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2024/12/28 未来の自分に賭けていく
気づけば前回の投稿から半年以上経ってしまった。ワーオ。みなさんお元気ですか? わたしは元気です。
4月いっぱいで前の仕事を辞めたあと、2ヶ月無職をしたのち7月から長野の山奥でリゾートバイトを始めたんですが、これがかなり面白くて。生活に夢中で文章を書くのをすっかり怠ってしまったのですが、そろそろわたし自身がわたしの書く文章を読みたくなってきたので、何か書きます。
◎リゾートバイトのこと
7月から長野の避暑地でバイト(ホテルのレストランのホールスタッフ)をしている。4月に前職を辞めたときに決めた行動指針がこれだったので、
面白いほうへ行くこと、迷ったら「ちょっと怖いなあ」と思うほうを選ぶこと、やったことないことを思い切ってどんどんやること。向こう数年はこのあたりを徹底してこー
— まどろみ (@mada_nereru) May 6, 2024
「そうだ、前から興味のあったリゾートバイトをしてみよう。それで、今まで『わたしにはできない』と思い込んで積極的に避けてきたような仕事を、あえてやってみよう」と思って、“行ったことない都道府県”、“やったことない職種”で求人を絞り、応募し、今に至る。結論、リゾートバイトめちゃくちゃいいですね。やってよかった~と思ってる。
まず、真夏に差しかかる時期に避暑地でのバイトを選んだのがかなりいいスタートダッシュだった。もう涼しいのなんの。最高気温は30℃前後で、日の下にいると暑いは暑いんだけど、カラッとした爽やかな暑さで、木陰に入っちゃえば風がひんやりしてて涼しい。暑さがピークを迎えた8月でさえ、エアコンをつけたのは月に数回だった気がする。あと周辺が大自然なので、軽く散歩するだけで心が浄化される感じがして、それもかなり心身によかった。夏は繁忙期真っ只中だったので、バイト自体は目が回るくらい忙しかったんだけど、それでもこの過ごしやすい環境のおかげでめちゃくちゃ体調が良かったです。
あと、けっこうお金が貯まった。今、バイト先が用意してくれた寮に住んでるんだけど、家賃・光熱費ゼロだし、レストランで余った料理をタダでモリモリ持たせてもらっているので食費もほぼかかっていない。この半年で70万円くらい貯金が増えたかな? 身軽で、時間も体力もそれなりにあるけど、お金がなくててんてこまいだよ~って人には、リゾートバイトうってつけだと思います。
しかし、冬。山の冬はほんとうに寒い。10月下旬あたりから急激に冷え込み始めて、12月下旬の現在は基本的に気温が0℃を下回っている。寒いの苦手なので、できるだけ南に移動すべく再び求人を探して、2月からは宮古島で働くことに決まった(楽しみすぎる)。わたしは移動するのが大好きなので、数ヶ月ごとにこうして気軽に居住地を変えられるリゾートバイトのシステムはほんとうにありがたいね。もうしばらくは、こういう感じで行ったことない都道府県とやったことない職種を巡ってみるつもり。
そして、苦手意識があった接客業についても、思い切ってやってみてよかった~と思っている。素のわたしが使わない神経や筋肉を使っている感じがして疲れるんだけど、その疲労感が気持ち良くもあるというか。“わたしの在り方”みたいなものが拡張されている気がして、面白いです。でもこれは、「もっと早くやっとけばよかった~」って感じではなくて、「今がそのときだったんだな」と思う。去年のわたしが同じことをやったらたぶん早々に挫折していた。わたしの心に巣食っていた劣等感が成仏して、力を制限するものがなくなり、拡張の準備が整ったのが今年の夏だったのだと思う。
◎劣等感が成仏した
そう、劣等感が成仏したんですよ、今年。前回の雑記に
「誰かがわたしを見ていたら、大丈夫じゃないんだっけ?」と我に返るような気持ちになり、それからは身体がこわばると、「誰が見てても、大丈夫だよ」と自分に話しかけるようになった。
