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ワーテルロー フランス人の屈辱の地
1815年6月18日、エルバ島から脱出したナポレオンはワーテルローの戦いでイギリス・プロイセンなどの連合軍に敗れました。
ワーテルロー(Walterloo)はベルギーのブラッセル近郊にある平原です。その古戦場には人工的に造られた丘があり、頂上にはライオンの像があります。ライオンはフランスに睨みをきかせるようにフランス方向に向いています。
200年経ったいまでも、6月18日は屈辱の日と思っているフランス人がいます。
2015年、ベルギー政府は、ワーテルローの戦い200周年を記念したユーロの硬貨を発行しようとしましたが、フランス政府が反対しました。
私の知り合いのフランス人も、「6月18日は屈辱の日だ、我々は忘れない」とハイテンションでした。「我々?」と思ったものです。
ベルギー人の知人に現地を案内してもらいましたが、「ここは英国人は案内するが、フランス人は絶対に案内しない」と笑いながら案内してくれました。
その1年後、ちょうど、同じころ、フランス人とビジネスランチをしている時に、「6月18日が近いね」と言ったところ、それまでは普通に仕事の話しをしていましたが、「そうだ、6月18日だ。あれは、初めはナポレオンが有利だったが、プロセインが・・・・」と長々と興奮気味の解説が始まってしまいました。
それ以来、6月18日は発言に気をつけるようにしました。
欧州の歴史は戦争の歴史です。第二次世界大戦はもちろんのこと、普仏戦争など、歴史を通じて人々の心に刻み込まれています。欧州大陸で暮らすなら歴史の知識がないと思わぬ地雷を踏んでしまいます。