる。
七実が見た玄関の天井のシミをばあちゃんに注げると、
ばあちゃん「またカネがかかるなぁ~」
“ふと”
ばあちゃんがじいちゃんの腕にはまってた金色の腕時計を思い出す。
ばあちゃん「じいちゃんの金無垢の腕時計探すぞ」2人して探し始める。
ばあちゃんは2階、七実は1階へ。
七実は、戸棚からばあちゃんの書いた大量のラブレターを見つけ読んでしまう。
切実な内容であった。ばあちゃんは家族を持ちたかった、幸せになりたかったことがひしひしと綴ってあった。
1通読み終えると、ラブレターの下から古い男物の財布があることに気がつき手を伸ばす。
中を確認しようとするが、ばあちゃんの「七実~あったで~」呼ぶ声にせかされ確認することなく立ち上がる。
・・・向かうも、ばあちゃんが手にしていたのは時計ではなかった。
陶器でできた空の酒瓶だった。
ばあちゃん「これはかねになるぞぉ」
七実「時計はどうしたばあちゃん」
ばあちゃん「あんたも欲しいものが有ったら持ってけ」
七実はあの財布の中にある大量の現金を期待して、独りごとを言いながらあの財布のところへ戻って来た。
期待し中身を見る。中には現金は無く、代わりに・・・
はっとする顔の七実。
場面が変わって2人しての商店街
魚屋さんにて
店主はお母さんと同級生という会話をする。
ばあちゃんはみんなに愛されているなぁと感じた。
質屋にて
さっきの空の酒瓶は¥500-だった。
店主とばあちゃんの掛け合いがおもしろい。
昔からの付き合いだったことがわかる。
会話の中でじいちゃんの人となりが少しだけ覗える。
会話の途中ばあちゃんの脳内ではじいちゃんと子供のひとみとの辛かったっことが思い出されていた。
そこにあったのが「わ~すれられないの~♪」の曲だった。
場面は変わって町の路地
ばあちゃんは一人歩いていた。昔、ひとみと質屋に出かけたときを辿って歩いていた。
手を引いていたひとみが居ないことに気付き慌てるばあちゃん。
そのころ質屋の七実は帽子と夢中で遊んでいたが、ばあちゃんが居なくなっていたことに気がつき慌てて質屋を出る。
途中、たばこ屋のばあちゃんに捕まる。
たばこ屋のばあちゃんも七実のばあちゃんと知合いだとわかる。
そこでは七実のばあちゃんがヘビースモーカーで弟の草太を連れてきたことが有り、草太が就職したこともばあちゃんからの情報でしっていた。
おまけに草太の好物がリンゴジュースと言うことも。
ふたたびばあちゃんを探しに行く七実。
路地のばあちゃん
ばあちゃんはひとみを探し続けていた。
ふと蘇る現在のひとみの記憶。ひとみは病床で頑張っていることを思い出しひとみの不運と自分の不甲斐なさに泣き崩れる。
手を取る幼少のひとみ。
ばあちゃんは七実を幼少のひとみと思い込み見つかったことに安堵する。
手を繋ぎ歩き出した2人。七実が涙していたばあちゃんにハンカチを渡す。
きりん「ここで、気になることがありました」
「七実から手渡されたハンカチで涙を拭く直前に、ばあちゃんがハンカチを確認していましたねぇ“えっ”って」
「お陰で素に戻った美保純さんを見ることが出来ましたけれども」
「わたしも気になりました」
「柄」
「こんなとき手渡されたハンカチのイメージは白なんです、もしくは白っぽい」
「ばあちゃんが目元に持っていったところで、視界に入る全体的に黒い柄」
「手渡されたハンカチで躊躇なくすんなりと涙を拭うところだったのに」
「気になりました」
もしかして、実際にあった出来事を再現したのでしょうか…
ばあちゃんと神戸に帰り教えてもらったりんごうさぎぴょんぴょん
七実はばあちゃんと過ごすうちにばあちゃんへの思いが変わって行きました。
場面はかわっておかあさんの病室
七実は、幾日か過ごしてきたばあちゃんとの出来事をおかあさんに話す。
大阪の実家のご近所さんに愛されていること。実家で見つけたおばあちゃんのラブレターのこと。
幼い頃から苦労してきたおばあちゃん、自分の家族を手に入れて幸せだったこと
痴呆症であることも告げた。
おかあさん泣きながら「人生の喜びちゃんとあったかな」
七実「ばあちゃん日々進化して、どんどんおもろい人になって行くんや」
お母さん泣きながら「わかった」
きりん「わかったって?」
場面変わって神戸の自宅マンション
病院から帰って来た七実。
マンションに向かって歩いて行く。
上階からばあちゃんの声「七実~これ好きやろ」
七実「豚まん?」
きりん「なんでわかったの、袋?どこの肉まんなんでしょうか」
七実「ばあちゃん、わたしがぶたまん好きなん覚えていてくれてありがとう」
場面変わって次の日の朝
1階の集合ポストにて
七実とばあちゃんが新聞を取りに来ている。
ばあちゃんがポストから新聞を取り出すも一つ上の違うポストから取った。
それを見た七実は怒るでもなく「うちのこっちやわ」
七実「新聞なんてどれもこれも似てるから」
ばあちゃん「そうや、同じやからほかの家の獲ってもかまんやろ」
七実「かまうわ」
新聞記事にあるパンダを見て「パンダもよぅ似てるなぁ」二人笑う。
場面変わって自室マンションの玄関
草太が仕事に出かけるところに二人が遭遇する
草太「おねえちゃんも仕事しなさい」
場面変わって草太の職場
こじんまりとしたレストラン、障害者の働くお店
草太が出勤すると、テレビ番組で見た踊りを披露してくれる同僚たち。
「バッテンバッテンあ~ん♪」
かなり盛り上がっている。
きりん「バッテンバッテンあ~ん♪」ってなんですか?