と書いたんですが、この声掛けに身体が応え始めたのだと思う。
自分のことを長らく「どうしようもない無能」と思って生きてたけど、デカすぎる劣等感がストッパーになって持ってる力の2割ぐらいしか発揮できてなかっただけで、ストッパーがなくなった今はわりとそれなりに仕事できる
— まどろみ (@mada_nereru) November 26, 2024
苦手なはずの接客業をやってみたのはけっこう賭けだった。最悪バイト先の人たちに「この役立たず!」って怒鳴り飛ばされて干される未来も覚悟してたんだけど、やってみたら意外と役に立てて、今回は「賭けに勝った」形になります。でも、今回の賭けはちょっと勝算があったんだよね。その勝算というのが、「劣等感が成仏する予感」だった。「誰が見てても、大丈夫かも」と身体がほぐれ始めて、自分の言動にブレーキをかけるのをやめようとしているな、という、その波動を感じ取って、「今なら接客業もいけるかも!」と勢いで突っ込んでみたら、いけたわけですね。
20代のころはこの“賭け”が下手だった。「人にどう思われているか」ばっかり気にして、ブレーキとアクセルを同時に踏み込むみたいな無茶な突っ込み方をして事故り、「やっぱりだめだった、いろいろ挑戦してみてるけど、そのたびに失敗して人に怒られて、なんかもうわたしなんにもしないほうがいいのかも……」ってよく凹んでいた。それって“賭け”というよりは、ただの“無謀”だ。“賭け”には、「誰にどう思われようが、自分の心がやりたがっているならやろう」という思い切りが必要で、その思い切りの波に身体がタイミング良く乗ってくれると、一気にぐいーんと進むことができるんだよね。
来年はもっともっと波に乗れたらいいな~。今回のリゾートバイトをきっかけに、“波”のタイミングを少しずつ掴めるようになってきた気がするから、わりと軽率にどんどん賭けてみようかなと思っています。それで賭けに勝てたらラッキーだし、もし負けても、それは「タイミングがまだちょっと早かったか~」ってだけの話だからね。
◎怖さを味方にする
今年は、31年の人生の中でいちばん生きるのが楽しい年でした。言い換えると、「31年の中で、いちばん自分の欲望に正直に生きた年」だった。欲望に正直になるのってちょっと難しいんだけど、それは欲望がたいてい“恐怖”と共にあるからなんだと思う。「仕事辞めたいけど、収入がなくなって生活が立ちいかなくなったらどうしよう」とか、「初挑戦のバイトしてみたいけど、向いてなさすぎて惨めな思いしたらどうしよう」とか、「一人で海外に行ってみたいけど、とんでもないトラブルに見舞われて全財産失ったらどうしよう」とか。「どうしようどうしよう」ってぐるぐる考えてるうちに心が折れたり面倒くさくなったりして、結局なにもしないまま時が過ぎていく。
思うに、欲望とは“好奇心”と“恐怖”によって構成されているのだ。“恐怖”に身体を乗っ取られた状態で“好奇心”を置いてけぼりにしたまま欲望を叶えようとすると、それは「無謀」になる。そうではなくて、“好奇心”に指揮をとらせる形で、“恐怖”にはいわゆる「石橋を叩く役割」を任せながら欲望を叶えようとしていく。そうすることで、その行為は正真正銘の「賭け」になっていくのではないか。
怖さを、ブレーキではなくて行きたい場所へ行くための補助輪にすること。行く手を阻む壁ではなくて、できるだけ遠くまで進んでいくための標識にすること。今年はそういうことを覚えて、生活が躍進した年でもありました。
今回の雑記はこんなところかなあ。久々にちゃんと文章書いたけど、文章書くのってやっぱめちゃくちゃ楽しいな。書く前は「これといって書くことないけど…」とか思ってたのに。職場の飲み会みたいだ(行く前は「行くのダル…」とか思うのに、行ったらふつうに楽しい)。
それではみなさん、読んでくれてありがとう。よいお年を! 来年も、苦しんだり楽しんだり、退屈したり面白がったりしながら、モリモリ生きていきましょうね。