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Noteの適時開示情報

8月7日(水)の東京証券取引の適時開示にNoteのプレスが公表されていました。時間は8:00。当日の一番最初の適時開示です。

内容は「日本銀行による政策金利の引き上げ及び円高にかかる当社事業への影響について」

適時開示とは、平たく言えば、上場企業による投資家にとっての重要情報の開示、で開示が求められる内容は東証のHPに掲載されています。
例えば、四半期決算とか、代表取締役の異動、などがあります。

他には、会社の業績を左右する情報、HPで記載されている「その他上場会社の運営、業務若しくは財産又は当該上場株券等に関する重要な事実」と記載されている、いわゆる「バスケット条項」のようなものもあり、経営陣が投資家にとって重要と判断したことを適時開示として公表する場合があります。

金融商品市場の機能は、国民の有価証券による資産運用と企業の有価証券の発行による長期安定資金の調達とを適切かつ効率的に結び付けることによって、国民経済の発展に資することにあります。この機能が十分に発揮されるためには、市場の公正性と健全性に対する投資者の信頼が確保されていることが必要であり、有価証券について適切な投資判断材料が提供されていることが前提となります。

このような投資判断材料の提供の機能を果たす制度として、金融商品取引法に基づく法定開示制度(有価証券届出書、有価証券報告書、四半期報告書など)と、金融商品取引所における適時開示制度が併存しています。適時開示制度は、金融商品取引所の規則により、重要な会社情報を上場会社から投資者に提供するために設けられているものであり、投資者に対して、報道機関等を通じてあるいは直接に、広く、かつ、タイムリーに伝達するという特徴があります。

金融商品市場においては時々刻々と発生する各種の会社情報によって売買が大きな影響を受けることが多いことなどから、投資者にとって、適時開示は大変重要なものとなっています。特に、近年のように、企業を取り巻く環境の変化が著しい時代にあって、投資者が的確な投資情報を入手するための一層の環境整備が求められている中、最新の会社情報を迅速、正確かつ公平に提供する適時開示の重要性が、より一層高まっています。

東京証券取引所のHP

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120240806564360.pdf

Noteが「日本銀行による政策金利の引き上げ及び円高にかかる当社事業への影響について」を公表したのは8月7日、前週から株式市場と外国為替市場は大荒れでした。
企業の経理・財務担当者なら、マーケットの変動による影響を社内で速報として経営陣に報告していたことでしょう。

金利が上がれば借り入れ利息の支払いが増えます。
製造業でも政策株式を大量に保有している企業ですと、株価下落の影響が続けば、財務内容にマイナスのインパクトがあります。含み益の減少は純資産の減少要因ですので、自己資本比率の低下などの要因になります。
輸出企業の場合、円高は収益のマイナス要因になります。

今回のマーケットの乱高下による影響を投資家に公表したことは、投資家目線からいって丁寧な対応です。
公表時間は8:00ですから、東京株式市場がオープンする前ですので、投資判断の材料にもなります。

さて、私は毎日、東証の適時開示を見ています。この日は、企業の決算発表の時期ですので、朝一から見る日でした。8時過ぎに見ると、G-Noteという文字が目に入りました。おや、と目線を右側に移すと「日本銀行~」とあります。
Noteのユーザー、株主ですので、ビジネスモデルと財務内容は分かっています。
「あれ、為替の影響を受ける財務内容だったっけ?」とまず思いました。
日銀の金利引き上げ、といっても0.25%ですので、ほとんどの企業には影響は軽微ですし、むしろ長期金利の動向が気になっていましたが、社債を発行しているわけでもなく、金利の影響はほぼゼロ、ましてや増資をするならともかくIPOして間もないので株式市場の影響も受ける心配もないと、と思っていました。

そういう訳で、「為替の影響があるの?」と???とまずビックリし、プレスの内容を読んで安心しました。

時機を得た情報を、適時開示の朝一番で行ったので、東証の8月7日の一番乗り銘柄として刻まれることになります。

公表すべき項目以外の内容については、何を公表するのかIR担当や経営陣は迷うところですし、公表する以上は投資家に対する正しい情報か、誤字脱字はないか、と一字一句チェックしますからそれなりの負担になります。

すべての適時開示の内容をチェックしている訳ではありませんが、私の知る限り、今期の相場の変動についての適時開示はnoteだけだったと思います。
(写真は平安神宮ですが、本文とは全く関係ありません)




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