場面変わって神戸のマンション
七実はチャットで仕事の打ち合わせ中
そんなとき、玄関の扉が閉まるおとがする。「ガッチャン」ばあちゃんだった。
仕事にならんと七実はばああちゃんを追いかける。
場面変わって東京のALL WRITEオフィスにて
小野寺(ALL WRITE代表)、斉藤(ALL WRITE社員)末永(十色出版編集者)
3人が七実の最近の仕事ぶりを話している。
斉藤「snsの更新も滞っている」
末永「次回作どんな内容にするかの話の流れだけでも決めたい」
斉藤「そろそろ追い込んでもいい頃なのでは」
小野寺「なるほど、やるか」
場面変わって神戸のマンション
七実、草太、ばあちゃん3人で晩御飯中。
七実が作ったおかずを、ばあちゃんが煮つけようと皿を取るも阻止される。
七実が草太に「私の料理いけるやんなぁ」聞くも
草太「あなた達、どっこいどっこいです」「カフェのごはんナンバーワン」
七実とばあちゃんが顔を見合わせるちょっとショックな表情。
そこへテレビからあの曲が「バッテンバッテンあぁ~ん♪」
ばあちゃんがテレビを観させまいとリモコンを取り上げる、七実も「ごちそうさましてからにして」
草太「じゃ、ごちそうさま」
何やらばたばたする岸田家。
そんな時、東京ALL WRITE代表、小野寺からの電話が鳴る。
七実「はい岸本です」言いながら外へ出る。
斉藤と末永は小野寺に七実が仕事をするよう電話の向う側で発破をかける。
が、最終的には「うちの家族、いまおもんないんですわ」七実に切れられる。
小野寺笑う。
末永「なにわろとんねん」
きりん「わらった」
七実、家に入る午後7:00
草太はテレビ前で音楽に合わせ気持ちの悪い踊りを踊る。
ばあちゃんは七実の作った料理を再びフライパンへ投入し醤油じゃぶじゃぶ楽しそう。
そこわカオスとなっていた。
七実は静かに自室へ籠る。
明かりのスイッチを後ろ拳で叩き入れるとノートパソコンを抱えベッドに飛び込む。エンマ大王ごとくあぐらをかくと怒りに任せ打ち込む。
「おらぁぁぁ」
文末「限界!もうあかん!!!寝る!!!」
書き込み後、スキスタンプの数が上がり始める。
場面は変わりマルチの職場
熱帯魚屋にて
夜、客の姿は無くマルチと2人
七実はケンタッキーのような白地に赤の箱を手に揚げ物を頬張る、マルチは魚にエサをやっている。
七実はいつものごとく上から目線でマルチと会話します。
マルチと言い合いになる「マルチ昔からきしょいねん」
マルチが切れた「あなたにとってわたしは友達ですらないのかもしれません」
七実は取消すもマルチの気は収まらなかった。
場面変わって神戸の自宅
脱衣場から擦りガラス越しにシャワーを浴びながら怒る七実「ああ~マルチ~!」
その時暗いキッチンでは、電子レンジ下でチンを待つ草太。
電子レンジの中には冷凍チャーハン、手にはケンタッキーのようなもの
「最高―!」っと草太
場面変わり次の朝
外から玄関のカギを開けるばあちゃん
お母さんの元気な「ただいまぁ~」の声
中には草太、外からお母さん、七実、ばあちゃんが入って行く。
入院前と違い明るい家族団らん。皆で抱き合い無事を労う。
場面はおかあさんの部屋
七実とお母さん2人
七実は大阪の実家から持ってきた古びた男物の財布をおかあさんに渡す。
中を見る様促され中を見るおかあさん、中にはお腹の大きな若いころのばあちゃんが実家の玄関先でお腹を抱えながら笑顔でいる写真が入っていた。
おかあさん「…おかあさん」と愛おしそうに写真を手につぶやく
