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誰かのオススメ作品を愉しむ

「じゃあ、あの作品は知ってるよね!あれはよかったよね?……え!知らないの!?」

3年ほど前から、映画を観るようになった。それまでの作品にはほとんど触れてこなかったから、みんなが話す「あの作品」のことを知るはずもない。
2作目から見始めるときに、1作目を見ておく。とか、この映画が好きだったから、次は同じ監督の作品を選ぼう。ということならやるのだけれど。
みんなとの会話の中で、その人の引き出しからひょいと出して尋ねられる映画は、伝わるメッセージやジャンルの共通項から選ばれていることが多くて、どうしてもついていけない。なんで知らないの?という問いかけがあると観たいという気持ちは遠のくもので。

先日、5人で飲みにいった時に、じゃあみんなの好きだった映画を観てもらおうよと、4人から1つずつオススメ作品を教えてもらった。どういう流れだったか忘れてしまったが、僕は教訓系の映画が好きなように映るようで、そっち寄りになりました。

昨日までで、4本のうちの3本を見終わったのでメモ。

1本目、ユージュアル・サスペクツ。「あれには当時驚かされたよね!」という感想とともにオススメされました。

正直、前半は時系列を整理するだけで精一杯になり置いていかれた感があったけれど、コバヤシが出てきてから最後まで、持っていかれちゃいました。
作品として好き。ただ、疲れている日に観てしまって、一人ひとりの背景や仕草まで追いかけられていないから、答え合わせをしながらもう一度観てみようかな。

2本目、セント・オブ・ウーマン。「とにかく見てほしい」とオススメ。

名門校の奨学生と盲目の退役軍人のお話し。香りっていいよね。
少し前にグラン・トリノを観て、そんな話かなぁと先入観があったことを反省したい。先入観がストーリーの理解をだいぶ邪魔した。
青年にとって突然始まる老人との豪華な旅行、ふたりの心の動き。タンゴのシーン、よかったなぁ。最後は心揺さぶられた。
1993年に公開された映画だけれど、本質はいまでも言えること。「とにかく見てほしい」っていうのはこのことだったのかな。次話すのが楽しみ。

3本目、「タイタンズを忘れない」。2つ好きな映画を思いついて、こちらをオススメされた。

ノンフィクション。人種差別問題をフットボールチームの成長をとおしてみる作品。肌の色により生まれる壁、合宿中、肌の色でなく人と人として向き合うことで無くなる壁、合宿が終わり現実に戻り生まれるすれ違い、乗り越えた先で手に入れる栄光と、直面するアクシデント。筋書きどおりだという評価が多いけれど、僕は好きな作品。
自分の好き嫌いとか、理解できる人理解できない人と同じゴールに向けて進んでいく様を見ながら、心が痛い痛い。

さて、4作目は「イップ・マン 序章」。どんな作品なのかな。今夜観る予定。

仕事を始めてからは仕事での繋がりのみだし、飲みながら同僚とバカ話をするぐらいの関係しか持っていない。休日に遊ぶ人は片手で数えられる。
映画にはストーリーやメッセージがあって、その人の輪郭が見られるような感じがして、相手を知るためのこういうきっかけもいいなぁと気付いたり。
当時、その作品を観て何を思い、どのシーンに影響され今を生きているんだろう。

誰かを知っていろんな感情を受け止めることは、やっぱり悪くない。

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真士(まさし)
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