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【ケニア】誰のための保護区なの?-都心のナイロビ国立公園-

言わずと知れた国際都市ナイロビ。
その、中心部からわずか7kmほどのところに、
ナイロビ国立公園があります。シロサイやクロサイといった大型の草食獣から、ライオン、ヒョウ、チーターなどたくさんの動物が生息しています。

ナイロビ国立公園は1946年、ケニアではじめてできた国立公園で、
その面先は117平方キロメートル。野生動物たちにとって、重要な生息地です。しかしながら、押し寄せる開発の波は、どんどん国立公園を侵していきます。。。

国立公園の北側が、もっとも街に接している部分なのですが、
ナイロビは日夜渋滞がひどく、道路網の発達は必須の事業です。
そこで、建設されたバイパスが、国立公園の北側を侵食するものでした。。。たくさんの反対があったにもかかわらず、国立公園の端をバイパスが通ることになりました。このあたりは、クロサイが好んで利用している場所で、大事な生息地であるにもかかわらずです。

そして、今度は、国立公園の中に鉄道がとおることになりました。

高架になった鉄道が、国立公園を二つに分断。
環境や動物への影響は最小限ということでしたが。。。全く、どんな評価をしたら、こんな鉄道が国立公園の中を通るのか、本当に信じられない。
国立公園内に鉄道が通ることになった経緯も、
最初は国立公園の淵をなぞるように走る予定でったのですが、
土地の買収が思うように進まず、結局、言葉を話すことができない動物たちが犠牲となった形です。。。

心が痛い

昨年、国立公園の中の道路を整備しました。
雨季になると、公園内が悪路となりビジターが楽しめないというのは
とてもよくわかるのですが。。。道路の幅を広げる意味があったのかな?とか、工事中に、砂を積んだ大きなトラックがひっきりなしに走ることで、
野生動物にどんな影響があったのか。
砂と一緒にたくさん外来植物も導入されてしまったり、
毎日の砂ぼこりで、植物にも影響があったんじゃないか?とか。。。

国立公園って、野生動植物のためにあるんじゃないのかな?って。
正直、訪問者の利便性は2の次で、動植物優先のエリアだから保護区っていうんじゃないのかな?って不思議になります。

正直、野生動物たちも、道が整備されていた方が、歩きやすいです。
でも、整備されるのと、拡張工事されるのとでは意味合いが違います。

人は、こんなに地球に負荷をかけているのだから、
自分たちで作ったルールぐらい守らないといけないと思います。
なんで、保護区の中の環境ですら、人のエゴのために開発されないといけないんでしょうか?

昨昨日、昨日と国立公園に行きました。
心が痛いだけです。。。
現実から目を背けるのはよくないことはわかっているけど、
でも、どうにもならない。。。

わたしにできることは、何なのかと考えながら
国立公園を後にします

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