七実は夜遅いのにこれから出かけると言う。
七実「そろそろ閉店時間やから」
おかあさん「誰かに会いに行くの?」
七実「友達」
場面変わってマルチの職場
熱帯魚屋前、閉店時間です。
マルチがかがんでいます。右のポーチにあの2リットルの水、左にもポーチを掛け、玄関扉にカギを掛けています。
カギを掛け終えたマルチ、立ち上がり目線を前に。
と、店の影から細長い風船がちらちら動いている。
七実だと気付くマルチだが、今更とばかりに無視して帰ろうとします。
七実の前を通り過ぎようとする。
七実の右手には昔見たことのある細長い風船で作った花束。
左手にはケンタッキー(のような)白地に赤の紙バケツを抱えマルチをじっと見つめ立っている。
マルチは足を止め横目で七実の様子を伺います。
七実は、マルチの前へおずおずと進み出て細長い風船の花束をマルチに向かって軽く差し出した。
戸惑うマルチ。
顔を背けるマルチ。
七実の差し出した細長い風船の向う側にあるバケツに手を伸ばし、中の揚げ鳥をとる。
勢いよく食べようとするも、
ほっとしたのか零れて来た涙を拭う。
マルチは揚げ鳥をがぶりとやんちゃに頬張った。
マルチ溢れてくる涙が止まらない、それを黙って見る七実。
なんだかなぁと、笑ってしまうマルチ。
七実も揚げ鳥を食べながら泣いてしまうのでした。
きりん「仲直りにはケンタッキーのバアーレルですね」
場面は変わって神戸のマンション
薄明かりの中おかあさんの顔のアップ。
おかあさんは草太の寝顔を見てそれから、ばあちゃんの寝顔を見ます。
ばあちゃんはリビングにあるあのソファーの上です。
きりん「おかあさんはソファーの秘密のことはまだ知りません」
おかあさんは、不意に子供の頃の記憶が蘇ります。
それは大阪の実家の朝ごはんでの出来事です。
小学生のわたしはたわいのない事を聞いて欲しくて、
忙しく出かけて行くばあちゃんを追いかけたことを思い出し、ばあちゃんの顔を眺めていました。
ばあちゃんが目覚めます。
ばあちゃんは無邪気にほほ笑む。
She's A Rainbowが流れる。iMacのCM曲である。
ばあちゃんはいつも忙しく話なんて聞いてもらえなかった。
そんな中、思い出されるのが大人数の朝の食卓でわたしにだけ追加でつくってくれた出し巻き卵。
ばあちゃん「食べて元気が一番やからなぁ」
うなずく小学生のひとみ。
遅れて食べ始めるばあちゃん、明るく元気だった。
今はボケがはじまってしまっているけれど、あの頃のように気遣ってくれる。
おかあさんは、ばあちゃんが作ってくれたお茶漬けを食べている。
ばあちゃん「ひとみ、足りるか?」
ひとみ、はにかんでうなずく。
おかあさん「おかあさん、ありがとうね」
ばあちゃん「何がや」
ひとみ「おかあさんが思ってること…知りたい」「いっぱい」
笑顔の2人。
何かを探すばあちゃん、
りんごを手に取り「これも食べ」
ひとみ「うん」涙がこぼれる。
ばあちゃんは無邪気に笑っている。
ばあちゃんはキッチンへ
ばあちゃん「ひとみは昔っからりんごすきやんなぁ」
ひとみ「うん」
ばあちゃん「すりおろしてあげようか」
おかあさん「あかちゃんちゃうから」
ばあちゃんはりんごうさぎを手に「ぴょん、(ぴょんぴょん)」
そして耳の間を切り落として食べるばあちゃん。
ばあちゃん「大事な一人娘がわたしの作ったもん食べて大きいなって、大病しても生きてくれて」「いまもわたしの作ったもんを食べてくれてる」
「わたしは幸せ」
ーつづくー